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高橋弘希「朝顔の日」(170枚)

新潮 2015年6月号

(毎月7日発売)

930円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2015/05/07

発売日 2015/05/07
JANコード 4910049010655
価格 930円(税込)

【新潮新人賞受賞第一作】
朝顔の日[170枚]/高橋弘希
昭和十六年、青森。糸屑のような結核菌に蝕ばまれてゆく妻の命に、男は死の奥の生を確かに見た。最注目新人のデビュー第二作!

スティッキーなムード[100枚]/岡田利規
憂鬱な時、ショッピングモールの空気が彼女の救いだった。著者九年ぶりの中篇小説。

ソウルフル・デッド/宮沢章夫

寺院船/絲山秋子

+51 アビアシオン,サンボルハ[戯曲]/神里雄大
演出家は沖縄系ペルー移民の祖父母の足跡を追う。ドラマは個と世界の歴史の交差点へ!

■■ 連載小説 ■■

荒れ野にて(六)/重松 清

長流の畔(十一)/宮本 輝

名誉と恍惚(十二)/松浦寿輝

■第41回〈第二期第十六回〉川端康成文学賞発表
「レールの向こう」大城立裕
【選評】角田光代/辻原 登/堀江敏幸/村田喜代子

■ 対談 ■
ゴリラとヒトが紡ぐ愛と暴力の進化論/山極寿一×小川洋子
言語、家族、性、暴力。その本質がゴリラ研究から見えてくる。進化史を横断する刺激的対話。

マンガ、近代のエフェメラ/三輪健太朗
 ――あるいはルイス・キャロルの二つの時計
私たちの欲するものは、イメージなのか言葉なのか? マンガ批評を更新する新星の登場。

古川日出男『女たち三百人の裏切りの書』をめぐって
・紫式部が『源氏物語』を裏切る/島内景二
・女人は欲望を肯定する――まつろわぬ浮舟の物語/倉本さおり

ジャン=リュック・ゴダール、3、2、1、 [第三回]/佐々木敦

石川啄木[第十二回]/ドナルド・キーン  角地幸男・訳

小林秀雄[第二十二回]/大澤信亮

島尾ミホ伝 『死の棘』の謎[第二十六回]/梯 久美子

地上に星座をつくる/石川直樹
 第三十二回・世界第二位の難峰に向けて

見えない音、聴こえない絵/大竹伸朗
 第一二九回・S先生と絵の根っ子

■新潮
・感触/太田靖久
・魅惑の菓子パン――禁じ/解かれる食の遊びと「摂食障害」/磯野真穂

■本
・ハンス=ヨアヒム・シェートリヒ『ヴォルテール、ただいま参上!』/中条省平
・大澤 聡『批評メディア論』/塚田 優
・又吉直樹『火花』/羽田圭介
・西川美和『永い言い訳』/浜崎洋介
・椹木野衣『後美術論』/福永 信

編集長から

見えない戦場、
高橋弘希「朝顔の日」

◎高橋弘希のデビュー第二作「朝顔の日」(一七〇枚)を発表する。第一作「指の骨」(新潮新人賞受賞)はニューギニア戦線を舞台とし、〈なぜ今、過去の戦争なのか?〉という議論も呼びつつ、その新人離れした筆力が注目を集めた。本作は、時代設定こそ戦中であるものの、主人公は若い夫婦、舞台は戦地ではない。だが「戦場」は、おそらく「見えないもの」として存在しているのだ。病により刻一刻と死に近づいていく妻の体内に。生命と死の、あるいは人間と宿命の戦いの場として。またしても読者は若き書き手の力に瞠目するだろう◎岡田利規「スティッキーなムード」、宮沢章夫「ソウルフル・デッド」、そして神里雄大の戯曲「+51 アビアシオン,サンボルハ」と、期せずして、演劇の最前線を担う三人の最新作を掲載できた。この三篇にせよ「朝顔の日」にせよ、〈人間〉と〈世界〉が接触し、見えない戦いが立ち上がる場をそれぞれの形で描いていることは偶然でないはずだ。

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