新潮選書 |
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麻薬とは何か―「禁断の果実」五千年史―
アヘン、大麻、覚せい剤からアルコール、タバコまで。「脳に効くクスリ」のすべて。
あなたは、大麻と覚せい剤とLSDの違いがわかりますか? アルコールもまたドラッグの一種であり、ほかの薬物と比べてもかなり危険性が高いものであることを知っていますか? 日本では、麻薬や薬物をめぐる言説がきわめて貧困です。「人間やめますか」や「ダメ。ゼッタイ。」など、日本の行政は、ただただ危険性を訴えるばかりで、それがいったいどのようなものなのかについては伝えてきませんでした。その一方で、これまで日本で出版されてきた麻薬関連本はといえば、その大半は、体験をもとに綴られた、ある種のドラッグ礼賛本ばかりでした。
そもそも麻薬とは何なのか――。その答えに近づくために、有史以前から現代に至るまで、麻薬と人類との関係を丹念に追ったのが、この本です。麻薬について複眼的に捉えるために、社会学者の佐藤哲彦氏、作家の清野栄一氏、ライター・編集者の吉永嘉明氏という三人の著者による共同執筆というかたちをとりました。
麻薬とは、すなわち脳に作用するクスリのことです。アヘンに関する記述は、古代ギリシアの叙事詩の中にすでに見ることができます。それから数千年を経て、我々はまだ麻薬とどう付き合うのかという問題に解決策を見出せていません。麻薬に反応する肥大した脳を持ってしまった人間にとって、おそらくこれは宿命的な問題なのでしょう。
2009/05


