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   <title>新書・今月の編集長便り</title>
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   <subtitle>今月の編集長便り</subtitle>
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   <title>複雑な本ばかりです</title>
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   <published>2012-01-25T08:54:42Z</published>
   <updated>2012-01-24T06:42:04Z</updated>
   
   <summary>　週刊誌の記者をやっていた頃に「週刊誌なんてゴミだ」「記者なんてカスだ」といった...</summary>
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      　週刊誌の記者をやっていた頃に「週刊誌なんてゴミだ」「記者なんてカスだ」といった言葉を見聞きして悲しい思いをしたせいか、特定の職業などについて決めつける物言いはどうも好きになれません。最近では「官僚なんてダニだ」というような言葉を見聞きしますが、こういう単純な決めつけは嫌な感じがします。正確に言えば、こういう単純なことを言って、さも鋭いことを言った顔（最近の言葉でいうところの「どや顔」）をしている人が大嫌いなのです。
　ポジティブな物言いであっても、単純なものは怪しいと反射的に思ってしまいます。この数年、出版関連業界の一部では「電子書籍」について手放しで礼賛する言論をよく目にしました。何か「神」が降臨したかのような物言いでした。これもどこがどうとは言えないけれど何か怪しいと感じたものです。
　自分でどこがどうとは言えないあたりが情けないのですが、「そんな単純なもんじゃないよ」と教えてくれる本を昨年2冊（正確には3冊）読みました。
　一つは、『虚空の冠（上・下）』（楡周平・著）。大新聞とテレビ局を牛耳る日本のメディア王を主役に据えたこの小説の中に、電子書籍が重要なアイテムとして登場します。それは必ずしも全ての人を幸福にするものとしては描かれていません。その可能性とともに危険性がよくわかります。電子書籍を含めた現在のマスコミ全体の問題が、物語を楽しみながら頭に入る非常に面白い小説です。上下巻まったく飽きることなく読めます。
　もう一つが『「本屋」は死なない』（石橋毅史・著）。こちらは本屋さんを主人公にしたノンフィクション。人口百人の村で本屋を営む女性等、異色の書店や書店員を取材したもので、「紙の本」を「店頭で売る」ということの意味を改めて教えられます。
      　せっかくお金を出して買っていただく以上は、単純な決めつけではなく複雑な視点を提供できるようなものを刊行していきたいと私たちは考えています。
　1月の新刊4点をご紹介します。
『反・幸福論』（佐伯啓思・著）は、稀代の思想家による痛烈な論考。「無縁社会の何が悪い」「人間はみな蛆虫である」等々、刺激的な言葉が全ての頁に詰っていると言っても過言ではありません。知らないうちに思考停止していたことについて、「本当にそうなのか？」と鋭い刃を突きつけられた気持ちになります。
『「常識」としての保守主義』（櫻田淳・著）は、これぞ教養新書という骨太の入門書。勝手に政治家に期待して、勝手に失望してしまう昨今の風潮に異を唱え、政治を見る「作法」を教えてくれます。この一冊を読んでおけば、どの政治家がホンモノで、どの政治家がニセモノかもわかってくるのではないでしょうか。
『世代論のワナ』（山本直人・著）は、「ゆとり世代はバカ」とか「団塊世代は勝ち逃げ」とか、巷にあふれる俗流の世代論のどこが間違いで、どういう害悪があるのかを実に丁寧に説いた一冊。読めば日々の不満や閉塞感の一部は確実に解消できるはずです。異なる世代の人を見る目が優しくなるのは確実。
『尼さんはつらいよ』（勝本華蓮・著）は、「俗世間の醜さに嫌気がさした妙齢の女性が仏門入りして……」というような、ドラマや小説にありがちな「尼さん像」が粉々に粉砕される「尼さん入門」。誰も知らなかった禁断の世界が明らかになります。
　いずれも単純な決めつけが好きな人には絶対にお薦めしない本ばかりだと、胸を張って言える内容です。
　今年も新潮新書をよろしくお願いいたします。
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   <title>女優さんからの電話</title>
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   <published>2011-12-22T06:10:10Z</published>
   <updated>2012-01-23T08:55:42Z</updated>
   
   <summary>　もう十年以上前の話。当時私は週刊誌の記者でした。ある夜、トイレだったか食事だっ...</summary>
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      　もう十年以上前の話。当時私は週刊誌の記者でした。ある夜、トイレだったか食事だったかに出かけていて、席に戻ったところで同僚にこう言われました。
「女優のＰさんから電話がありましたよ。またかけ直すって言っていました」
　その有名女優Ｐさん（イニシャルではない）とは、親交はまったくありません。接点はさらに数年前、デート現場で直撃取材をしたことがあり、その時に名刺を渡した、という程度。その後連絡をいただいたことは一度もありません。
　女優から電話を貰うなんてことは一度もなかったので、ちょっとわくわくしました。フィクションの世界では、芸能人が自分で編集部にクレームつけたり殴りこんだりといった描写がありますが、そんなことは基本的にはありません。
　残念ながら結局、その後電話はかかってきませんでした。いまだに何の用だったのか不明です。
　実のところ、Ｐさんならばこういうことがあっても不思議はない、という気もしました。若い頃はアイドル的な人気があったＰさんでしたが、ある時期からは奇矯な行動でも知られるようになっていたのです。そういえば直撃取材の時のコメントも今ひとつ、よくわからないものでした。きっと私への電話も凡人にはわからない動機によるものだったのだろう、と思うのです。
　Ｐさんのことを思い出したのは、12月新刊の『問題発言』（今村守之・著）を読んだからでした。「一億総懺悔」から「天罰」まで、戦後日本を騒がせた様々な問題発言が80以上収録された前代未聞の内容です。これにＰさんも登場するので、古い話を急に思い出したのでした。本の登場人物は基本的に全部実名なので、お読みになれば大体誰のことを指しているかはわかるのでしょうが、ここでは勿体ぶって名前を出さないようにしておきます。
　近頃はＰさんの姿はテレビで見なくなりました。様々な規制コードが厳しくなっている影響もあるのかもしれません。しかしそういう人が暗躍、いや活躍しているテレビのほうが魅力的だったような気もします。胡散臭くて、得体の知れぬ危険性があった頃のテレビは面白かった。そういう声はよく聞きます。
      　同月新刊『テレビ局削減論』（石光勝・著）は、「なぜつまんない番組ばかりなのか」「なぜ通販ばかりなのか」といった不満、疑問に答える一冊です。長年テレビ業界に身を置き、キー局の役員も務めた著者が、ビジネスモデルとしてのテレビの限界を示しつつ、その生き残りの解決策として「民放局の削減」を提案しています。テレビのみならず、新聞、ネットといったメディアの全体像が見える内容です。
　残りの新刊2冊もご紹介しておきます。
『江戸歌舞伎役者の〈食乱〉日記』（赤坂治績・著）は、どこから読んでも美味しい一冊。江戸時代の人気歌舞伎役者、三代中村仲蔵は食べることがとにかく好きで、全国を旅した際に食べたものを詳細に記録していました。その記録は自伝『手前味噌』に活かされています。この自伝から食に関する面白い部分だけをつまみ食いして、食べ物別に分類してみたのが、今回の新刊です。いわば江戸時代のグルメ役者による「くいしん坊！万才」。マツタケの出汁で食す蕎麦、獲れたてのタケノコに卵を流し込んだ蒸し物等、現代でもご馳走として通用しそうなものから、ちょっとしたゲテモノまで、江戸の食文化の豊かさがよくわかります。
『「お手本の国」のウソ』（田口理穂他・著）は、世界各国の邦人から寄せられた常識がひっくり返るレポート集。日本人は外国を褒めて自国を貶めるのが得意ですが、実際のところどうなのかを現地に暮す日本人が報告してくれます。たとえばこのところ教育が語られる際に、お手本として取りあげられるものに「フィンランド・メソッド」があります。しかし、実は彼の地にはそんなメソッドは存在していないそうです。フランスが少子化対策に成功した、というのもよく聞くストーリーですが、実情を聞くと必ずしもお手本には出来ないような感じです。理想の世界なんてそう簡単には実現しない、ということがしみじみとわかります。

