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【特集 時代小説 秋季例大祭】
【小説&エッセイ5大企画スタート!】
第3回「新潮ミステリー大賞」決定発表

小説新潮 2016年10月号

(毎月22日発売)

特別定価1,049円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2016/09/21

発売日 2016/09/21
JANコード 4910047011067
定価 特別定価1,049円(税込)
■まとめ テーマでくくる 本選びのヒント
[「小説新潮」から生まれたミステリー小説 ―第3回新潮ミステリー大賞決定発表!―]

■目次
【特集 時代小説 秋季例大祭】

戦国期の関東平野、お江戸の裏店、鎌倉時代の越後、果ては19世紀のプロイセン――。
秋の恒例企画、今年は時空飛び越えて、時代小説の面白さが結集しました


伊東 潤/幻の軍師
――調略で北条氏を支える大藤一族。最大の敵・上杉への秘策とは

梶よう子/水精のひかり みとや・お瑛仕入帖
――お花と道之進の祝言でお瑛周囲は大騒ぎ! でも心配事もあって

◆永井紗耶子/いろなぐさの女
――目立たないことのみが身上の私に、このお役目は無理――?

◆武内 涼/越後の女傑 敗北者たち
――幕府方と徹底抗戦の鳥坂(とっさか)城。守りの要は――六尺豊かの大女

◆霧島兵庫/フラウの戦争論 アイラウの衝撃
――予測不能な戦争の指揮に必要なこと。朗々と説く夫の隣で妻は

木内 昇/時追町の卜(うらな)い
――男の心が分からない。乱れた足は自然といつもの館に向かい

【小説&エッセイ5大企画スタート!】


〈連載小説〉
奥田英朗/霧の向こう
――来年オリンピックがある東京は、好景気に沸いている。もう昆布漁はいやだ。おれは礼文島を離れて東京に行くんだ……

千早 茜/硝子のコルセット
――昔から服が好きだった俺。今も服を蔑ろにする奴は許せない

山本一力/船旗を替えよ!
――セイラムの船乗り達は、ジャパンを目指して船旗をあげた!

〈読み切り連作小説〉
◆木皿 泉/NかZ(前編)
――ネコの足を切ったらゆるしてやる――。いじめっ子から
  宣言された賢がとった行動は。人気夫婦脚本家の最新小説!

〈エッセイ〉
群ようこ/じじばばのるつぼ
――大人気「るつぼ」シリーズ最新作、今度のターゲットは……


【第三回「新潮ミステリー大賞」決定発表】

選考委員の胸を揺さぶった、新たな「スタンド・バイ・ミー」

[受賞作] 生馬直樹/グッバイ・ボーイ(抄)
[選評] 伊坂幸太郎貴志祐介道尾秀介


【特選読み切り】
井上荒野/ペルー 第二話
――マラソン大会のくじを引いてしまった。出ないとどんな目に遭うか

桜木紫乃/男と女
――新たな土地、職場、出会い。紗弓が目にした思慕に潜む情念とは

◆中澤日菜子/438289時間
――結婚して五十年。控えめで無口、自己主張ひとつない妻が突然

◆雪舟えま/失恋給付マジカルタイム
――恋に破れて傷ついた人が受けられるという特別な行政サービスとは

【連載第二回】
今野 敏/棲月 隠蔽捜査7
高田崇史/鬼門の将軍
◆奥田亜希子/リバース&リバース

【コラム新企画スタート】
話題のあの方が、こんなテーマで綴ってます

〈思い出の手料理〉平野紗季子
〈いつか住みたい街〉平原 卓
〈わたしの愛用品〉宮城公博

【連載コラム】
◆本の森――新刊文芸書の中から、選りすぐりのお薦めを紹介
〈仕事・人生〉吉田大助/〈ホラー・ミステリ〉村上貴史/〈医療・介護〉杉江松恋

【好評連載小説】
相場英雄/不発弾
赤川次郎/7番街の殺人
朝香 式/パンゲア5 最終回
乾 緑郎/杉山検校
乙川優三郎/R.S.ヴィラセニョール
小島慶子/陽だまりの宴
西條奈加/八人のゴメス
高杉 良/小説・めぐみ園の夏
西村京太郎/琴電殺人事件
貫井徳郎/邯鄲の島遥かなり
葉室 麟/玄鳥さりて
増田俊也/北海タイムス物語 最終回

【連載エッセイ・マンガ】
阿刀田高/漱石を知っていますか
Oka-Chang/へそのお
黒田龍之助/物語を忘れた外国語
佐藤 優/落日の帝国 プラハの憂鬱
椎名 誠/銀河系の針の穴
西きょうじ/そもそも
道草晴子/下北日記
矢部太郎/大家さんと僕

第十五回「小林秀雄賞・新潮ドキュメント賞」決定発表
「日本ファンタジーノベル大賞」再スタートのお知らせ
第四回「新潮ミステリー大賞」募集要項
次号予告/編集後記

この号の誌面

編集長から

ちなみに弊社は赤城神社の氏子です

 出雲に「神有月」のある如く、本誌に「秋の時代小説特集」あり――。やや意味不明ですが、今回も伊東潤梶よう子木内昇、永井紗耶子、武内涼、霧島兵庫の6氏に熟達の腕を振るっていただき、畏くも「秋季例大祭」と銘打ちました。舞台は戦国期の関東平野、お江戸の裏店、鎌倉時代の越後、果ては19世紀のプロイセン。時空を超えた時代小説の面白さが、一堂に会した感があります。
 一方、新企画も大豊作。かつての東京五輪を背景とした奥田英朗氏の意欲作「霧の向こう」、人気脚本家・木皿泉氏の連作「NかZ」、そして群ようこ氏の「るつぼ」シリーズ最新作「じじばばのるつぼ」など、5つの魅力的な小説、エッセイが一気にスタートします。
 そして、今年で第3回を迎える新潮ミステリー大賞の受賞作、生馬直樹氏「グッバイ・ボーイ」のお披露目も。選考委員に「あの『スタンド・バイ・ミー』を思わせる」と評された、切なく瑞々しい作風は期待大です。

小説新潮編集長 江木裕計

お知らせ

第7回 矢部太郎「大家さんと僕」

今回、大家さんから頼まれたのは「お庭の草むしり」
張り切った僕は後輩芸人を呼んでお手伝いに精を出すけれど

Image

■矢部太郎さんのひとこと

この日以来、毎回お手伝いに来てくれる後輩芸人のちゃーんくん。「この草むしり、オレの唯一のレギュラーっす!」とのことです。大家さんは「のちゃんさんは必ずいらして、矢部さんは来れなくても」と仰るので僕はどうやら準レギュラーです。


■読者の声

矢部さんといつでもマイペースな大家さんの絶妙なやりとりにほっこり。次号が気になってしょうがない4ページです。(40代・女性)

やさしいタッチで描かれるイラスト、大家さんとのほんわかする日々のエピソード。「つづく」の文字を見ると思わず、聞きたくなります。「この物件、まだ空いていますか?」(20代・女性)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

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