書店の楽しみが「思いがけない本との出会い」にあるとすれば、あらゆるテーマが詰まった総合月刊誌は、まさしく「良き書店のようなもの」と言えるかもしれません。気になる見出しで手にとる。すると、お目当ての記事以外に、今まで読んだことない筆者の切れ味鋭い文章や味わい深い読み物が並んでいる――。そんな出会いの喜びに満ちた、つい毎日のぞいてしまう「行きつけの本屋さん」のような、クセになる雑誌を作りたい。
そう考えているからというわけではありませんが、新春特集は「『本屋』は死なない」。「好きな本屋」をめぐる各界十六人のエッセイなど、まさに「幸福な出会い」をお楽しみに。
ほかにも特集「人生後半戦の生き方」や、横田早紀江さんの特別手記など、読み応えある記事が並びました。特集「原発を考える補助線」の一つとして、原発導入にまつわる秘話を掘り起こした有馬哲夫氏「正力の狙いはプルトニウムだった」にもご注目を。
新潮45編集長 三重博一
(「波」2012年2月号より)