旅カレンダー

世界では、日本ではどんなイベントがあるの?
編集部が面白がりながら厳選したイベント(お祭、催事)や小さな旅をご紹介

そのなかからピックアップしたおすすめ情報(週1更新)も、お楽しみに

おすすめ情報

9月1日~9月20日のイベントスケジュール(2010/8/20現在)

開催中~8月31日のイベントスケジュール(2010/8/20現在)


大阪旅情(西国33所巡礼3番、4番)

ひさびさの西国33霊場巡礼への出発です。徹夜明けの東京は雨。しかも乗り遅れてしまうかも? といった時刻。あせれども、乗り継ぎの電車はなかなか来ません。「いっそ行くのヤメちゃおうかな……どのお寺も似たようなものかもしれないし?」と、揺れる思いの山手線ホームです。
さてしかし、「巡礼」をはじめたのにはわけがあったからなのでは? 出発の朝6時、一日はまだ始まったばかり。「巡礼」も始まったばかり。迷っているなら、1歩前へ!です。

●粉河寺(3番)
……ということで、着いたところは、大阪はJR 天王寺駅。南に向かう人々のキーステーションです。今回はココからの出発です。約1時間で和歌山駅に。ここからは和歌山県の内陸部へ、紀ノ川に沿ってさかのぼるように入っていきます。有吉佐和子さんの小説「紀ノ川」の舞台もたしかこのあたり。40分ほどして、主人公の花嫁行列が立ち寄った町「粉河」に到着しました。

あ、いい香り
そこはかとない香りに誘われて
振り仰ぐと、山藤が!

そことない香りに誘われて振り仰ぐと、山藤が!


3番札所の「粉河寺」は、駅前の1本道をまっすぐ10分ほど上ったところにあります。

3番札所の「粉河寺」は、駅前の1本道をまっすぐ
10分ほど上ったところにあります。東京の雨は、
全く気配もなく、晴れ渡る気持ちのいい小春日和です。
駅からゆるい坂を上ってきて、振り返ったところ。
正面のお山の向こうは高野山になるそうです。


桜の季節は終わり、清楚な花みずきが
沿道に咲いていました。
桜の花もいいのですが、私はどちらか
というと、桜のあとに咲くこの花みずき
のほうが好きかな~
どちらにしても、木の花は力強い気が
しませんか?

清楚な花みずきが沿道に咲いていました。


鮎ずし

紀伊半島の川の水は澄みきった清流。
そんな川で育った鮎を鮎ずしで。
歯ごたえのある身のしまり具合。
川の苔の香りがします。
酢めしのジューシーさも
ウマッ!


山門がみえてきました。立派な樟(くすのき)も手前にみえています。

山門がみえてきました。
立派な樟(くすのき)も手前にみえています。


山門をくぐると、大門~本堂へは一本道。

山門をくぐると、大門~本堂へは一本道。
右に流れているのは粉河。
大門までのアプローチは、結構長くて優雅です。
その間に気持ちをゆっくりと整えます。

粉河寺の広さは、戦前までは15万坪(東京ドーム10個以上?)はあったそうです。古典のなかにも頻繁に出てくるので、その大きさというか影響力(有名度?)は、なんとなく想像できますね。「宇津保物語」「狭衣日記」、「枕草子」(208段)では、“寺は石山。粉河。志賀。”といって石山寺(13番札所のお寺)と並び出てくるほど。「源平盛衰記」では、敗戦の将平維盛が、法然上人と出会う舞台として描かれていたり、その後も西行法師の「山家集」にあらわれたり、芭蕉もここで句をよんだりしています。どうみても有名なお寺だったに違いありません。

大門に入る前に
手と口をすすぎます。
蓮をかたどった盥漱盤。
龍のものはよく目にしますが
蓮だと、やさしい感じが
しますよね。

蓮をかたどった盥漱盤。


大門の金剛力士像。

大門の金剛力士像。
左の方のりりしいお顔に
なぜかひと目惚れ。
一礼してくぐります。

大門の金剛力士像。


こちらが本堂。

こちらが本堂。
本堂の手前の地蔵堂に、芭蕉の句が。
「ひとつぬぎて うしろにおひぬ衣更」
ああ、たしかに! この地は暖かく、
本日も、すでに初夏の暑さ。芭蕉も
同じことを考えたのね~、とついクスリ
と笑ったのですが、あとで考えると、
ひょっとしたら、本堂に入る前に身を
正したってことかも?(ああ、ヒヤリ!)


