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又吉直樹さん話題作『劇場』単行本
2017年5月11日発売決定

又吉直樹

芥川賞作家・又吉直樹さん(36)初の恋愛小説『劇場』が、5月11日(木)、単行本として発売されます。

 この作品を一挙掲載した「新潮」4月号は、緊急重版分を含めて文芸誌としては異例の5万部を発行しましたが、発売日当日に売切れる書店が続出し、重版分も数日で完売状態に。
「通常は20冊ほどの配本ですが、今回は初回に4倍の80冊仕入れました。初日に42冊があっという間に売れ、追加で20冊仕入れるも、発売4日間で併せて100冊が完売。異例の売れ行きと言えます」。そう振り返るのは、三省堂書店神保町本店副本店長・松下恒夫さん。「重版分が15日に入荷しましたが、これも19日には完売しました。お客様からの問い合わせも多く、まだ追加が欲しいです」。
 発売直後から、テレビやラジオ、インターネットをはじめ、絶賛の声が多数寄せられており、「ほんとうに切ない恋愛小説」「通勤電車のなかで号泣しました」「夢を追いかける若者の青春小説として傑作」など、早くも評判を呼んでいます。単行本化を楽しみに待つ読者や書店さんの声に応えるべく、最速での単行本発売が決まりました。

又吉直樹『劇場』
装画 大竹伸朗 「路上1」1990年
装幀 新潮社装幀室

『劇場』について

『劇場』は、売れない劇作家・永田が主人公の恋愛小説。ある日、原宿の雑踏で、女優を目指して上京した大学生の沙希と運命的に出会った主人公は、やがて恋人となった彼女の部屋でともに暮らしはじめます。自らの夢とうまくいかない現実のはざまで葛藤を抱えながら、かけがえのない大切な人を想うせつなく胸に迫まる青春恋愛小説です。実は又吉さんは、芥川賞受賞作「火花」より前にこの作品の執筆を始めていましたが一旦中断。一年前から執筆を再開し、この度、完成しました。『劇場』は、いわば又吉さんの作家としての原点であり、その本領が発揮された渾身作です。

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