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鴻池留衣「ナイス・エイジ」(210枚)
新連載 黒川 創「鶴見俊輔伝」 第30回 三島由紀夫賞発表

新潮 2017年7月号

(毎月7日発売)

特別定価980円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2017/06/07

発売日 2017/06/07
JANコード 4910049010778
価格 特別定価980円(税込)

【新潮新人賞受賞第一作】

ナイス・エイジ゙[二一〇枚]/鴻池留衣

 大震災、東京五輪、新元号。すべてをネット掲示板で予言する未来人が並行宇宙から現代日本に降臨。ポスト真実トゥルース時代の新文学爆誕!

◆拈華微笑/大城立裕

 父は妊娠中の母を捨て、那覇の遊女と出奔した。時を経て、小説家が慈しむ少年期の記憶。

◆ホラー映画教室/柴崎友香

 アイオワ大学で「シャイニング」を観る――世界や言語と少しずれながら漂う小説家の時。

◆かえる/日和聡子

 水たまりの蛙の卵、夕餉の匂い、アニメの再放送――逢魔が時の姉弟が出遭う日常と異界。

◆誤字/円城 塔

 領土を拡張する帝国に対抗して、文字たちの独立と侵攻が始まる。Unicode宇宙大戦争!

■■ 連載小説 ■■

■格闘(五)/高樹のぶ子

■エリザベスの友達(八)村田喜代子

■野の春(十)/宮本 輝

■ミライミライ(十四)/古川日出男

■TIMELESS(十五)/朝吹真理子

■ペインレス(二十三)/天童荒太

■荒れ野にて(二十六)/重松 清

■新潮
・西之島・淤能碁呂絵巻/川上和人
・絵のゆくえ/佐藤直樹
・いまモリッシーを書くということ/ブレイディみかこ
・格闘技は世につれ……/松原隆一郎
・文芸と漫画/柳本光晴

■〈第30回〉三島由紀夫賞発表
【受賞作】カブールの園(一部掲載) 宮内悠介
【選評】辻原 登/高村 薫/川上弘美/町田 康/平野啓一郎
【受賞記念インタビュー】彼らの言葉に恥じないものを

□□ 新連載 □□

鶴見俊輔伝[第一回・一三〇枚]/黒川 創

 後藤新平子爵の孫として生まれた不良少年はいかにして稀代の思想家になったのか。九三年間の軌跡と時代の激動を追う決定的評伝!

□□ 対談 □□

ベルリンの奇異茶店から世界へ/多和田葉子+堀江敏幸

 歴史の痕跡が残る街角で、言葉を集め、地図を描く。都市と小説を往還する作家の対話。

◆三浦朱門の『箱庭』/福田和也

◆フロム・カタストロフ・ティル・ドーン/吉川浩満
 ――島田雅彦『カタストロフ・マニア』論

◆内在する罪/佐藤 優
 ――又吉直樹『劇場』論

◆『騎士団長殺し』における絵画の鎮魂とリアリティ/河合俊雄

■小林秀雄[第四十五回]/大澤信亮

■地上に星座をつくる/石川直樹
 第五十三回・再び熱帯夜

■見えない音、聴こえない絵[第一五三回]/大竹伸朗
■本
・坂本忠雄『小林秀雄と河上徹太郎』/大澤信亮
・松浦理英子『最愛の子ども』/小澤英実
・町田 康『ホサナ』/滝口悠生
・桐野夏生『夜の谷を行く』/四方田犬彦

第50回《新潮新人賞》応募規定

【選考委員】 ●大澤信亮 ●川上未映子 ●鴻巣友季子 ●田中慎弥 ●中村文則

この号の誌面

立ち読み

編集長から

未来の小説、小説の未来
鴻池留衣「ナイス・エイジ」

◎昨年新潮新人賞でデビューした鴻池留衣こうのいけるいの受賞第一作「ナイス・エイジ」(210枚)に目を瞠った。中学校の小さな教室に濃密なドラマを描いてみせたデビュー作「二人組み」から一転し、新作は、なんと22世紀の並行宇宙からタイムマシンに乗って現代日本に来たと自称する〈未来人〉が大震災から新元号までをネット掲示板で予言する、という大胆不敵な物語なのだ。だが、本作が荒唐無稽な空想譚と一線を画すのは、震災後に揺れ動く日本人の心性、そしてフェイクニュースに象徴される〈ポスト真実〉の時代に鋭く標準を合わせているからだ◎「新潮」創刊(1904年)直後から長らく編集の中核を担った中村武羅夫は、創刊500号記念号(1946年)で小誌の使命を記した。「新人の推薦と紹介とを以て本領とし(略)常に文壇に新風を送ることを以て使命として来た」(「文壇と新潮」)。この言葉を噛み締めながら、ふてぶてしい野心に充ちた新鋭の挑戦作を読者に届ける。

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