本堂にはいると、巡礼のご夫婦連れが大勢お祈りをされています。こちらは本堂の内陣(中の裏側)も見せてくださるので、ひと巡り。本堂の内陣には、お寺所有の仏像を安置していることが多いのです。有名な仏像というわけではありませんが、1体1体がいいお顔です。見せていただけるのはラッキーなので、是非おすすめします。
ここにも観音様で素敵な1体に巡り会えました。合わせた掌に位置が絶妙にたおやかな仏様です。私の前に見ていたおばあさんが、その観音様をなぞるようにして(触れてはいけないので)祈っていました。なんだかいい光景。私も真似てやってみます。いい感じ

帰りに出会う大門の本堂側の金剛力士さん。

帰りに出会う大門の本堂側の金剛力士さん。
往きに出会うの方よりも、こころなしかやさしいお顔です。


参道のお店「笑顔堂」

だれもいない参道のお店「笑顔堂」。
のんびりしてますねえ。
手作りのお饅頭¥100が
仲良く並んでました。
みょ~に目に残る風景?



●大阪旅情
粉河寺を出て、4番の施福寺に行くには、もう拝観時間ギリギリ。案内書によると、施福寺は、最寄り駅からもバスを乗り継ぎながら行かなければなりません。しかもバスを降りてから、30分ほど歩くらしいのです。ほんとに間に合わないかも……。
それならと、電車はもと来たように帰らないで、高野山下をかすめて橋本駅で南海高野線に乗り換え、一路、難波(なんば)に向かうことにしました。

たそがれの法善寺横丁

たそがれの法善寺横丁

難波には、「法善寺横丁」があるのです。近年の2度の大火事に遭ってもこの横丁は、私が30年前にはじめて出会ったときと変わらないたたずまいを残してくれています。夕食はこの横丁の「wasabi」にしたいなあと考えたのでした。

「wasabi」さん

「wasabi」さんは大阪名物・串揚げを創作和食のように
上品なたくらみを持って出してくれる人気店。難波駅から
電話を入れると、「今すぐなら席は空けられる」とのこと。
5時の開店と同時となってしまいましたが、ま、いいでしょう。
最近では、なかなか予約がとれないのです。


串揚げ12本のコース。
アペリティフの後、いよいよ串揚げ。
目の前で揚げてくれ、食材に合った
ソースをその都度すすめてくれます。
最後にお茶漬けとアイスクリーム。
いただいたほうじ茶、美味でした

串揚げ12本のコース。


水かけ不動尊の法善寺さん。そして法善寺横丁の名物「夫婦善哉」。

水かけ不動尊の
法善寺さん。
そして法善寺横丁の
名物「夫婦善哉」。
これを食べなきゃ、
横丁巡りは終わらない。

明日は近くの日本橋「国立文楽劇場」で、通しの文楽「義経千本桜」を観ることにしているので、ゆっくり休むことに


●施福寺(4番)
3日目。昨日の1日通しの文楽があまりにも素晴らしくて、疲れるというよりも、なんだか元気をいただいたよう ことによっては、もう帰ちゃおうかな~と思っていたのがウソのように元気はつらつ。4番の施福寺にも飛んでいけそうな気分です。人の体力って、往々にして気分に左右されるのかもしれませんね(笑)。
私はあえて天王寺からJRで和泉府中に向かったのですが、難波からなら南海電鉄を使って和泉中央に出ることをおすすめします。和泉中央のほうがバス停が分かりやすいのです。どちらにしてもバスは和泉中央に寄りますし。槙尾中学校前で下車し、そこでまたオレンジバスというシャトルバスに乗り換えます。
このくらいのペース、悪くないです。せっかちな私ですが、この巡礼の旅のテーマは、ゆっくり、ゆっくり。ある程度キチンと調べておけば、アクセスは不思議なことに、スムースについてきてくれます。

山門までには、もうひと頑張り必要です。

天王寺から電車に乗ってから、3時間弱で「施福寺」のバス停に
到着します。が!! この写真の山門までには、もうひと頑張り
必要です。普通の健脚で10分強の登りです。
「施福寺」は、至難マーク★★です。(最高が★★です。)


ここの金剛力士像さんは、なかなか厳しいお顔。

いよいよ、ここからが本番です。
ここの金剛力士像さんは、なかなか厳しいお顔。
威厳があります。フォルムも勇壮ですね。


手作りの「お願いわらじ」

手作りの「お願いわらじ」が山門にビッシリ!!
とにかくお願いごとをしたくなるような深山霊谷です。


とにかく登ります。

とにかく登ります。
お地蔵さんも応援してくれてます
降りてくる人は老いも若きも涼しい顔。
こんなに苦しいのは、私だけ???


