傑作をものした文豪と「怪異」の出会い。時に彼ら自身が「物の怪」のごとく、凡人をおびやかすこともあった――。鴎外、川端、芥川ら八人の文学者にまつわる怪談・奇譚を、端正な文章で綴った異色の短篇集
作家志望の青年・舞浜響は、偽善に満ちたこの世界に鬱屈していた。彼は自らと共振する魂を持つ由美枝と出会い、作家への道を順調に歩みつつも、自らの「倫理」のみに従い、反社会的な行為を繰り返してゆく
伸び悩む落語家の俺が、自宅で“話し方教室”を開くハメに。生徒は、対人恐怖症のテニスコーチ、失恋して人間嫌いの女性、イジメにあう小学生、野球解説のできない元プロ野球選手。話し方で人生は変わるのか…
ある日突然村八分にされた女子中学生、凶暴な転校生のターゲットとなった少年、息子へのいじめに煩悶する父親――それぞれの家庭に突きつけられる「いじめ」をテーマに、現代の家族の姿を鮮やかに描く短篇集
孝岡護弘は、東北の山村にある脳科学研究所に引き抜かれた。彼は、様々な研究を統合する巨大プロジェクトの深奥に少しずつ近づいてゆくが――。脳、人工知能をはじめ、最新の科学的知見を駆使して描かれた小説
大阪に住む在日朝鮮人・金俊平は身長一八〇センチ以上、体重一〇〇キロ近い巨体を持ち、その性格は粗暴、吝嗇、好色、不信感の塊……。この「極道も恐れる無頼漢」と彼の家族の肖像を、昭和史を背景に描き尽くす