悪友・西嶋雅人がヤクザに多額の借金をしたために、偽札作りの世界に足を踏み入れた手塚道郎。彼は、元偽札犯のじじい、印刷所のおてんば娘・幸緒と共に、限りなく精巧な偽札を目指し、試行錯誤を始める……
結木輝和が迎えたネパール人の花嫁(淑子)は、瀕死の子供を蘇生させるなど不思議な力を持ち、やがて“教祖”に祀り上げられる。淑子は結木家に代々伝わる財産を信者らに分け与え、輝和は全てを失う事に……
関ヶ原の合戦前夜、豊臣でも徳川でもない第三の道を探る細川幽斎は、石田勢に囲まれた田辺城で、朝廷からの使者を待っていた。幽斎の武器は古今伝授。そして天下を揺るがす最後の切り札「連判状」の内容とは
共に暮らしていた梨果を置いて、ふいに健吾は家を出て行った。彼が恋した奔放な女性・華子の不思議な魅力に、いつしか梨果までもとらわれていく。未練、執着、惰性──奇妙な三角関係を静かに描く恋愛小説
明治後期、加古川の畔で旧家の総領娘として育った柚喜は不器用な恋を実らせるが、妹もまた同じ男を激しく愛していた──。母から娘へ、血の続く限り伝わる「女紋」を軸に女達の近代史を描く三部作の第一部