　少し気が早くて恐縮ですが、今年もお世話になりました。
　来年もまたいい意味で問題となる新刊を出していきます。
　よろしくお願いいたします。
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   <title>言葉の受け止め方について</title>
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   <published>2011-11-25T09:35:59Z</published>
   <updated>2011-12-22T06:11:05Z</updated>
   
   <summary>　嫌いだから絶対に使わない言葉や言い回しは人それぞれあるようです。もちろんそんな...</summary>
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      　嫌いだから絶対に使わない言葉や言い回しは人それぞれあるようです。もちろんそんなもん一切ないという寛容な人もいるのですが、本を書く人にはある程度のこだわりがある方が多いようにも思えます。
　私が絶対に使わないのは、文末の（笑）というやつです。理由は長くなるので書きませんが、これが嫌だという同志はある程度はいる気がします。別に他人が使うぶんにはいいのですが。
　何となく避けてしまうのは「アスリート」という単語で、その理由は多分、当初この言葉を得意げに使っていた運動選手があまり好きじゃなかったとかそういうどうでもいいものです。それ以外には単純に私がちょっと年を取っていて、時おり片仮名を気恥ずかしく思うからだと思います。だから「エディター」なんてのも使いません。
　使わないようにしているのに油断すると使うのは「必死」という言葉です。他人様についてはいいけれども、自分のことに関しては使わないようにしたいと思っています。そんな大層な仕事はやっていないので。調子に乗っているときとか、疲れて感情的になっているときとかについ使いそうなので用心しています。
　11月の新刊の一冊『社畜のススメ』（藤本篤志・著）のタイトルを話し合った際、「社畜」という言葉を巡って意見が分かれました。
「とにかく言葉の響きそのものが嫌。使わないで欲しい」と強い嫌悪感を示したのは年配の社員。「いや、フツーに『俺たち社畜だから』って使いますよ」と軽い感じで言ったのは若い社員。
　世代によって「社畜」という言葉の印象はかなり異なるようでした。結局、これだけ受け止め方が分かれるのならば、かえって面白いということで、このタイトルに落ち着きました。
　内容は「石の上にも10年という気持ちで修行しろ」「未熟な癖に自分なりの個性を発揮しようなんて思うな」等々、巷の自己啓発本への強烈なアンチテーゼとなっています。若い人はもちろん、自信を失っている中間管理職、管理職の方にも一読をお勧めいたします。
      　他の3点もご紹介します。
『原発賠償の行方』（井上薫・著）は、法律家の目で原発賠償問題を冷静に俯瞰、検討した一冊。事故後、政府が繰り返してきた無法行為を厳しく指摘しながら、今後のための論点を整理していきます。
『いけばな―知性で愛でる日本の美―』（笹岡隆甫・著）は、若き次期家元の手によるいけばな入門――と聞いた時点で「俺には関係ない」と思う男性も多いことでしょうが、そう言わずにちょっと開いてみてください。著者によると、いけばなで必要なのは「感性」よりも「論理」で、プラモデルを組み立てるのが好きな男性にはとても向いているのだそうです。確かにこの入門書を読むと、いけばなはもちろんその背景にある日本文化全般についても極めて論理的に頭に入っていきます。ぐいぐい読める入門書です。
『一流選手の親はどこが違うのか』は、世界的テニスプレイヤー杉山愛さんの母親であり、コーチでもあった杉山芙沙子さんによる教育論。自身の経験の他に、石川遼さん、宮里藍さん、錦織圭さんのご両親にも取材した結果をまとめたものです。ここに挙げた選手はいずれも成績はもちろん普段の言動も素晴らしく、「あんないい子、どうしたら育つのか」と思った方も多いのではないでしょうか。その疑問への答えが本の中では示されています。
　こういう教育を受けていれば、もっと素直な人間になれたと思いますが、もう手遅れです。
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   <title>「街の声」は要らない</title>
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   <published>2011-10-25T08:15:36Z</published>
   <updated>2011-11-24T09:37:02Z</updated>
   
   <summary>　メディア、主にテレビや新聞では大きな事件や出来事のあとに「街の声」をよく紹介す...</summary>
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      　メディア、主にテレビや新聞では大きな事件や出来事のあとに「街の声」をよく紹介するのですが、あれは必要なのでしょうか。その分の時間やスペースを専門家の意見に割いたほうがマシだと思うのですが、各社に「街の声担当者」みたいな閑職の人がいて、喰わせるために仕事を作らなければいけないというような込み入った事情があるのでしょうか。
　都内の新橋駅前には、この種の声を採取すべくテレビのクルーがよくうろついています。酔っ払ったおじさんがたくさんいて、そういう人はフランクに取材に応じてくれやすいからです。しかしそもそも酔っ払いに話を聞いてどうなるというのでしょうか。それがいいのなら、酩酊して会見した大臣をあんなに責めなくてもよかった気がします。
　野田新総理が決まる前には、「この人、知らない」といった「街の声」が紹介されていました。知らないのは自由ですが、代表選に立候補したのはたかだか5人程度なんだから、それを堂々と言う神経も、またそれを紹介する意味もわかりません。
　野田さんに限らず、新総理が決まった後に流れる「声」ももうわかっています。「しっかりやってもらいたい」か「誰がやっても同じ」か。多分、数年前に街で取材したビデオを使い回しても、バレないでしょう。
      　10月新刊の『リーダーシップ―胆力と大局観―』（山内昌之・著）は、指導者に必要な能力は何か、私たちは何を求めるべきかについて、歴史家の目で深く分析した一冊です。鳩山、菅政権の失敗に失望と憤りを感じた著者だけに、全編を通じて凄い熱量が感じられます。登場するリーダーは、保科正之、山岡鉄舟、福沢諭吉、リンカーン、石原莞爾、山口多聞、吉田松陰等々。古今の名指導者とされた人々の決断、振る舞いは一つ一つが感動的です。

