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編集者のことば 一冊一冊の本に、生まれたきっかけや制作にまつわるエピソードがあり、編集に携わった担当者の思いがこもっています。そんな「裏方からのひとこと」、よろしければご一読を―。

裸はいつから恥ずかしくなったか―日本人の羞恥心―

昔の日本人は異性の裸のどこを見ていたのか?

 東北地方の鄙びた温泉を訪れると、たまに混浴なことがあります。脱衣場は男女で別々に分かれているのですが、服を脱いで浴場に入ると、たまに女性らしき姿がぼんやりと見えてきて、目のやり場に困ったらどうしようと少しキンチョウします。ところが、年配のオバサン、オバアサンが堂々と体を流し、こちらの存在などまったく気にならない様子であることのほうが多いのですが。
 こんなときに感じるのは「落ち着かなさ」程度のものですが、150年前、日本を訪れた外国人が混浴の公衆浴場で感じた印象は、驚愕といってよいものでした。「乱痴気なことに彼女たちは異性と一緒に風呂に入る」「日本人は世界中で最も破廉恥な人種」「エデンの園にいた人間の最初の祖先と同じように純粋」「アダムとイヴの時代の素朴さ」……。
 男女が集団で裸になるなんて、西洋人から見たら、それだけでスキャンダラスだったのでしょう。本書は、彼らの感想を出発点にして、その後の日本人の裸体観がどのように変化していったかを明らかにします。

2010/05
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