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新潮 2008年6月号(2008/05/07発売)

岡田利規の「緊張」
◎先日、第二回大江健三郎賞が劇作家・岡田利規氏の初小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(小社刊)に与えられた。岡田氏が小説をわずか二篇しか書いていないことを思うと、大抜擢というべきだろう。岸田國士戯曲賞作品「三月の5日間」を同題の中篇として書くことで小説デビューを果たした岡田氏は、一見、ジャンルの壁を軽やかに行き来するかのようだ。だが、二つの「三月の5日間」を読んで分かるのは、岡田氏が小説と演劇を分かつ壁に緊張し、両者の自由と不自由に極めて自覚的だということだ。この異才の「上等のインテリジェンス」(大江氏選評)を改めて紹介すべく、小説「楽観的な方のケース」と戯曲「フリータイム」を同時掲載する◎短篇を対象とする川端康成文学賞が稲葉真弓氏と田中慎弥氏に決定。選者の小川国夫氏が最終選考会の直前に逝去された。盟友、秋山駿氏と長谷川郁夫氏による追悼文を掲載する。

新潮編集長 矢野 優



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