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小説新潮 2006年12月号

(毎月22日発売)

特別定価901円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2006/11/22

発売日 2006/11/22
JANコード 4910047011265
定価 特別定価901円(税込)

特集 遠藤周作没後十年
聖なる夜を狐狸庵先生と
【追憶対談】
◆阿川弘之×北 杜夫/親友・悪友・狐狸庵先生
 司会:阿川佐和子
四十一年間の結婚生活 そして、それから――
◆遠藤順子/「夫の宿題」をこえて

【特別グラビア】遠藤周作ゆかりの地、ゆかりの人
◆美しきもの見し人は
【未発表書簡集】
◆「この世に生きているって何と小説的でしょう」
 /吉行淳之介、安岡章太郎、司馬遼太郎……
◆新発見! 小学三年生の学校文集より
ここでしか読めない7篇
◆単行本未収録エッセイ選
【名対談再録】
◆佐藤寛子(佐藤栄作元首相夫人)×遠藤周作/泣かされました新婚時代
遠藤作品の「心の故郷」とは
◆青来有一/沈黙の町・長崎
遠藤文学の代表作、撮影開始!
◆マーティン・スコセッシ「沈黙」を語る
長崎の行きつけの店で…
◆大竹豊彦(「とら寿し」主人)/わが家の運命を変えた人
悪戯の裏に隠された別の顔
◆名取裕子/狐狸庵先生は含羞のひと
【大アンケート】
◆私が狐狸庵につかれたウソの数々
 /松坂慶子、小柴昌俊、佐藤愛子、三浦朱門、頼近美津子
 加賀乙彦、斎藤由香、黒井千次、大久保房男、毬谷友子

【『風は山河より』刊行開始記念】
特別グラビア
◆宮城谷昌光/私が回帰する場所
◆宮城谷聖枝/書庫が要るわけ

【短期集中連載スタート!】
夫を愛さなければ、あの人に恋しなかった
◆野中 柊/プリズム

【最強の連作陣】
いじめた代償。それは無言の罰だ
◆重松 清/青い鳥
下駄の音、琴の音、魔性の音
◆阿刀田 高/暗闇坂
大企業のTOBに立ち向かえ
◆江上 剛/汝貪るなかれ
これって社内イジメ? パワハラ?
◆柴田よしき/甘くてしょっぱい木曜日
久右衛門の喧嘩。その相手は
◆諸田玲子/巣立ち―お鳥見女房―
堕ちたといわれる老人の真情
◆乙川優三郎/異人の家―露の玉垣―

愛と性の小特集
女性作家が三様に描く、官能と生の深淵
舞台は唐代。艶笑譚の名手登場!
◆森福 都/赤縄
あの子を虜にしたのは筆ではなくて
◆豊島ミホ/指で習う
恋焦がれた相手は姉女郎だった
◆宮木あや子/雪紐観音

軽老モーロー対談!
◆東海林さだお・赤瀬川原平/今でも隠したい心の傷痕篇
〈最後の落語家〉語り下ろし自伝
◆立川談志/談志一代記  聞き手…吉川 潮
麺類学紀行/広島VS博多 豚骨死闘篇
◆椎名 誠/麺の甲子園

◆北原亞以子/月明かり(四)―慶次郎縁側日記―
◆古処誠二/敵影(最終回)

連載エッセイ
新シリーズスタート!
◆山田詠美/アンコ椿は熱血ポンちゃん
◆河口俊彦/盤上の人生 盤外の勝負

【好評連載小説】
警官の血/佐々木 譲
ソロモンの偽証/宮部みゆき
がらくた/江國香織
仮想儀礼/篠田節子
知りすぎた男たち/…藤原正彦
望郷の知床(最終回)/西村京太郎
廃墟の騎士/藤田宜永
風は山河より/宮城谷昌光
鬼哭鬼九郎/高橋克彦
【コラム招待席】
想い出TVジョン/玉川 徹
腹立ち日記/雨宮処凛
わが師の恩/坂木 司
ああ、恥ずかし/小路幸也
【コラム&エッセイ】
道を歩いていると/谷川俊太郎
歴史はウソつきだ/塩田丸男
川柳うきよ大学/小沢昭一
映画小僧参上!/立川志らく
昼下りの洋二/高橋洋二
しりとり漫畫/フジモトマサル

〔連載マンガ〕二階堂正宏 福山庸治

読者の声
次号予告

◇第三回「新潮エンターテインメント大賞」募集要項

編集長から

信じた、書いた、ウソついた!
 ノーベル文学賞候補にも挙げられた国際的な純文学作家、「ぐうたら」シリーズで人気を博した狐狸庵先生――遠藤周作氏が世を去って十年。敬虔なカトリック信者として知られた氏の没後十年目の降誕祭にちなんで、総力特集を企画した。題して「聖なる夜を狐狸庵先生と」。
「沈黙」「女の一生」など、その小説は、思索的で真摯な文学作品であると同時に、途方もなく面白い。そのユーモア・エッセイは抱腹絶倒でありながら、悲しみを潜めている。戦後初のフランス留学生にも選ばれた大勉強家にして、稀代のウソツキ、イタズラ電話好き。絶えず二極を往還しつづけた生涯だった。
 旧知の阿川弘之氏と北杜夫氏、司会・阿川佐和子氏による追憶対談、遠藤夫人インタビュー、未発表書簡集&未収録エッセイ選(小三当時の「処女作」も!)、お楽しみの大アンケート「私が狐狸庵につかれたウソの数々」。この立体特集で、作家の素顔が少し見えてくるはずだ。


小説新潮編集長 高澤恒夫

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

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