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又吉直樹「劇場」掲載の「新潮」4月号 “売切れ店続出”で緊急重版決定

累計発行部数は「火花」の「文學界」を上回る5万部に

 芥川賞作家・又吉直樹さん(36)の小説第2作「劇場」を一挙掲載した、3月7日発売の「新潮」4月号に1万部の緊急重版が決定しました。
 文芸誌としては異例の4万部を発行した「新潮」4月号でしたが、発売日当日に売切れる書店が続出、追加注文も殺到したことから、今回の緊急重版が決まりました。前作「火花」を掲載した「文學界」2015年2月号の4万部を超えて、累計発行部数は「5万部」となりました。
 5月には、単行本も刊行予定です。

新潮2017年4月号

「劇場」について

 原稿用紙約300枚の「劇場」は、売れない劇作家・永田が主人公の恋愛小説。ある日、原宿の雑踏で、女優を目指して上京した大学生の沙希と運命的に出会った主人公は、やがて恋人となった彼女の部屋でともに暮らしはじめます。なかなかうまくいかない現実に葛藤を抱えながらも、真剣に生きるふたりの姿がせつなく胸に迫まる作品です。実は又吉さんは、芥川賞受賞作「火花」より前にこの作品の執筆を始めていましたが一旦中断。一年前から執筆を再開し、推敲を重ね、この度、完成しました。「劇場」は、いわば又吉さんの作家としての原点であると同時に、その本領が発揮された渾身作です。

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