　他の新刊3点もご紹介します。
『ねじれの国、日本』の著者は、堀井憲一郎さん。「週刊文春」の名物連載だった「ホリイのずんずん調査」のファンだった方も多いとは思いますが、本書は堂々たる「日本論」。建国記念日はなぜ建国記念日なのか？という意表をつく問いから始まり、次々と私たちの抱えている日本についてのモヤモヤが解消されていきます。
『国民ＩＤ制度が日本を救う』（前田陽二・松山博美・著）は、かつて「国民総背番号制」と称されて、忌み嫌われた制度の意義を問い直す一冊。実はアメリカ、韓国、北欧等々、世界の多くの国で同様の制度が導入済み。導入すれば行政効率が大幅にアップし、歳出削減にもなるという提案です。「でもプライバシー侵害が心配」という人にこそ読んでいただきたいと思います。
『法然親鸞一遍』（釈徹宗・著）は、なんだかお経みたいに漢字が並んでいますが、タイトルの通りの内容。日本の浄土仏教の思想、流れが一気にわかります。「法然と親鸞が一遍でわかる！」がキャッチコピーです。

　言うまでもなく、いずれも街でイージーに聞く話とは比較できないほど深い内容の本ばかりです。
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   <title>島田紳助さんのこと、野田佳彦新総理のこと</title>
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   <published>2011-09-22T04:08:54Z</published>
   <updated>2011-10-18T08:16:51Z</updated>
   
   <summary>　このところのニュースの主役だったのは島田紳助さんと野田佳彦さんの二人でしょうか...</summary>
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      　このところのニュースの主役だったのは島田紳助さんと野田佳彦さんの二人でしょうか。この二人、いずれも至近距離で見たことがあります。
　といっても紳助さんのほうは、本当にチラリと見たという程度。週刊誌記者をやっている頃、別のベテラン芸人の取材で楽屋を訪ねると、そこに彼の旧友である紳助さんもいたのです。そのベテラン芸人はテレビのイメージそのままに早口で喋り、サービス精神旺盛。着替えの最中、パンツ姿を撮影しても文句も言わず喋り続けるという風でした（結局、その着替えているところの写真を使った）。
　一方で紳助さんはずっと黙っていて、こちらに目もくれない。挨拶しても無反応。ちょっと暗い感じの人だなと思ったのを憶えています。週刊誌の記者にいきなり愛想よくする必要はないので無理もないのですが。
　新しく総理大臣になった野田佳彦さんとはもう少しまともな接点がありました。2年前、新潮新書から『民主の敵』という本を刊行する際に何度もお目にかかったからです。野田さんは今テレビに出ているままの方でした。じっくりと伝わるように話をする。ときおり絶妙のたとえを繰り出す。『民主の敵』の中でもっとも秀逸なたとえは小沢一郎氏が民主党に入ってきたときのことを「モーニング娘。に天童よしみが加入したような感じ」と表現した箇所ではないかと思います。
　まだ政権交代前で野田さんもヒラの議員。本が完成しての打ち上げは議員会館の部屋で缶ビールやサキイカで地味に行われました。それが何となくご本人の持ち味ともマッチしていて、これはこれでいいものだなあと思ったものです。
　総理就任後、『民主の敵』は注文が殺到した結果、増刷することになりました。
　また、紳助さんの一件後、注文が急増したのが9月新刊の『暴力団』（溝口敦・著）です。同書は、この分野の第一人者の溝口さんが、暴力団のイロハについてひたすらわかりやすく解説してくれるという内容。まったくの偶然なのですが、世間の関心が高まっているときに刊行することになりました。収入源は？　出世の条件は？　芸能界との関係は？　警察とは癒着している？　等々、あらゆる疑問に答えてくれています。
      　9月新刊、ほかの3点もご紹介します。
『文明の災禍』（内山節・著）は、哲学者が大きな視点で捉えた「ポスト3.11」の決定的論考。原発事故以降、新しい局面に入った時代をどう考え、どう生きていくべきか。平易な言葉で極めて深い思考が繰り広げられます。原発を巡る賛否様々な言説に何となく馴染めず、もやもやしていた私はこの本で目の前の霧が晴れたような気持ちになりました。
『人口激減―移民は日本に必要である―』（毛受敏浩・著）は、震災以降議論が減ったけれども実は日本の抱える最大の問題の一つ、人口減少への解決策を提示した一冊。「移民は危ない、怖い」と反発せずに読んでいただきたいと思います。
『日本人の美風』（出久根達郎・著）は、心洗われる読後感を保証できる日本人論。震災直後に世界から賞賛された国民性。その原型はどこにあるのか。過去にどんな人たちがいたのか。直木賞作家である著者がひもとく歴史秘話には、誰もが胸を打たれることでしょう。涙腺その他様々な感情を刺激します。
　9月の新刊4点並びに新総理の唯一の単著、興味を持たれたものを一冊でも手にとってみていただければ幸いです。
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   <title>中村とうようさんのこと</title>
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   <published>2011-08-25T04:06:56Z</published>
   <updated>2011-09-22T04:09:43Z</updated>
   
   <summary>　昨今、Ｋ－ＰＯＰはカッコいいとかオシャレとかカワイイとかそういう扱いになってい...</summary>
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      　昨今、Ｋ－ＰＯＰはカッコいいとかオシャレとかカワイイとかそういう扱いになっているようです。しかし私が若い頃、韓国の音楽といえばチョー・ヨンピルの「釜山港へ帰れ」あたりが代表格という感じで、決して若者が喜んで聞くものではありませんでした。
　そんな頃から、韓国やインド、南米、アフリカ等、あまり日本ではポピュラーではない音楽を積極的に紹介していたのが、『ニューミュージック・マガジン』（現『ミュージック・マガジン』）でした。欧米のロックしか興味がなかった私に、「いやいや他にもいいものがあるよ」と教えてくれた雑誌です。それでも小遣いには限度があるので、やはりロックのレコードばかり買っていたのですが、たまに勧められている民族音楽のレコードを買って「なるほどこれはすごい」と感心したこともありました。
　先月、その創刊者であり編集長だった中村とうようさんが亡くなりました。おそらくこの方がいなければ、今のように日本で「ワールドミュージック」が幅広く聞かれることはなかっただろうと思います。先日会った欧米の音楽関係者は「日本くらいあらゆるジャンルの音楽が入手できる国はない」と言っていました。中村さんはそういう土壌を作った功労者なのです。何の面識もない私に言われても困るでしょうが、ずいぶんお世話になったと勝手に思っています。
　普段仕事をしていると、編集という仕事にどの程度の意味があるのだろうかと思うこともあるのですが、中村さんの功績を考えると、いろいろな影響を世の中に与えることができるのだなあと思います。もちろん影響というのは良いものばかりではないのでしょうが。
      　8月の新刊4点をご紹介します。
『ウイスキーは日本の酒である』（輿水精一・著）は、サントリーでチーフ・ブレンダーをつとめる著者が、ウイスキーに関する知識を惜しげもなく披露した一冊。輿水さんは、以前、ＮＨＫの「プロフェッショナル」にも出演していたからご存知の方も多いことでしょう。シングルモルト「山崎1984」等、輿水さんが手がけたウイスキーは世界一の評価を受けています。「シングルモルトってよく聞くけど何？」というような人も是非読んで薀蓄を仕入れて下さい。いつかどこかで自慢できるでしょう。
『婚活したらすごかった』（石神賢介・著）は、40代バツイチの男性ライターによる婚活の体験ルポ。ネットの婚活サイトやお見合いパーティで出会った女性と繰り広げるあんなことやこんなことの数々には、メルマガでは少々書きづらいようなシーンも多々含まれる、抱腹絶倒、前代未聞のルポとなっています。真面目に婚活を考える人には、「超実用的婚活マニュアル」も付いていてお得な一冊です。
『中国のジレンマ 日米のリスク』（市川眞一・著）は、気鋭のストラテジストが見通した「これから5年間の世界経済の動向」。とかく中国についての分析には、イデオロギーが含まれてしまい「反中国」「嫌中国」になりがちですが、あくまでもデータに基づいたクールな分析がなされています。「中国は1970年代の日本である」という指摘にはハッとさせられました。
『公安は誰をマークしているか』（大島真生・著）は、産経新聞記者が「警視庁最強部隊」のすべてを解き明かした一冊。「公安が動いている」といった台詞はよくドラマ等で耳にするものの、実際に何をしているのかは私たちには見えません。本書では各セクション毎の事件簿や活動内容を詳細に記しています。新潮社の近所で起きたテロ事件についても触れてあり、貴重な写真も掲載されております。

