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今月の表紙の筆蹟は、真山仁さん。

波 2017年11月号

(毎月27日発売)

100円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2017/10/27

発売日 2017/10/27
JANコード 4910068231178
価格 100円(税込)


阿川佐和子/やっぱり残るは食欲 第2回

[真山 仁『オペレーションZ』刊行記念インタビュー]
真山 仁/「明日の危機」を回避せよ

谷川俊太郎/語り手・詩/尾崎真理子/聞き手・文『詩人なんて呼ばれて』
池澤夏樹/大きな時計の文字盤の裏

ビートたけし『アナログ』
角田光代/わかり合うより重要なのは

[『ナボコフ・コレクション マーシェンカ キング、クイーン、ジャック』刊行記念対談]
若島 正×沼野充義/巨象ナボコフの全体像が見えてきた

松家仁之『光の犬』
養老孟司/言葉にならないものの豊かさ

北村 薫『ヴェネツィア便り』
藤原龍一郎/記憶の織物としての物語

野坂暘子『うそつき―夫・野坂昭如との53年―』
松田哲夫/人生そのものが小説だった夫へ

[矢部太郎『大家さんと僕』刊行記念座談会]
矢部太郎×春日俊彰×能町みね子/私たち、大家さん大好き人間です。

深木章子『消人屋敷の殺人』
千街晶之/洗練を極めた騙しのテクニック

山口恵以子『毒母ですが、なにか』
青木さやか/母と娘の答え合わせ

NHKスペシャル取材班『「母親に、死んで欲しい」―介護殺人・当事者たちの告白―』
横井秀信/介護者に思いを致す社会に

[神田松之丞、杉江松恋・聞き手『絶滅危惧職、講談師を生きる』刊行記念対談]
神田松之丞×尾崎世界観/講談師と音楽家を突き動かすもの

瀧井朝世『偏愛読書トライアングル』
今井麻夕美/かけがえのない時間の幸福さと切なさ

中島真志『アフター・ビットコイン―仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者―』
神田潤一/中央銀行がデジタル通貨を発行する日

[ラッキィ池田『「思わず見ちゃう」のつくりかた―心をつかむ17の「子ども力」―』刊行記念対談]
ラッキィ池田×ヒャダイン/ずっと新しいワクワクのほうが楽しい

[特別企画]
平松洋子/銀の皿――新潮社社食の半世紀 最終回

[短期集中連載]
南陀楼綾繁/ナミ戦記――あるリトルマガジンの50年史 1976~86

町山智浩『〈映画の見方〉がわかる本 ブレードランナーの未来世紀』(新潮文庫)
松江哲明/これぞ、映画評論家の仕事

花房観音『くちびる遊び』(新潮文庫)
いしいのりえ/活字を漏らさず味わう「妄想セックス」

【コラム】
及川智早『日本神話はいかに描かれてきたか―近代国家が求めたイメージ―』(新潮選書)
五月女ケイ子/驚きの神話図像コレクション

太田尚樹『定年後の楽園の見つけ方―海外移住成功のヒント―』(新潮新書)
太田尚樹/「明るい老後」はどこにある?

竹宮惠子画業50周年『「風と木の詩」メモリアルセット』 泣けてくるほど愛おしい、完全復刻の限定版

とんぼの本編集室だより
【連載】
山下洋輔/猛老猫の逆襲 山下洋輔旅日記 第20回
野村 進/多幸感のくに 第12回
津村記久子/やりなおし世界文学 第42回
谷川ゆに/境界紀行 たましいの行方をさがして 第8回
戌井昭人/煙たかろう、さのよいよい 第11回
瀧井朝世/サイン、コサイン、偏愛レビュー 第92回
佐藤賢一/遺訓 最終回
編集室だより 新潮社の新刊案内 編集長から

立ち読み

編集長から

今月の表紙の筆蹟は、真山仁さん。

◇もう8年くらい前、「yom yom」誌にいた頃、歌舞伎の坂東玉三郎丈にインタビューをしたことがあります。泉鏡花、加藤道夫、三島由紀夫という歌舞伎に深い関わりを持つ3人の作家をめぐる記事のためでしたが、取材がひと通り終わったあとの雑談で、ふと「最近の作家でお好きな方はいらっしゃいますか?」と訊ねると、「たとえば真山仁さん」という答えが返ってきました。理由をきくと、「真山さんのことはたまたま個人的にも存じ上げているのですが、彼が社会に対して持っている熱い正義感に惹かれます」とあの稀代の女形役者が即答したのを鮮やかに覚えています。
◇今月の表紙の筆蹟は、その真山さん。新作『オペレーションZ』は、やはり日本社会への正義感を脈打たせながらも、同時に小説としての旨みもたっぷり持ち合わせている長篇小説。表紙に見えるように、最後の段階まで真っ赤になったゲラは真山さんの熱さの証左のようです。校了は選挙前なので、この号が出る時に日本の政治情勢がどのように変わっているか(変わらないでいるか)は分かりませんが、まさにいま読むべき一冊となりました。真山さんのインタビューをまずご覧ください。
◇先月号から阿川佐和子さんの連載「やっぱり残るは食欲」が始まりました。新潮文庫のベストセラー「残るは食欲」シリーズ(既刊3 冊)の新篇にして、ご尊父阿川弘之さんが小誌に連載した、食をめぐる名エッセイ集『食味風々録』へのほのかな返歌でもあります。お楽しみに。
平松洋子さんの「銀の皿――新潮社社食の半世紀」が最終回です。ちょうど連載中にNHK「サラメシ」に取り上げられるなどして、妙に注目を浴びる小社社食ですが、平松さんの手によるこの連載は、文化人類学者が読んだら(むろん一般の読者だって)大喜びしそうな卓抜な日本文化論であり、食事論であり、組織論、共同体論等々でもありますが、何より平松さんの取材対象への愛情と咀嚼力に心打たれます。
◇そして佐藤賢一さんの「遺訓」も最終回。山形庄内と西郷隆盛の繋がりに光をあてて、新たな明治初期のかたちを鮮烈に浮き上がらせました。年内に刊行の予定です。

◇神楽坂ブック倶楽部は、現在会員募集をしております。詳細はホームページ、http://kagubookclub.com/を。

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バックナンバー

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雑誌から生まれた本

波とは?

1967(昭和42)年1月、わずか24頁、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後といった時代でした。この後、1969年に隔月刊に、1972年3月号からは、毎月刊行の月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしました。

 創刊号の目次を見てみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行した北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイ。続く「最近の一冊」では、小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイ。続いて「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。

 以来41年、2007(平成19)年6月号で通巻450号を迎えました。読書情報誌としての重要な役割の情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。小川国夫『青銅時代』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、遠藤周作『イエスの生涯』(「聖書物語」を改題)、小林信彦『ちはやふる奥の細道』『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』などなど。

 2007年1月号からはレイアウトもリニューアル、頁数も増え128頁となりました。これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みで、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。