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【特集】そんなバカな話があるか!

新潮45 2016年4月号

(毎月18日発売)

897円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2016/03/18

発売日 2016/03/18
JANコード 4910049370469
定価 897円(税込)

【特集】そんなバカな話があるか!

南シナ海を勝手に「軍事基地化」する中国/福島香織

大愚策「マイナス金利」で景気はさらに悪くなる/久万佑

トランプを大統領候補にするアメリカの民度/青山繁晴

こんなシリアに誰がした!/宮田律

保育園をいつまで「福祉」でやるつもりだ/松崎優

またも東京を壊すオリンピック/中原昌也

日本映画界の困ったこと/樋口泰人

記者会見するより、黙って書いたら?/大口卓造

法律家による法律家のためだけの「違憲判決」/川東吉野

「リンチ社会」に気をつけろ/中川淳一郎

保守層が見限り始めた「変節漢」安倍晋三/風間進

大笑い「民主・維新合併」/本城小太郎

「百年年金」の自己矛盾
正確に的外れな「財政検証」を検証する/吉田浩


悪事の「出口戦略」がない日本/小田嶋隆

ノンフィクション全開宣言!
震災から5年 ある「孤独死」を追う
仮設住宅で死んだ「田老町」元役場職員の人生/松本創

サドル窃盗男が起こした
「私は変態じゃない」裁判
/インベカヲリ★

【新連載 第2回】
うそつき 野坂昭如との日々泣き笑い/野坂暘子
 〈2〉最後に見たあなたの顔は

エマニュエル・トッドが炙り出したもの
反・幸福論〈61〉/佐伯啓思


【対談】
人生で大切なことは、
つかこうへいから教わった

/柳家喬太郎×長谷川康夫

【インタビュー】
「言葉の持つ力」を感じて/二階堂ふみ


絶望の都市の希望の映画祭
「ゆうばり映画祭」ほろ酔い体験記/中森明夫


文学賞のパーティーが「薄く」なった理由/坪内祐三

第5次ブーム到来!?
民謡が凄いことになっています/大久保朱夏


男なのに乳ガンになりまして/村野正好

短期集中連載
ラグビーをもっと深く楽しむために/平尾剛
 〈4〉なぜ学生は社会人に勝てないか


[シリーズ 無名兵士の墓標〈5〉]
果敢な攻撃も可能 技術部隊「鉄道兵」/笹幸恵


短期集中連載
アメリカ「対日心理戦」再検証
WGIPとは何であったのか/有馬哲夫
 〈4〉ニュージェントと国体思想の排除


【歴史巨編!】
プリニウス 第27回/ヤマザキマリ とり・みき

【巨弾連載小説!】
オペレーションZ 第19回/真山仁

【大反響連載!】
中国亡命漫画家/辣椒
 〈10〉辣椒、台湾へ行く

兵士に聞け ふたたび/杉山隆男
 〈7〉P-3Cの「眼」


昭和からの伝言/加藤廣
 〈10〉イスラエルの現実


江藤淳は甦える/平山周吉
 〈9〉「貴族」の矜持と「道化」の屈辱

「男はつらいよ」を旅する/川本三郎
 〈9〉岡山の城下町へ

私大阪/上原善広
 [最終回]私の家族

鳥類学者の優雅で過酷な日々/川上和人
 〈16〉ボルネオの森が消えると何が起こるのか

日本のビョーキ/里見清一
 〈36〉人の行動を決めるもの
 (8)それにつけても金の欲しさよ

水戸学の世界地図/片山杜秀
 〈9〉楠公の墓碑と吉田松陰

【達人対談】
生命の起源を宇宙に求めて
アストロバイオロジーの達人/山岸明彦vs.ビートたけし


◆[扉]花風/高木亮

◆居酒屋チエコ亭31
 しらすのプルアパートブレッド/オガワチエコ

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫

◆人間関係愚痴話/曽野綾子

◆[記者匿名座談会]
 野党新党騒動の裏ですんなり通った予算案

◆月刊サクラセブンズ/生島淳
 〈8〉暫定世界一、オーストラリアはなぜ強いのか

◆国道者/佐藤健太郎
 *沖縄を貫く国道58号線の秘密

◆イマイマイズム見聞録/今井舞
 *清原和博が通っていた例のサウナ

◆[切り絵パロディ]贋作名画大全30/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
[TV Peeper]村上和彦
[読書日記]渡部潤一
[インタビュー]嵐山光三郎

編集長から

そんなバカな話があるか!

 幼少期に「人類の進歩と調和」というキャッチフレーズに接した身としては、現実の21世紀がまさかこんな姿をしていようとは思いもしませんでした。眠りから醒めた中国は巨大覇権国家となり、周辺海域を勝手に軍事基地化。アメリカでは言いたい放題の毒舌男が大統領候補に浮上。中東ではシリア崩壊に加え、イラン対サウジ、トルコ対クルドと火種が際限なく拡大。人類はまことに始末に負えません。
 まっとうなはずの我が日本も、やるに事欠いてマイナス金利を導入して金回りを悪くする、少子化だというのに保育園問題一つ解決しない。民主党は何をトチ狂ったか党名変更という最悪の選択。支離滅裂でふざけた話ばかりで、あまりに腹が立つので、「そんなバカな話があるか!」という特集を組みました。
 このほか松本創「震災から5年 ある『孤独死』を追う」、インベカヲリ★「サドル窃盗男が起こした『私は変態じゃない』裁判」など、「ノンフィクション全開宣言!」にふさわしい力作揃いです。

新潮45編集長 三重博一
「波」2016年4月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