Y子さんは、編集部きっての民具好き、瀬戸内好き。四国村には以前から、並々ならぬ関心をもっていました。そしてついに、輝く海の瀬戸内、錦秋の小豆島を巡ってきました。もちろん四国村も☆
【2008年11月30~12月2日 香川の旅】

小豆島の寒霞渓の錦秋と、瀬戸内の眺望。瀬戸内の海に浮かぶ島々の配置の妙は、本当に美しいです☆
30日(日)の飛行機は8時羽田発だったので、けっこう早起き。でもEチケットだったのでチェックインがらくちんです。今回はこうした手配が苦手の母を連れての旅だったので、旅のプランづくりから予約まですべて私がやりました。
高松といえば金比羅山なのですが、じつは今、金比羅の至宝たち(応挙や若冲)はパリへお出かけ中。数年前にじっくり見たこともあり、今回はスキップしました。高松のホテルにチェックイン後、すぐに向かったのは今回最大の目的地・四国村(
www.shikokumura.or.jp)です。
四国村は高松駅から琴電で約20分ほどの屋島というところにあります。そう、あの源平合戦があった場所。元々は名前のとおり島だったのですが、現在は埋め立てられて陸続きになっています。遠くから見ると頂上が水平にすぱっと切られたようなふしぎなかたちですが、眺める場所によっていろんな表情になります。四国村は屋島駅から歩いて10分ほど。
まずは入り口そばにある人気の讃岐うどん屋さん「わら家」(Tel:087-843-3115)で腹ごしらえしました。厨房の奥でおじいさんが力いっぱいうどんをこねている姿が見えます。日曜日だったせいもあり、かなり混んでいましたが、意外に早く出てきました。本場を食べるたびに感動しますが、やっぱりここも美味い! 歯ごたえしっかり、大きな徳利で出された出汁の風味も香ばしい。
香川では讃岐うどんがどこでも美味しいので迷いますが、ここはお勧め! |
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ところで「四国村」とは、四国各地から移築された建物33棟が当時のまま復元された施設。これが予想以上に見ごたえありでした。
入ってすぐの吊り橋、かずら橋はちょっとしたフィールドアスレチック気分でどきどき。その次の、小豆島の農村歌舞伎舞台はいまでも使われているようすで、ぜひぜひこんな屋外ステージでの催し物を見てみたいとおもいました。
ここ四国村では来年1月12日まで「四国村民具Collections Vol.2 形と素型」展というものをやっていて、その会場につかわれているのが、安藤忠雄設計の四国村ギャラリーと砂糖しめ小屋です。ギャラリーは打ちっぱなしのコンクリートや流水をつかった典型的な安藤建築で、砂糖精製のための古い「ねりぬの」や「ひやしがめ」がうつくしくインスタレーションされていました。でもより興味深かったのは、円形の砂糖しめ小屋の方。かつて石臼を挽くために牛が一日中この建物の中をぐるぐる回っていたそう。目隠しをされてこき使われていた牛くんはかわいそうだけれど、円柱形に屋根をいただいた建物はアフリカのサイロかなにかみたいで、とってもステキ。他にも和紙をつくっていた建物や醤油倉など、ゆっくり回っているうちにあっという間に2時間ほどが経ちました。

(左)異国情緒をかんじさせる円柱形の建物。ここで牛くんが砂糖の石臼を挽いていました。
(中)「四国村」の吊り橋、高所恐怖症の方用にちゃんと脇道も用意されています。
(右)巧まざる造形の美。ツギハギだらけの布がまるで現代アートみたいです。
翌日は高速艇に乗って小豆島へ。30分ほどで土庄港に着きました。港に着くなりごま油の香りがただよってきたのは、ここが日本最大のごま油生産地だから。ごま自体は中国のものだそうですが。土庄の最大目的地は、俳句好きの母のリクエストで、小崎放哉が晩年暮らしたお寺とお墓。「咳をしても一人」の、あの俳人です。すこし歩きましたが、迷いながらも見つけました! じっさいに住んでいたお寺はもうないそうですが、今は跡地の家屋が記念館になっていて、いろんな資料が置いてあります。こじんまりしたお墓も放哉らしい。
そこから海沿いの道を歩いたり、途中のお寺に立ち寄ったりして、バスで草壁港へ。さらにバスを乗り継いで寒霞渓へ。紅葉が素晴らしいと聞いたので。じっさいロープウェーで往復しただけですが、途中で「うわぁ」とみんなの歓声が上がるぐらい見事な紅葉でした。頂上からは瀬戸内の海も眺められ、絶景かな。かなーり冷えてきましたが、秋の終わりの錦をありがたく拝みました。

