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【特集】どの口で言う!

新潮45 2015年11月号

(毎月18日発売)

897円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2015/10/19

発売日 2015/10/19
JANコード 4910049371152
定価 897円(税込)

【特集】どの口で言う!

また「大阪都構想」を持ち出した橋下徹/適菜収

今さら見苦しいぞ
「元自民党総裁」河野洋平/阿比留瑠比


日本共産党の「手のひら返し」/筆坂秀世

朝日新聞が安保法制を褒め讃える日/大口卓造

ツッコミどころ満載の習近平演説を嗤う/福島香織

アメリカの「正義」に振り回されるな/北野幸伯

ホリエモンに就職を云々されたくない/大江舜

「信者」にしっぺ返しを喰った見城徹/川東吉野

「一億総活躍社会」なんのこっちゃ/小田嶋隆

憲法という摩訶不思議なもの 反・幸福論〈56〉/佐伯啓思

交わらず、相容れず、対話せず
「思想的内戦」の時代/古谷経衡


これでようやく「安全保障」の話ができる/青山繁晴

元「東真一郎」への手紙/高山文彦

遅れてきた公共事業「マイナンバー」の怪/林操

「八月ジャーナリズム」の終焉
「戦後七〇年報道」始末/佐藤卓己


アンニョン・コリア さらば韓国/高信太郎

亡き姉「島倉千代子」の真実/島倉征夫

「自殺した酪農家」の今も消えない壁の遺言/水谷竹秀

「ナチス略奪美術品」の深い闇/福田直子

【特別寄稿】
医学の勝利が国家を滅ぼす/里見清一


【戦後70年】昭和秘史発掘
陸軍中野学校の秘密戦教育
発見された創立期公文書
/山本武利


金親も白鵬もいない九月場所が終わった/坪内祐三

USA「女子サッカー」は、なぜあんなに強いのか/林壮一

【ラグビーワールドカップ祝3勝!】
日本勝利の鍵はダブルタックルにあり
月刊サクラセブンズ拡大版/生島淳


インタビュー
「フジタ」とは友達になりたくない/小栗康平


母親大国にっぽん、男たちの受難
私と息子たちについての考察 完結篇/小島慶子


41歳、脳梗塞になりました(中編)/鈴木大介

接客の達人/野地秩嘉
 〈2〉もつ焼き屋の流儀


【大反響連載!】
中国亡命漫画家/辣椒
 〈5〉ネットの独裁者

【巨弾連載小説!】
オペレーションZ 第14回/真山仁

【新連載第2回!】
兵士に聞け ふたたび/杉山隆男
 〈2〉戦闘機乗りへの道

江藤淳は甦える/平山周吉
 〈4〉「故郷」と「胎内」を失った少年


「男はつらいよ」を旅する/川本三郎
 〈4〉奥尻島「渥美清がうちに来るなんて」

昭和からの伝言/加藤廣
 〈5〉文学書乱読の日々


組織で生き抜く極意/佐藤優
 〈15〉外部に理解者をつくれ(1)


私大阪/上原善広
 〈11〉輸入牛肉枠

鳥類学者の優雅で過酷な日々/川上和人
 〈11〉糞尿譚

日本人よ、ひとり往く生と死を怖れることなかれ/山折哲雄
 〈15〉ヤスパースの「軸の時代」と「軸の思想」

水戸学の世界地図/片山杜秀
 〈4〉最初の「攘夷」未遂

【達人対談】
世界はブラフで動いている
ポーカーの達人/木原直哉vs.ビートたけし

◆[扉]来訪者/高木亮
◆居酒屋チエコ亭26 さつまいもそば粉団子/オガワチエコ

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆随筆〈家怪〉/田中康弘

◆[記者匿名座談会]組閣で見えた「新たな党内力学」

◆国道者 *伊勢神宮の前で終わる国道/佐藤健太郎
◆イマイマイズム見聞録 *ダイアログ・イン・ザ・ダーク/今井舞

◆[切り絵パロディ]贋作名画大全25/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
[TV Peeper]村上和彦
[読書日記]片山杜秀
[インタビュー]寺尾紗穂

編集長から

どの口で言う!

 政治家を辞めると公言していた橋下徹大阪市長が「おおさか維新」を立ち上げ、またしても「大阪都構想」を持ち出したのには、文字通り唖然としました。舌の根も乾かぬうちに、いけしゃあしゃあと、といった言葉が浮かびますが、世の中にはこういう「恬として恥じない人間」が現実にいるのです。政治権力を持ったこの種の輩に弱小雑誌が何を言おうが、しょせんはゴマメの歯ぎしりに過ぎないかもしれませんが、それでも言わずにはいられない。「どの口で言う!」という特集を組みました。
 安保国会でつくづく感じたのは、日本はいまや「対立意見を誰も聞こうとしない」社会になったのだということです。そうした時代相について若手論客・古谷経衡氏に論じてもらいました(「交わらず、相容れず、対話せず 『思想的内戦』の時代」)。
 癌治療の特効薬が日本の国家財政を食い潰していく、という衝撃の構図を明らかにする里見清一氏の緊急寄稿「医学の勝利が国家を滅ぼす」も必読。慄然とします。

新潮45編集長 三重博一
「波」2015年11月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