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編集者のことば 著者はもちろん、担当者にとっても手がけた本は我が子のように思えるものです。親バカだと思われるでしょうが、編集者の一冊の本にかける思いを読んでやってください。

「超バカ」の超について

超バカの壁

養老孟司

「『バカの壁』『死の壁』と続いて、次の壁は何ですか」
 一時期そんなお尋ねをよく受けました。次の壁も何も、予定もなければ原稿もまったく無い状態なので、著者も担当者も何も考えていません。それでは申し訳ないので、『バカの壁 望郷編』『バカの壁・ターボ』『バカの壁フルスロットル』と適当なお答えをしていくうちにあまり聞かれなくなりました。
 結局、『超バカの壁』に落ち着いたわけですが、この「超バカ」は「ものすごいバカ」という意味ではありません。あくまでも「バカの壁を超越する」という意味なので正確には「超・バカの壁」と表記したほうがいいものです。ただし見た目や面白さを考えて、現在のタイトルに落ち着いたわけです。

 内容は、靖国問題、テロ、人間関係まで様々です。ここに並んでいる問題をまったく抱えていないという人は日本にはほとんど居ないのではないかと思います。本書には私たちが直面している問題を「どう考えればいいのか」ということが書かれています。
 著者は「あとがき」で「私の考えが、皆さんの参考になれば幸いである。これまでの二冊で、おかげで楽になりましたとか、安心しましたといってくださる読者がいる。そういう人が増えれば、著者としては本望である」と書いています。どのくらいの方が、楽になったり、安心したりするのかはわかりません。が、とりあえず担当者はこの本で提示されている「考え方」で結構安心したり、救われたりしています。少し穏やかな人間になった気がします。おかげで社内で喧嘩するようなことが減ったような気が自分ではしています。

2006年1月刊より

2006/01
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