夜露死苦現代詩2.0

ストリート生まれ、音楽を

第11回 さっきまで楽しかった自分 まあ慣れてるそんな気分――ERA

ERA
『SPACE COLONY』
『ERA TOWN』

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立ち読み(本誌記事より)

(文・都築響一)

 久しぶりに青山の書店でトークをしたときのこと。終わって会場を出たら若い書店員があとを追ってきて、「新潮の連載、読んでます!」と言ってくれた。ありがとうと御礼を返すと、「それで次のひと、だれになるんですか?」と聞くので、「ERAっていう、まだソロアルバムを1枚出しただけの若いラッパーで……」と言い終わらないうちに、彼女は「えーっ、ほんとですか!」と、こちらがびっくりするほどうれしがってくれた。
 全国的にどうなのかはよくわからない。でも、とりあえずいまの東京で、音楽が好きで、ファッショナブルな若い子たちが、いちばん好んでCDプレイヤーにかけたり、iPhoneに入れたりしている音楽のひとつ、それがERAであることは間違いないだろう。

ERA

 東京都生まれ。1999年、友人らと結成したハードコア・バンド「WIZ OWN BLISS」でボーカルとしてデビューする傍ら、「YOUNG ERAS」をストリートネームに2004年「PAPER SOLDIER$」に参加。その後「D.U.O」で本格的にラッパーとしての活動を始め、「ERA」に改称。2011年7月、ファーストアルバム『3 WORDS MY WORLD』をリリース。


NEWS
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都築響一(つづき・きょういち)
1956年、東京生まれ。現代美術・建築・写真・デザインなどの分野で編集・執筆活動を続ける。93年、東京のリアルな居住空間を捉えた『TOKYO STYLE』を発表。96年には『ROADSIDE JAPAN』で第23回木村伊兵衛賞を受賞。『賃貸宇宙』『着倒れ方丈記』『バブルの肖像』『現代美術場外乱闘』『天国は水割りの味がする』など著作多数。今回の連載は、街角に隠れた言葉で日本の現在を映し出した『夜露死苦現代詩』(05年から06年にかけて『新潮』に連載)に続く形となる。
都築響一

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