　いずれも読んだ方に良い影響や刺激を与えることができる本ではないかと思っています。
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   <title>反対の意見を知る</title>
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   <published>2011-07-25T07:38:15Z</published>
   <updated>2011-08-24T04:07:55Z</updated>
   
   <summary>　仕事柄、「普段からすごくたくさん本を読んでいるのでしょう」と言われることがある...</summary>
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      　仕事柄、「普段からすごくたくさん本を読んでいるのでしょう」と言われることがあるのですが、実際には部内で進行中の原稿を読むだけでも結構大変なので、完成された本の読書数でいうといわゆる読書家の方の足元にも及びません。最近読んだ本の中で、面白かったのは『裁かれた命　死刑囚から届いた手紙』（堀川惠子・講談社）でした。面白かった、というと些か軽すぎるかもしれません。1966年に起きた強盗殺人事件で死刑判決を受けた男の人生を著者が辿っていくというノンフィクションです。
　この事件を発生当時、検事として担当したのは、テレビなどでもお馴染みの土本武司氏。本人が罪を認めており、しかも極悪非道の犯罪ですから、検事ならば死刑で当然と考えそうなものなのに、土本氏はずっとこの事件について複雑な想いを抱えてきました。その理由は犯人が獄中から土本氏にあてた数多くの手紙の文面にあったのです。著者はこの手紙をもとに、犯人の人生を丹念に追っていきました。すると次々と意外な事実が浮かび上がってきます。一見地味そうな話に思われるでしょうが、見事な取材力と文章力で、一気に読まされます。
　本文や略歴を読む限り、著者の司法制度や死刑制度に関するスタンスは、私とは必ずしも意見が同じではありません。しかし、反対の立場の人の考えをきちんと知ることができて、とても良かったと思いました。いろいろ考えさせられました。自分と似たような意見の本ばかり読んでも、刺激は受けないとつくづく思いました。
　7月刊の『新・堕落論―我欲と天罰―』（石原慎太郎・著）は、タイトルや著者名を見ただけで、「意見が違うから読みたくない」と思う人もいるかもしれません。それはそれで止めませんが、できればちょっとでも開いてみていただきたいのです。東日本大震災、尖閣諸島問題、日本人のモラルの低下、国力の衰退等々、日本が抱えるあらゆる問題について強いメッセージが語られています。その確信は比類なきものです。大体どんなことが書いてあるかわかっているさ、というような方こそ衝撃を受け、刺激を受けるはずです。
      　7月の新刊、他の3点をご紹介します。
『都市住民のための防災読本』（渡辺実・著）は、帰宅難民、高層難民、避難所難民にならないためにはどうすべきか、具体的なアイデア、ノウハウが詰まっています。もともとは『高層難民』というタイトルで2007年に刊行したのですが、大震災を受けて全面的に改訂しました。帰宅時に「帰宅支援マップ」をアテにするな、といった指摘にはハッとさせられました。もちろん都市住民以外の方にも役に立ちます。
『「おひとりさま」の家づくり』（天野彰・著）は、これから家を作る人、作りたいと憧れている人のために、こちらも具体的なアイデア、ノウハウが詰まっています。設計士や土地の選び方から具体的な間取りのアイデア、震災対策まで。「おひとりさま」とありますが、これは家を作る際には住む人、一人一人が満足できるように、おひとりさまの気持ちで作ると上手くいく、という意味も含まれています。ですから、お一人さまにも大家族にも必ず役に立ちます。
『ディズニーランドの秘密』（有馬哲夫・著）は、なぜディズニーランドが他の遊園地とは異なる特別な存在なのかがよくわかる一冊。著者は、その差は「ストーリー」にあると考えます。ランドを作ろうと考えたウォルト・ディズニー自身のストーリー、ランドのアトラクションの背景にあるストーリー等々。なぜアメリカ的なランドの中にあるホーンテッドマンションが欧州調なのか、といった謎も解明されています。夏休みにランドに行く前に読むと、面白さが倍増することは確実です。
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   <title>1冊すでに店頭に並んでいます</title>
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   <published>2011-06-24T06:08:31Z</published>
   <updated>2011-07-22T07:39:29Z</updated>
   
   <summary>　いつもはこのメルマガでご案内をしてから数日後に新刊が出るのですが、今月はイレギ...</summary>
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      　いつもはこのメルマガでご案内をしてから数日後に新刊が出るのですが、今月はイレギュラーで1冊、先に店頭に並んでいます。
　その本は『復興の精神』。9人の方の共著で、著者は養老孟司さん、茂木健一郎さん、山内昌之さん、南直哉さん、大井玄さん、橋本治さん、瀬戸内寂聴さん、曽野綾子さん、阿川弘之さんという豪華なラインナップです。
　東日本大震災以降、これからの日本人はどのように考え、どのように生きるべきか。この大きな問いに正面から答えた一冊です。震災から3か月目には刊行したい、と考えて早めの配本としました。
　当然のことながら、この本の企画のスタートは震災後。6月刊行とすると、刊行まで実質2か月半くらいしかありません。そのシワ寄せは筆者の方々に行きました。ただでさえ忙しい方々に、大変な状況で、急ぎの原稿をお願いするのには、とても気が引けましたが、皆さん快諾してくださいました。普段にも増して忙しいときに、普段にも増して熱の入った原稿をくださいました。
　最初に思いついて連絡した養老さんからのメールの中に、「年寄りはここぞとばかりに頑張る」という一文がありました。
　この文章を見て、そうか、年寄りが頑張るのならば、こちらも負けてられないと思い、随分勇気付けられたものです。
　通常、1冊の新書については担当者も1人ですが、今回は編集部全体で作りました。いわば雑誌的なやり方です。次々、届けられる原稿はいずれも素晴らしく、それを読むことそれ自体が、自分達自身の精神の復興につながっているような感じでした。
　あの日以降、何となく落ち着かないという人。無力感に苛まれている人。テレビの「がんばろう」「ひとつになろう」といったメッセージに文句は言わぬがちょっと違和感を持っている人。そんな人にぜひ読んで頂きたいと思います。
      　6月の新刊、他の3点は通常通りの発売です。
『オバマも救えないアメリカ』（林壮一・著）は、アメリカの底辺を生きる人たちの生の声を丹念に聞いて歩いたルポルタージュ。マイノリティ、貧困層の期待を一身に背負って大統領となったオバマは、アメリカをチェンジすることができたのでしょうか。本書に登場する有色人種やホームレスらの話を聞く限り、とてもそうは言えないようです。黒人が虫けらのように殺される、全米一危険な地域でも取材を敢行しただけあって、圧倒的な迫力のある力作となっています。
『まいにち富士山』（佐々木茂良・著）は、他に類を見ない本だと断言できます。著者の佐々木さんは元教師。64歳で富士山に初登頂して以来、その魅力に取り憑かれて、これまでに何と800回以上も登頂しています。要するに天候が許す限り、毎日、登っているのです。まさに、毎日富士山です。「そんなこと出来るの？」と驚くかもしれませんが、実際、出来ているのです。それどころか「1日2回」登ったことすらあるのです。そんな奇跡の人が、富士登山のコツ、魅力、すべてを書いたのがこの本。読むだけでもいいですし、一度は登ってみたいという人は読んで損はしません。
『生物学的文明論』（本川達雄・著）は、ある意味で『復興の精神』と対になる本です。生物学者の目から、現代文明を鋭く批評し、「ヒトはどこで間違えたのか」という大きな問いに答えます。とはいえ、とても読みやすく、ユーモラスな内容になっていて、生物学の面白さを味わううちに、深い思索の世界へと進んでいくことができます。脳みそのないナマコが実に上手に生きているとはどういうことか。脳みそのあるヒトがあれこれしくじっているのに……。スラスラ読めて、なおかつ知的興奮を味わえることを保証します。読後感としては『日本辺境論』に近いかもしれません。
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   <title>ちょっと古い本の話</title>
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   <published>2011-05-25T07:21:17Z</published>
   <updated>2011-06-22T06:09:33Z</updated>
   
