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蓮實重彦「伯爵夫人」(300枚)

新潮 2016年4月号

(毎月7日発売)

特別定価1,030円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2016/03/07

発売日 2016/03/07
JANコード 4910049010464
価格 特別定価1,030円(税込)

伯爵夫人[長篇三〇〇枚]/蓮實重彦
伯爵夫人とは何者なのか。寝台の上の淫蕩な戦士? 戦火の預言者? 映画めいた世界の均衡を揺るがす、驚嘆すべき小説家の登場!

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エリザベスの友達[新連載]/村田喜代子
天津租界を眺める母。出征した馬に出会う母。眼に映るものは在るものなのだ。北九州の介護施設で女たちが見つめる、鮮やかな実在。

年寄りの行方/古井由吉
同期生とその父と私。行方知れずは誰なのか。

コルヴィッツ通り/多和田葉子
街路から出発し時空を経巡るベルリン遊歩譚。

部屋に流れる時間の旅[戯曲]/岡田利規
ねえ、おぼえてる? と死者は語り始める。震災後の愛と死者の忘却をめぐる痛切なドラマ。

■■ 連載小説 ■■

長流の畔(二十)[連載完結]/宮本 輝

NPAO(二)/絲山秋子

黎明期の母(三)/島田雅彦

岩場の上から(五)/黒川 創

籠の鸚鵡(八)/辻原 登

光の犬(八)/松家仁之

土の記(十三)/高村 薫

ペインレス(十四)/天童荒太

荒れ野にて(十五)/重松 清

名誉と恍惚(二十)/松浦寿輝

第48回《新潮新人賞》応募規定

■■ 震災から五年。忘却に抗う。 ■■
[対談]福島を旅して語った/古川日出男
+後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
沖縄と福島を歩いた作家と音楽家。過去から未来へバトンを繋ぐ、希望の表現を巡る対話(セッション)。

五年後の震災後文学論/木村朗子
震災からチェルノブイリへ、大戦へ。忘却の淵から記憶を呼び戻し、震災後の想像力を問う。

死者と生きる――被災地の霊体験/奥野修司
死後のメール、安置所の青い玉。霊体験を通じ、亡き人とつながり続ける被災地の魂の記録。

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追悼・津島佑子○女流から女性へ/中沢けい

批評の魂[第四回]/前田英樹

小林秀雄[第三十一回]/大澤信亮

島尾ミホ伝 『死の棘』の謎[第三十四回]/梯 久美子

地上に星座をつくる/石川直樹
 第三十九回・寄りクジラの浜

見えない音、聴こえない絵/大竹伸朗
 第一三八回・カラッポの仕事場

■特別書評
・私達自身のような「夭折の天才」
 ドナルド・キーン『石川啄木』を読む/平野啓一郎
・はしたなうてこそ漂はめ
 堀江敏幸『その姿の消し方』のほうへ/小山太一

■本
・上田岳弘『異郷の友人』/中条省平
・滝口悠生『死んでいない者』/渡部直己

■新潮
・縦書きのハッカソン/加藤秀行
・開高健の書棚/菊池治男
・肉体は猛烈に死を欲している/栗原 康
・想像力の行き着く先/乗代雄介

立ち読み

編集長から

震災から五年。
忘却に抗う。

◎震災から五年後に発表する誌面を編集しながら、原稿たちの深い共鳴に感動した。古川日出男とミュージシャン後藤正文の対話「福島を旅して語った」。震災後の愛と死者の忘却をめぐる岡田利規の戯曲。デュラス「ヒロシマ・モナムール」の刺激的な再考を含む木村朗子「五年後の震災後文学論」。奥野修司が「被災地の霊体験」を綿密に取材し、見事に掴み出した人の精神の営み。これらの力作すべてが私たちに呼びかけている。今こそ、想像力をもって忘却に抗うべき時であることを◎蓮實重彦「伯爵夫人」(三〇〇枚)を一挙掲載する。本作は〈戦場〉を描くが、そこが戦地だとは限らず、国家間の戦いだとも限らない。そしてあらゆる意味で驚くべき〈テキスト〉である。この二つのことだけを予告しよう◎村田喜代子「エリザベスの友達」(新連載)は老老介護の現実の只中に、七〇年前の軍靴の音を鮮烈に響かせる。ここにもしたたかな忘却への抗いがある。

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