お地蔵さんも応援してくれてます。

この坂を越えたら
何度目かの小休止。
ここは、弘法大師の
剃髪の地なのだそうです。

       

そして最後の階段を一気に登りましょう♪


4番札所の施福寺

到着~!! 4番札所の施福寺ですよ!
私(ごくごく普通の健脚)で30分。
(おば様にしかみえない)70代の女性で40分。
しんどい、しんどいとかなりボヤいていた
おじいさんも60分で登頂。気持ちよさそうでした。


山頂の茶店で、おうどんをすすりながら望む春の絶景。一番向こうに霞んで見える山の線は、金剛山。

山頂の茶店で、おうどんをすすりながら望む
春の絶景 一番向こうに霞んで見える山の線は、
金剛山。大阪で一番高い山です。


こちらの施福寺も、かつては強大な力を持ったお寺だったのだそうです。信長に2度も焼き払われています。粉河寺も秀吉の紀州征伐で焼き払われているのですが、信長に攻められるというのは、秀吉とは意味がまた違う気がします。(浅学ですが……。)政治的な影響力、宗教的影響力が(信長からみて)「不気味に」絶大なところばかり。ここも今では往時を推察さえしにくいのですが……。山頂はいい風、吹いています。
茶店の方によると、「28年間、毎日登ってくる人がいる」のだそうです。いろいろあるのでしょうね。
さすが関西、こんな山頂のおうどんですが、美味しいんですよ~。おつゆも全部飲んでしましました それにもまして美味しかったのは、いただいたほうじ茶。山の水で鉄釜でお湯を炊いていました。そういえば、法善寺横丁の「wasabi」さんも鉄釜でお湯を沸かしてましたっけ……お茶、めちゃくちゃ美味しかったですものね。

元気がでたところで下山を♪ 全工程1時間半でした。バス停のたもとのお土産屋さんでバス待ち。もう、膝から下の足が勝手にぷるんぷるんして、もうもう歩けません。。。金柑湯をいただきながら降りてくる人々を観察。バスで出会ったおば様も全2時間で、バスに滑り込みセーフ。あんまり変わらないタイムですよね。しかも案外平気な様子です。「私、足が悪うてな……云々……」ほんとでしょうか?(笑)「あと、2寺で終わり いっぺんにやらんのや。それぞれのお寺が違うし、ゆっくりみたいんよ。そやから、毎月2から3寺にして、ゆっくりみてまわってるんよ」とのこと。今回は3泊4日で4寺だそうです。「この4日、ずーっと歩いてきたんよ~」と痛い足をさすりながら楽しそうに語ってくれました。
私も頑張ろっと

しぶ柿の葉ずし

しぶ柿の葉ずし。お土産に買ったつもりが、
美味しくてあっという間に帰りの列車で完食。
酢めしがジューシーなんですね。
このあたりの特徴なんでしょうか??


東京タワー

東京に帰り着いて、ふと見上げたところに東京タワー。
この日 はスペシャル・イルミネーションだったようです。
東京タワーって、みょう~に和みますね。



実は、私の「西国33霊場巡礼」のラストは、32番札所の「観音正寺」で上がると決めています。一番最初に伺ったこのお寺のご住職・岡村瑞應氏のパワーとお人柄(それと、あのとてつもない観音像にも)に触れて、この巡礼が始まりました。こうして今回出会った西国巡礼のお寺は、今までのお寺とも全く違った姿で私を迎えてくれています。小さな出会いも元気づけてくれます。千年の歴史のあるお寺というのは、ささやかな驚きの連続です。
(by Cocco)

岡村ご住職の書かれたお寺の今昔が記された本

右の写真は岡村ご住職の書かれた
お寺の今昔が記された本。
あまりの壮絶なドラマに圧倒されました。
(お求めはお寺で。)


今年(09年)の秋まで、33の札所で秘仏の公開が順次されています。5月、6月に公開しているお寺のリストをも掲載していますので、是非ご覧ください
4番:施福寺 ~2009/5/31
13番:石山寺 ~2009/5/31
16番:清水寺 ~2009/5/31
など。
⇒こちらからもチェックできます。西国三十三所巡礼の旅

2009年05月19日   おすすめ情報
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