   <summary>「社会が本当に進歩するというのは、どんどん変化するのではなく日々平穏になっていく...</summary>
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      <![CDATA[<blockquote>「社会が本当に進歩するというのは、どんどん変化するのではなく日々平穏になっていくことなのではないでしょうか。つまり、我々が今防げない危険をだんだん封じ込めていけるようになることが進歩しているということになる」</blockquote>
　少し前に必要があって、久しぶりに開いてみた『超バカの壁』（養老孟司・著）で見つけた文章です。この本の刊行は5年前。『バカの壁』が売れて以来、人生相談の類が増えたとこぼす養老先生に、「じゃあ、一挙にそういうのに答える本を作りましょう」と提案して形になったのが、この本でした。今読んでも、いや今のほうが腑に落ちる指摘が多く、冒頭の文章はその代表と言えるように思います。<br>
　震災以降、注目を集めている新潮新書の既刊には、『原発・正力・ＣＩＡ』（有馬哲夫・著）があります。唯一の被爆国で、国民規模の反原水爆運動が起こっていた日本で、なぜ原発が導入、推進されたのか。世論はいつから「原子力の平和利用推進」を認めるようになったのか。その経緯について、ＣＩＡ文書をもとに丹念に追った力作です。<br>
　ちなみにこちらの刊行は2008年。速報性ではネットやテレビはもちろん、新聞、雑誌にもまったく敵いませんが、情報の厚みでは書籍が一番ではないか、と改めて感じています。<br>
　もっとも、新潮新書の5月新刊は、あまり震災と関係のないものばかりです。去年から企画していたものがこの時期に形になったからであって、私たちが震災のことを考えていないというわけでは決してありません。そのことはそのことでまた本を出すつもりですが、ともあれ今月の新刊は、以下の4点です。<br>
<br>]]>
      <![CDATA[『ラー油とハイボール―時代の空気は「食」でつかむ―』（子安大輔・著）は、飲食業界のコンサルタントとして活躍している著者によるビジネス書。食べるラー油、ハイボール、奇跡のリンゴ、カフェ、ドーナツ等々、飲食業界のトレンドを著者が分析していくうちに、すべてのビジネスに通じるセオリーやアイデアが見えてきます。「食べるラー油を生み出したのは“ずらし”の発想」とか「奇跡のリンゴとＡＫＢ48に共通する戦略」とか「なぜ食べ放題は儲かるのか」とか、面白そうな内容がずらり並んでいます。私も読んですぐにずいぶん自分の仕事の参考にしています。<br>
『喜婚男と避婚男』（ツノダ姉妹・著）も、時代の空気を読むのに役立つ一冊。「喜婚男」とは、結婚後、「オウチ」にいるのが楽しくて仕方ない、というタイプの男性のこと。「イクメン」はその典型です。「避婚男」は、とにかく結婚から逃れようとするタイプの男性のことで、「草食系」はこちらに近いでしょう。著者によれば、現在の若い男性はこの2タイプに大別されており、実は世の中のブームも彼らの動向が決定付けている、といいます。昨年流行った「家電芸人」などは、明らかに「喜婚男」から派生している、といった鋭い指摘が詰まっています。ちなみに著者は、角田（ツノダ）さんというマーケッターの姉妹なので、こういうペンネームとなりました。<br>
『将軍側近 柳沢吉保―いかにして悪名は作られたか―』（福留真紀・著）は、新進の歴史学者による意欲作。柳沢吉保といえば、ドラマや映画では、女性を使うなど汚い手で将軍を操ろうとした悪者として描かれるのが定番です。しかし、どうもこの悪名、いわゆる風評被害というか捏造に近かったのではないか、というのが、史料を丹念に読んだ著者の結論です。では、なぜそんな悪名が作られたのか――その謎が鮮やかに解かれています。<br>
『マイ仏教』（みうらじゅん・著）は、みうらさん流の仏教入門。みうらさんは、小学生のときから自分の寺を持つことに憧れ、大事にしていた仏像が壊れた瞬間に「諸行無常」という言葉が頭に浮かんだというのだから、筋金入りの仏教好き。ＭＪ（みうらじゅん）流だけに、小難しいことは一切なく、それでいて仏教の本質に触れた気にもなれること請け合いです。面白くて深くてまた面白い、稀有な仏教入門です。]]>
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   <title>心痛すべからず</title>
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   <published>2011-04-25T01:55:35Z</published>
   <updated>2011-05-23T07:27:27Z</updated>
   
   <summary>　東日本大震災の被災者の方に心からお見舞いを申し上げます。 　幸い編集部員はみな...</summary>
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      <![CDATA[　東日本大震災の被災者の方に心からお見舞いを申し上げます。<br>
　幸い編集部員はみな無事で、いまは通常通りの仕事をしております。とはいえ、本当に「通常通り」かどうかは自信がありません。やはりどこか落ち着かない。地に足が着いていない。そんな感じもします。<br>
　今回よくわかったのは、年配者であっても戦災や震災などを経験したことがなければ、結局こういう事態に際して、中年の私や、もっと若い人と同じような反応を示す人が珍しくないということでした。要するに、落ち着いている人は落ち着いているし、あわてる人はあわてる。<br>
　ニュースで見る、ある種の人たちを見ていると、つくづくそう思います。<br>
　その点、やはり戦争を経験した方々は違います。震災後に部員が話を聞きに行った、大先輩の方々の腹の据わり方は、私たちとはまったく別の次元にあるのです。これについては、またいずれ形にしたいと考えています。<br>
　4月の新刊、『日本人の叡智』（磯田道史・著）は、さらに年配、というか近世以降の歴史上の人物たちのすばらしい言葉を集めたものです。といってもただの名言集ではありません。執筆作業について、磯田さんは次のように書いています。<br>
<br>
<blockquote>「もし可能であるならば、その人物が一生涯に書いた書簡から作品まで、全部読む覚悟で臨んだ。事実、全集が編まれているような人物や、著書が一〇〇冊をこえるような人物を書くのは、とりわけ困難をきわめた。わずか一週間で、重さにして数十キロの資料を山と積み、そのなかに埋もれながら必死に読破して書いたものもある。この本を書くために、わたしが自転車で運んだ資料の重さはトンの単位になるのは間違いない」</blockquote>
　とりあげられている言葉の一つが「心配すべし。心痛すべからず」。明治時代の実業家、馬越恭平の言葉で、「困ったことが起きたとき、心を配るのはいいが、心を痛めつけ、体までいためてしまっては、馬鹿らしい」という意味だそうです。<br>
　ついついあわててしまう私が頭に入れておきたい言葉です。<br>
<br>]]>
      <![CDATA[　他の3点もご紹介します。<br>
『世界の宗教がざっくりわかる』（島田裕巳・著）は、タイトルそのまま、これ一冊で仏教、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教等々、あらゆる宗教の教義や関係、歴史が頭に入ります。といっても教科書のようなものではなく、刺激的な記述が満載。「ユダヤ人が金融業に多い理由」「クリスマスはキリストの誕生日ではない」「コーランにはイエスもモーセも登場する」「日本人の無宗教が世界平和の鍵になる」等々、目からウロコが落ちることを保証します。<br>
『がんの練習帳』（中川恵一・著）は、日本人の2人に1人がかかるという「がん」についてのさまざまな知識が、読み物仕立ての闘病記を読むうちに、頭に入ってくるという一冊。著者名を見て、何かピンと来る方もいるかもしれません。中川さんは、震災後、放射線医療の専門家として連日、テレビで冷静かつ明快な解説をしていらっしゃいます。がんになってもあわてないために、国民必読です。<br>
　最後の1冊は『政権交代の悪夢』（阿比留瑠比・著）。阿比留さんは産経新聞政治部官邸キャップ。お名前は、ネットのニュースでもお馴染みかもしれません。本書は民主党政権の内幕に鋭く切り込んでいます。現在、危機管理能力の欠如が指摘されている菅内閣の問題点も、これを読むとよくわかります。いまとなっては細かい話なのですが、鳩山前首相が、反捕鯨国の首脳と会ったときに、「私は鯨肉が嫌いです」と言って媚を売ったというエピソードには心底情けなくなりました。<br>
　あまりの愚かさに情けなくなったり、頭に血が上ったりするのですが、そういうときには「心配すべし。心痛すべからず」と自らに言い聞かせるようにしようと思います。]]>
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   <title>革命余話</title>
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   <published>2011-03-25T01:34:34Z</published>
   <updated>2011-04-21T01:57:35Z</updated>
   
   <summary>　チュニジア、エジプト、そしてリビアへと革命が広がっています。この動きについては...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.shinchosha.co.jp/shinsho/henshucho/">
      　チュニジア、エジプト、そしてリビアへと革命が広がっています。この動きについてはツイッターやフェイスブックの影響がもっぱら語られていますが、エジプト通で知られる小池百合子代議士がテレビ番組（BSフジ「プライムニュース」）で興味深い指摘をしていました。大意を紹介すると、「ネットの影響ばかりが取りざたされるが、それ以上に現地で影響力のあるメディアは今も昔も『口コミ』です」というもの。
　私自身がツイッターもフェイスブックもやっていないからか、何だか感覚的にとてもわかる話のような気がしました。
　そのチュニジアで革命が起こったときに、個人的に心配したのは、現地の日本大使館のことでした。というのも、現在の日本大使である多賀敏行さんが、新潮新書『「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった』（2004年刊）の著者で以前からの知り合いだったのです。一時期は大使館にも銃声が聞えるような緊迫した状況があったようですが、幸いご無事でした。
　この『「エコノミック・アニマル」～』は、今読んでも発見に満ちた面白い本です。表題の「エコノミック・アニマル」に関していうと、日本ではもっぱら「金のために猛烈に働く生き物」というようなネガティブなイメージが強いけれども、実は日本人についてこう評したパキスタンのブット外相（当時）にはそんなつもりはなく、「経済に長けた人たち」という意味で発言しており、むしろ褒め言葉だった、というのです。日本の住居の狭さを揶揄した言葉と思われがちな「ウサギ小屋」も、実は本当の意味は違うということを、私はこの本で初めて知りました。
　言葉に関心のある方にはぜひ読んでいただきたい本なのですが、その意味では3月の新刊『日本語教室』（井上ひさし・著）も、まさにそういう一冊です。昨年4月に亡くなった井上さんが生前、母校・上智大学で行った連続講義を再現したもので、日本語について「おもしろくてふかい」話が、実にやわらかく語られています。そうだったの？　おおそうなのか！　ああそういうことか!!　と感嘆しながら読み進むうちに、日本語への愛情がどんどん深まる内容です。日本語を使うすべての人に読んでいただきたいと思います。
      　他の新刊3点もご紹介します。
『サービスの達人たち 日本一の秘書』（野地秩嘉・著）は、様々な分野で、他の人とは一味も二味も違うサービスを提供している人たちについてのノンフィクション。表題作に登場するような秘書を欲しいと思わないビジネスマンはいないはずです。感動しつつ、ビジネスのヒントもたくさん得ることができます。
『改築上手―「心地いい家」のヒント52―』（平尾俊郎＋大和ハウス工業総合技術研究所・著）は、住宅のプロたちに教わるリフォームや新築のコツを集めたもの。ちょっとした知識があるとないとで大違い、ということがよくわかります。
『プロ野球解説者の嘘』（小野俊哉・著）は、データをもとにした野球学。といっても難しいことは一切ありません。2008年の横浜ベイスターズは首位打者と本塁打王を擁しながら最下位になったのはなぜか？　そう問われたときに、ちょっと野球を知っている人ならば「投手力が弱かったんだろ」と答えることでしょう。きっとそんな解説を聞いたことがある人もいるはずです。しかし、その俗説は間違いで、実は別の要因があるのだ、ということを著者はデータを駆使して証明してみせます。その手つきはまるで名探偵のよう。これから始まる野球を見るのが100倍面白くなるのではないでしょうか。
　新刊4冊（および大変な目に遭われた多賀さんの既刊）、いずれも、ツイッターでも口コミでも、読後「面白かった」と伝えたくなる内容になっていると思います。革命的売れ行きになればいいなあと夢想しております。
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   <title>プロ中のプロが見せてくれるもの</title>
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   <published>2011-02-25T09:22:46Z</published>
   <updated>2011-03-24T03:11:58Z</updated>
   
