今回は、福井県越前市にある「障がい者支援センターひまわり」のみなさんが、ひとつひとつ心を込めて手作りしてくれたMade in Japanのバッグです。ひまわりでは、仕入れた生地にオリジナルプリントをしてスタッフの方が裁断したあと、知的障害のある方々が縫製・検品・たたみを担当。すばらしい速さでロックミシンをかける小形哲夫さんはこの道12年のベテラン。佐野有沙さんは鼻歌を歌いながら、全身でリズムをとって脚で針の動きを制御し、すいすいと持ち手を縫い付けていきます。バッグの脇とまちを縫い上げて形を整えるのは、この春入ったばかりの南部敬太さん。特別支援学校在籍中から縫製が大好きだったといいます。検品担当の女性は丁寧にひとつひとつ仕上がりを確認しながらきれいにたたんで積み上げていきました。

「ひまわり」では、オリジナルバッグやTシャツ、缶バッジなどを制作した売り上げから材料費などの経費をひいた残りすべてを働く障害者に分配しており、障害者の就労支援事業所の平均工賃全国1位*の福井県の中でもさらに県平均を上回る工賃を支払っているそうです。



施設長の萬(よろず)正毅さんは福祉の仕事に携わる醍醐味を控え目ながらこう語ってくれました。「端からみると、福祉の仕事は与えるばかりのように思えるかもしれない。でも、人と人の関係に与えるだけなんてないんです。たまたま就いた仕事ではあるけれど、彼らが私を変えてくれた。彼らのお陰で少しはまともな人間になれたかな、と思っています」。

「ひまわり」では、単に仕事として賃金を稼ぐだけでなく、障害がある人が地域社会で生活していけるよう、年間十回程度、町に出かけて様々な経験をする機会も作っています。毎日のあいさつや、人と仲良くすること、あるいは自動販売機の使い方や公共交通機関の使い方など、生きる力も身につけて欲しいから。知的障害のある人の中には、働いて得たお金の使い方や遊ぶ場所など、自分の人生を少し豊かにする方法がなかなかわからない人がいます。ただお金を稼ぐだけでなく、自分の仕事がどう人の役に立ったかを知ってやりがいを感じたり、自ら得たお金で楽しみを得るなど、稼ぐことの「その先」を知って欲しい。萬さんたちスタッフの人たちはそう願いながら、日々、共に仕事しています。

そんな「ひまわり」で作られたトートバッグに、軽やかになった「考える人」を入れてお出かけください。

*厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」(平成26年度)工賃実績について(就労継続支援B型事業所)より。





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