(左)放哉さんのお墓は小さいけれど、なかなか素敵なデザインでした。
(右)寒霞渓から眺める海と山、ふと、海の中に落ちた雫が島になったというイザナミ、イザナギ伝説を思い出します。
小豆島では運よく人気の旅館「真里(
www.mari.co.jp)」が取れました。貧乏旅専門家の私にとってはものすごく高級旅館ですが、とにかく料理(醤油懐石!)が美味しいと聞いていたので、空き部屋を確認した時点ですぐに予約を入れました。マルキン醤油の博物館があるお醤油町の奥にあるので、このあたりはお醤油の香りがただよっています。
母も私も小さいので懐石をすべて食べられるかしらとすこし心配だったのですが、お部屋でゆっくり3時間ほど(!)かけて、ぜんぶいただきました。お魚とお野菜が中心で、お野菜はご主人のお母様が畑で育てていらっしゃるそう。お大根なんて、何も味をつけなくてもしゃきっと歯ごたえ、そしてこっくりと美味しい。なぜかメニュー外の蟹まで出していただいて、ものすごく贅沢な気分です。もう年明け、お正月料理は食べなくていいやーという感じ。こんな贅沢を続けたらバチが当たります。
真里の絶品朝ごはん。「朝からこんなに無理!」とおもったのに、ぜんぶ残さず平らげました。 |
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お部屋にはお風呂が付いていますが、季節柄、露天風呂は寒いので、普通のお風呂に入りに行きました。普通のとはいっても温泉です。源泉かけ流し。おかげさまでお肌もつるつる。
翌朝はまたまた贅沢な朝食をいただいて、草壁港まで送っていただき、フェリーで高松へ。高松からJRで坂出駅へ。そこからタクシーで15分ほど。香川県立東山魁夷せとうち美術館(
www.pref.kagawa.jp/higashiyama)へ行きました。画伯のおじいさまがこのあたりの出身だったことにちなんで建てられた美術館は、谷口吉生氏の設計。瀬戸大橋も眺められる喫茶店の窓からの借景が見事です。
まるでさっき見た東山画伯の森と水辺の絵が眼前にひろがっているみたい。このあたり(紗弥島)には柿本人麻呂の碑があったり、ほかにも見どころがたくさん。しかし時間切れで高松へとって帰すことになりました。
この東山美術館のほかに、倉敷の大原美術館、児島虎次郎記念館、徳島の大塚国際美術館、丸亀の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、広島の平山郁夫美術館の6館とを併せて「せとうち美術館ネットワーク」(Tel:078-291-1077)というものがあります。豊かな自然、美味しい料理、海に面した美術館と、瀬戸内海はまさに美の宝庫。何度訪れてもまだまだ見るものはありそうです☆

(左)谷口さんのミニマルな建築は瀬戸内の海になぜかすんなりなじみます。
(右)美術館の窓からは瀬戸大橋がきれいに見えます。
美術館の喫茶室ではオリジナルの魁夷饅頭が食べられます。香川でいただく和菓子とお抹茶は、どれも美味しかった。お茶の伝統のいきづく土地なんですね。 |
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*「せとうち美術館ネットワーク」スタンプラリーキャンペーンを実施中(2009年3月31日まで)。6美術館のほか、近辺エリアの道の駅、本四高速のパーキングエリアなどに置いてある共通割引券チラシをお使いください。チラシは本州と四国を結ぶ3つの高速(しまなみ海道、瀬戸中央自動車道、神戸淡路鳴門自動車道)の割引情報も知ることができるので便利です☆