   <summary>　劇場公開中の映画「ＲＥＤ／レッド」を観てきました。「ダイ・ハード」シリーズのブ...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.shinchosha.co.jp/shinsho/henshucho/">
      　劇場公開中の映画「ＲＥＤ／レッド」を観てきました。「ダイ・ハード」シリーズのブルース・ウィリスら4人の超有名俳優・女優の競演と、きっとそれだけ激しくなるであろうアクション・シーンに心惹かれたからです。ただ観終わっての感想は、予想とはちょっと違うものでした。
　ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチ、そしてヘレン・ミレンは、今や穏やかな引退生活を送っている元スパイたち。ある日突然、ＣＩＡから狙われる立場に陥って再集結し、かつての特技と大型武器を持ち出して大暴れします。ただ、俳優たちが年齢相応の役を演じている設定なので、4人の振る舞いがいつもより控えめです。ブルース・ウィリスは一瞬でカアッと広がるような笑顔の代わりに、伏し目がちにじんわりと浮かべる優しい笑み。「クィーン」で孤高のエリザベス女王を演じアカデミー賞主演女優賞に輝いた英国女優ヘレン・ミレンは、おちゃめさを披露してくれました。もちろん演技と分かっていても、ここにきてまだ我々の知らない「素顔」を見せる幅の広さに驚かされたのが正直な気持ちでした。
      　今月の新刊も、よく知られたテーマの中の意外な事実を浮き彫りにする粒ぞろいの4冊です。『エコ論争の真贋』（藤倉良・著）は、ブームも手伝って議論百出している環境問題やゴミのリサイクルの是非について、フェアな視点から紹介・解説します。論点はいったいどこなのか、エコで混乱したら読む本です。
『葬式をしない寺―大阪・應典院の挑戦―』（秋田光彦・著）は、「檀家ゼロ、葬式・法事は一切しない」という革命的なコンセプトを打ち出した住職自身が、その軌跡を活き活きと綴りました。お寺の持つ本来の力と信頼を取り戻す試みは、今この時も進行中です。
『幕末バトル・ロワイヤル 慶喜の捨て身』（野口武彦・著）は大人気シリーズ第4作、舞台は混乱の度合いを増す幕末の最終局面の4年間。刊行を楽しみにして下さっている読者の方に加え、大河ドラマなどでこの時期に興味を持たれた方にもお勧めします。
　最後に、『アフリカ―資本主義最後のフロンティア―』（「ＮＨＫスペシャル」取材班・著）。大反響を呼んだＮＨＫスペシャル「アフリカンドリーム」の取材チームが、一変した大陸の姿に迫りました。「大虐殺の地」ルワンダは「アフリカのシンガポール」を目標に急成長し、南アフリカは「格差」を経済成長のドライブに変える。長期にわたる取材と鮮やかな筆致で、中国・インドに続く世界経済の新たな成長センターの勢いを体感できます。
　いずれも力のある書き手が描き出す内容から、きっといい映画を見た後と同じ満足感を得て頂けるはずです。（都合により今回は編集部員の代筆です）
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   <title>面白い仕事</title>
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   <published>2011-01-25T10:16:04Z</published>
   <updated>2011-02-25T02:38:00Z</updated>
   
   <summary>　年末年始は例年通り、家でテレビをだらだら見て過ごしました。ほとんどお笑い関連の...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.shinchosha.co.jp/shinsho/henshucho/">
      　年末年始は例年通り、家でテレビをだらだら見て過ごしました。ほとんどお笑い関連の番組です。そのなかで、一番感心したのは、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんの休日について取材したものでした。
　番組によれば、淳さんは休日に番組のスタッフらと、ツイッターなどを活用して一般のファンたちを巻き込んだイベントを行なっているそうです。仕事ではないのでお金にはまったくなりません。それでもやっているのは、純粋に面白いことが好きだからなのでしょう。
　成功した芸人というのは、やたらとゴルフとか女遊びとか夜遊びとか、意外なほど世俗的なおっさんの娯楽へ走りがちというイメージがあっただけに（書いてみて思ったけどかなり偏見ですね。すみません）、淳さんの姿がとても清清しく見えました。俗悪と批判されても、彼の番組が強い支持を得ているのは、この「面白いことが好き」という姿勢の賜物なのだろう、と感じました。私自身は、彼の仕事のいくつかは今のテレビの中でも傑出した存在だと思っています。
　他の業種のことを偉そうに言えたもんではなくて、出版業界でも、最初は「面白い本を作りたい」というシンプルな動機を持っていたはずなのに、仕事を続けているうちに、その初期衝動がどこかに消えていくというパターンを見ることがあります。何とも残念というかもったいないというか。面白い本を作る機会はいつでもあるのに、それよりも他のことに気が行ってしまうのです。それがゴルフか異性かお金か出世かはよくわかりませんが。
      　1月新刊『やめないよ』（三浦知良・著）も清清しい一冊です。43歳となってもなお現役を続け、試合にフル出場も出来る。カズダンスも止めない。その力のもととなる思考法が余すところなく披露されています。
　他の3点もご紹介します。
『冤罪の軌跡―弘前大学教授夫人殺害事件―』（井上安正・著）は、戦後の冤罪事件の原点と言える事件の全貌を描いたノンフィクション。冤罪が作られていく過程、意外なきっかけで名乗り出る真犯人、冤罪被害者と家族の繋がり等、小説以上にドラマチックな展開には驚かされます。ノンフィクションはもちろん松本清張などが好きな方にもお薦めします。
『人間の往生―看取りの医師が考える―』（大井玄・著）は、前作『「痴呆老人」は何を見ているか』が6万部を超えるロングセラーとなっている著者の新潮新書第2弾。終末期医療にかかわり続けている著者でしか書けない、医学と哲学の交差点から発せられた思考が、身体と頭に沁みていきます。
『迷える者の禅修行―ドイツ人住職が見た日本仏教―』（ネルケ無方・著）の著者は、兵庫県の山奥、自給自足で修行生活を送っている禅寺の住職。祖国で禅に出会ったドイツ人青年が、大きな期待を持って修行のため来日しました。ところがそこで見たものは……。波乱万丈、あれやこれや、てんやわんやの末に、現在の立場になったのですが、このストーリーはちょっと他に類を見ない面白さです。本格的な日本仏教論でもありながら、青年の成長物語にもなっています。『シコふんじゃった。』×『弓と禅』という感じでしょうか。
　嬉しいことに、タイプこそ違いますが、いずれも「面白い本」と自信を持って言える4冊です。今のところ、編集部には面白い本を作ることを考えている人ばかりいる状態なのです。
　今年もよろしくお願いします。

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   <title>まさかの受賞</title>
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   <published>2010-12-25T08:23:13Z</published>
   <updated>2011-01-25T02:05:04Z</updated>
   
   <summary>　ありがたいもので、これまでにもいろんな賞を新潮新書はいただいてきました。『バカ...</summary>
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      <name>shinchosha</name>
      
