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小説新潮 2006年11月号

(毎月22日発売)

901円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2006/10/21

発売日 2006/10/21
JANコード 4910047011166
定価 901円(税込)

創刊750号記念名作選
【特別対談】愉しく選んだ歴代十二篇
◆北村 薫×宮部みゆき/名短篇はここにある

【推しつ推されつ、眼利き二人が選んだ逸品が揃い踏み!】
謹厳実直な侍従が北京で……
◆川口松太郎/媚薬(昭和23年1月号)
放埒な母親と自堕落な息子は
◆林 芙美子/水仙(昭和24年2月号)
「てまみ」から蘇る先生の素顔
◆十和田 操/押入の中の鏡花先生(昭和25年10月号)
亡き恋人の霊との不思議な交遊
◆久生十蘭/雲の小径(昭和31年別冊)
愛する猫よ、どこへ行ったのだ
◆内田百間/ノラに降る村しぐれ(昭和32年12月号)
生きていても、ミイラになっても
◆井上 靖/考える人(昭和36年8月号)
もし未来の新聞が配達されたら
◆吉行淳之介/あしたの夕刊(昭和41年1月号)
若く美しい女が背負う一族の血
◆円地文子/鬼(昭和47年1月号)
作家を取り巻く不安定な日常
◆山口 瞳/穴―考える人たち―(昭和47年1月号)
安アパートに空飛ぶ円盤が
◆半村 良/となりの宇宙人(昭和50年別冊春季号)
世界的詩人の言葉が何故?
◆松本清張/誤訳(昭和53年6月号)
快刀乱麻、足立君の名推理
◆戸板康二/少年探偵(平成5年1月号)

【星占い対談】
太宰も川端もS・キングも
◆角田光代×鏡リュウジ/星座は知っていた! 文豪たちの運命

【第二回新潮エンターテインメント新人賞決定発表】
難病と闘う恋人へ捧げる究極の純愛
◆【受賞作】ミサキへ(抄)
◆【受賞の言葉】榊 邦彦
◆【選評】浅田次郎

【強力連作陣】
愛される女になる秘密の教え
◆阿刀田 高/美しい人
振り込め詐欺が妙な方向に
◆逢坂 剛/ツルの恩返し
温泉旅館がリストラの舞台とは
◆垣根涼介/山里の娘
卯之助が仄めかす「あのこと」とは…
◆北原亞以子/月明かり(三)―慶次郎縁側日記―
老いてなお静かに光る侍の誇り
◆乙川優三郎/静かな川―露の玉垣―

麺類学紀行/チベット対東京 国際死闘篇
◆椎名 誠/麺の甲子園

禁断の幕末史伝(最終回)
◆磯田道史/孝明天皇

連載エッセイ
◆河口俊彦/盤上の人生 盤外の勝負

【待望の学園小説連載スタート!】
◆重松 清/おまもり

【好評連載小説】
警官の血/佐々木 譲
ソロモンの偽証/宮部みゆき
がらくた/江國香織
仮想儀礼/篠田節子
知りすぎた男たち/…藤原正彦
望郷の知床/西村京太郎
廃墟の騎士/藤田宜永
風は山河より/宮城谷昌光
鬼哭鬼九郎/高橋克彦
【コラム招待席】
想い出TVジョン/片川優子
腹立ち日記/朝比奈あすか
わが師の恩/吉川トリコ
ああ、恥ずかし/仁木英之
【コラム&エッセイ】
道を歩いていると/谷川俊太郎
年齢の話/塩田丸男
川柳うきよ大学/小沢昭一
映画小僧参上!/立川志らく
昼下りの洋二/高橋洋二
しりとり漫畫/フジモトマサル

〔連載マンガ〕二階堂正宏 福山庸治
〔表紙にひとこと〕森 英二郎

読者の声
次号予告

◇第三回「新潮エンターテインメント大賞」募集要項
◇「NTT西日本コミュニケーション大賞」発表

編集長から

750号記念 北村薫と宮部みゆきの12篇
 本誌が創刊されたのは昭和22年9月。59年余の歳月を経て、今月号で通巻750号となりました。これを記念して、無類の読み巧者としても知られる北村薫氏と、誰よりも小説を愛してやまない宮部みゆき氏に、過去の掲載作から選りすぐっていただき再録しました。題して、「創刊750号記念名作選 北村薫と宮部みゆきが愉しく選んだ歴代12篇」。3時間に亘る熱く愉しいギロンを経て選び出された秀作、逸品、懐旧の一作の数々をどうぞお楽しみください。
 角田光代氏と鏡リュウジ氏の対談「星座は知っていた! 文豪たちの運命」には思わず引き込まれます。占星術研究家の鏡リュウジ氏がホロスコープで読み解くと、太宰の矛盾した内面も、川端の最期も一目瞭然。角田氏も全身が鳥肌立つほどの切れ味です。
 また重松清氏の学園小説シリーズが今月から連載開始しました。必読です。


小説新潮編集長 上田恭弘

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