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【特集】狂ったニッポン

新潮45 2014年8月号

(毎月18日発売)

897円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2014/07/18

発売日 2014/07/18
JANコード 4910049370841
定価 897円(税込)

【特集】狂ったニッポン

◆「大島優子さんに土下座しろ!」/小田嶋隆
◆国が調整を放棄した「諫早湾干拓」の袋小路/上條昌史
◆集団的自衛権「15事例」に見る外務省の狂妄/兵頭二十八
◆地方議員は日本の「盲腸」である/大江舜
◆給食で牛乳をやめて何が悪い/幕内秀夫
◆すき家、マルクス、ブラック企業/中原昌也

【憂国放談】
安倍晋三は「偽装保守」である
三橋貴明×中野信子×適菜収

天皇陛下の沖縄への思いを我々はどれだけ理解しているか/井上亮

あのとき妻がそばにいてくれたら/みのもんた

「朴正熙の韓国」を終わらせる朴槿恵の中国接近/黒田勝弘

覚醒剤より怖い「脱法ハーブ」精神病/岩波明

■■  ■■
◆日本人よ、ひとり往く生と死を怖れることなかれ〈1〉 十三世紀「基軸の時代」を生きた哲人思想/山折哲雄
◆組織で生き抜く極意〈1〉 組織は人を引き上げてくれる/佐藤優
◆逆張り(コントラリアン)日本論〈1〉 出版業が直面する問題の本質/瀧本哲史

【話題沸騰! 歴史巨編】
プリニウス 第8回/ヤマザキマリ とり・みき

【深層追及第五弾】
「STAP論文捏造事件」理研を蝕む金脈と病巣/小畑峰太郎+本誌取材班


【特集】昭和秘史発掘

「A級戦犯靖国合祀」松平永芳の孤独/西法太郎
◆わが祖父・鈴木貫太郎「終戦への覚悟」/鈴木道子 [取材・構成]菊地正憲
◆「スイス終戦工作」空白期間の謎 1「藤村電」の真相/有馬哲夫
◆銃を持ち、砲をかついだ「軍楽隊」の無念 シリーズ 無名兵士の墓標2/笹幸恵

「謎の陸軍士官留学生」は朝鮮王の落胤だったのか/中野順哉

中国残留孤児二世が「高速バス事故」を起こすまで/平井美帆

カラヤン逝って四半世紀、帝王は何を遺したか/轟狂太郎

素敵な隣人カズオ・イシグロ/ミチヨ・Y・カッスート

【特集 渋谷はもうおしまいか
・そして人込みだけが残った/川東吉野
・カウンターから見た渋谷の70年/鎌田久良


日中百年の群像――魯迅と蒋介石が日本に見た夢〈4〉/タン・ロミ
 仙台の魯迅


年を取る〈8〉 病院にて/橋本治

むかしはよかったね?〈9〉/パオロ・マッツァリーノ
 ハイテンションな元気をもらいました!


日本のビョーキ〈17〉/里見清一
 コミュニケーション各論(1)水増し、見た目、ハッタリ


日本国の形式〈23〉 日本列島のくびき/片山杜秀

【達人対談】ピアニストの脳はこんなにすごい!
音楽演奏科学の達人/古屋晋一vs.ビートたけし

◆[扉]風車/高木亮
◆居酒屋チエコ亭11 ヒゲ入りコーンの揚げ焼き/オガワチエコ

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆随筆〈シティ・ボーイよりも〉/藤崎一郎

◆[記者匿名座談会]内閣改造で取り沙汰される名前
◆イマイマイズム見聞録 *全国刑務所作業製品展示即売会/今井舞
◆国道者 *ある町の海の国道/佐藤健太郎

◆[切り絵パロディ]贋作名画大全10/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・ざ・ベストテン
[読書日記]渡部潤一
[インタビュー]笹山敬輔

編集長から

狂ったニッポン

 もともと都議や県議については不要論も根強いですが、セクハラ野次に続く「号泣会見」はそうした不要論の正しさを証明しているように思います。とにかくレベルが低すぎる。どうしてこのような人物が当選し、カラ出張が黙認されるのか。諫早湾干拓をめぐっては、調整を放棄した政府に司法が制裁金を科すという異常事態に陥っていますし、何かもうネジが何本も飛んでいるというのか、国の建て付けが狂っているとしか思えない出来事ばかり。そんなわけで特集は「狂ったニッポン」。特に小田嶋隆「『大島優子さんに土下座しろ!』」は必読です。
 このほか、三橋貴明×中野信子×適菜収「安倍晋三は『偽装保守』である」、西法太郎「『A級戦犯靖国合祀』松平永芳の孤独」、みのもんた「あのとき妻がそばにいてくれたら」、小畑峰太郎「『STAP論文捏造事件』理研を蝕む金脈と病巣」など今月も力作揃い。好評連載「プリニウス」の第1巻もついに刊行、ぜひ書店でご覧あれ!

新潮45編集長 三重博一
(「波」2014年8月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