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         <category term="2010" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.shinchosha.co.jp/shinsho/henshucho/">
      　ありがたいもので、これまでにもいろんな賞を新潮新書はいただいてきました。『バカの壁』『国家の品格』は流行語大賞、『日本辺境論』は新書大賞。変わったところでは『路面電車ルネッサンス』の交通図書賞というのもありました。
　しかしまさかレコード大賞をいただけるとは思ってもいませんでした。冗談ではなく、本当です。今年1月に刊行した『あの素晴しい曲をもう一度』（富澤一誠・著）がレコード大賞企画賞を受賞したのです。正確には、同書掲載の名曲リストをベースにした同名のコンピレーションＣＤが受賞したのですが、そのＣＤの企画者の中に「新潮新書」も入っていたというわけです。
　タナボタ、おこぼれ、便乗、様々な言葉が投げつけられそうな気もします。実際その通りで、基本的に著者でＣＤの監修者でもある富澤さんとＣＤ会社の努力の賜物なのですが、新書史上初（たぶん）の快挙であると思うので素直に喜んでおります。
      　レコード大賞といえば年末。というわけで、今年最後の新刊5点をご紹介します。
『日教組』（森口朗・著）は、そのタイトル通り、この組織の徹底研究。功罪、カネ、盛衰等々、この一冊を読めばすべてわかります。戦後教育（もしくは日本）をダメにした元凶と名指しされることが多い彼らの実態を鋭くえぐっています。冒頭の典型的日教組教員の一日の描写は、ちょっと怖くもあり、可笑しくもあります。
『電通とリクルート』（山本直人・著）は、情報産業の双頭である両社のビジネスモデルの変遷を追うことで、「わたしたち日本人の欲望はどのように作られ、どこに向かうのか」というテーマについて考えた一冊。単なる企業研究の本と思って読むと、いい意味で裏切られることになるでしょう。知的興奮に満ちた社会論で、『日本辺境論』が面白かったという人にもお薦めです。
『復活の力―絶望を栄光にかえたアスリート―』（長田渚左・著）は、スポーツノンフィクションの第一人者の手による感動のストーリー。選手生命を脅かすケガを、アスリートたちはどのように乗り越えたのか。その姿勢と語られる言葉の深さに感銘を受けること必至です。取り上げているアスリートは高橋大輔、村田兆治、池谷幸雄、佐藤真海、浜田剛史、中野浩一、安直樹、青木功の8人。
『大本営参謀は戦後何と戦ったのか』（有馬哲夫・著）は、新発見に満ちた昭和史。戦後、生き残ったエリート軍人たちが日本で何をしていたか。ＣＩＡ文書には驚くべき内容が書かれていました。日本軍再建に奔走した者もいれば、吉田茂暗殺計画を企てていた者までいたのです。戦後史の見方が変わる一冊です。
　最後は『マネジメント信仰が会社を滅ぼす』（深田和範・著）。今年最大のベストセラー『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』に真っ向から異を唱えたビジネス書です。マネージャーが本を読んだくらいでチームが勝つわけないだろ！　というツッコミを入れたことのある人、会社の経営陣が社内の人事やシステムばかりいじっていることに違和感をおぼえたことがある人は強く共感する内容です。もちろん『もしドラ』に感銘を受けた人にもお薦めです。きっと目からウロコが落ちるはずです。

　少々気が早くて恐縮ですが、本年もお世話になりました。
　来年も年初から意表をつく面白い新書を出していきます。
　よろしくお願いします。
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   <title>新刊140字紹介</title>
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   <published>2010-11-25T05:23:10Z</published>
   <updated>2010-12-16T08:23:03Z</updated>
   
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      <![CDATA[　少し前から編集部でツイッターを始めています（<a href="http://twitter.com/shincho_shinsho" target="_blank">http://twitter.com/shincho_shinsho</a>）。残念ながらそれがきっかけで大ベストセラーが誕生したこともまだないですし、幸運なことに大炎上もしていません。しかし、出たばかりの本について、いろんな人がそれぞれのツイッターに「良かった！」といった感想を書き込んでくださるのを見るのは単純に嬉しいものです。先月刊行した『ロックと共に年をとる』については、様々なタイプのロック好きがお褒めの言葉を書いてくださっていました。
　今月は、ツイッター方式で、新刊5点の中から印象的な言葉を140文字以内で引用して紹介してみます。]]>
      「（茶の湯とは）本来男性の、それも武士の嗜みごとであり、道具集めに身をやつして身代を持ち崩した方、天下人の勘気に触れて命を落とした方で、茶の湯の歴史は死屍累々です。ある意味危険な、だからこそ魅力的なものでもあります」――『茶―利休と今をつなぐ―』（千宗屋・著）より。
　千さんは武者小路千家の若宗匠。この本を読むと、茶の湯の歴史、魅力、「危険さ」、すべてがすっきりとわかります。茶を習っている人はもちろん、『へうげもの』などで興味を持った人にもお薦めです。
「インターネットの情報と、読書から得る知識とは本質的に違うのではないだろうか。その違いを比喩で表現したら、食物とサプリメントの関係になるのではないだろうか。（略）サプリメントは実に有効だ。しかしサプリメントをいくら工夫して与えても、それだけでは子供が育つわけはないだろう」――『知的余生の方法』（渡部昇一・著）より。
　ミリオンセラーとなった『知的生活の方法』（講談社現代新書）から34年。80歳を越えた碩学が提示する新しい発想と実践のすすめです。年をとっても頭を鍛えることが出来る、と勇気付けられること間違いなしです。
「あの『壊し屋』に関わるとほとほと疲れる――三度、小沢一郎と交えた私の率直な感想だ。人の陣地に手を入れて、誘惑してその気にさせて、壊す。あの性癖は、死ぬまで治らないのではないか。業というか、あそこまでいくと、もう病いとしか言いようがない」――『政治とカネ―海部俊樹回顧録―』（海部俊樹・著）より。
　第76、77代内閣総理大臣である海部さんの回顧録は、衝撃的なエピソードの連続。「隠し立てすることなくありのままの出来事を書く」と最初に宣言している通り、「ここまで書いていいのか」と読みながら興奮と驚きが止まらない「面白すぎる回顧録」です。今の総理大臣に何が足りないのかもよくわかります。
「（コンピューター付きブルドーザーと呼ばれた田中角栄氏は）確かに、陽気で頭の回転が特別に速くて、口癖の『まーそのー』の後に予算の金額や統計の単位といった数字が次から次へと出てくるんです。でも、それがけっこう間違ってるんですよ」――『速記者たちの国会秘録』（菊地正憲・著）より。
　同書はノンフィクション作家の菊地さんが、40人もの国会速記者から丹念に聞き取りをして執筆した労作。ほぼ全員がこれまで取材に応えたことがなかったので、初登場の貴重な証言ばかり。東京裁判、バカヤロウ解散、安保闘争等々、戦後の政治を速記者席という特等席で見つめ続けてきた職人たちが語る裏面史です。
「『脳科学者』と称することには、何の資格もいらない。脳に興味があり、本の一冊も読めば、あなたが自分を『脳科学者』と呼んでも全く問題ない。うちの嫁さんも、近所のじいさんばあさんも、皆『脳科学者』になれる」――『さらば脳ブーム』（川島隆太・著）より。
　川島さんは、世界的大ヒットとなった任天堂ＤＳ『脳を鍛える大人のＤＳトレーニング』の監修で知られる東北大学教授。全世界で3000万本以上のヒットを飛ばし、「脳ブーム」の中心にいた著者は、そこで何を考えたのか。科学と社会の関わりについて深く考えさせられる一冊です。

　いずれも140字では面白さの1万分の1も伝わりません。ぜひとも書店で手にとってご覧ください。
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