“ゴーストツアー”のあるところには、歴史あり。
松江は徳川の時代になると、家康の孫、松平直政が初代藩主として国入りしました。そのことをみても、ここがいかに大事な土地だったかが伺えます。その直政公が城の石垣を築こうとすると、積んでも積んでも崩れてしまう。そこで……といったお城をめぐる不可思議な物語も語り継がれてきました。
そして明治の中期、この地に民俗学研究者でもあるラフカディオ・ハーン(帰化して改名。小泉八雲)が英語教師として赴任します。後に、日本を紹介する名著「知られぬ日本の面影」や、民俗伝承を収集し作品化した「怪談」という名作を残した作家ハーンは、学校への通勤路として毎日、この松江城跡を通っていたのだそうです。

松江城の周囲の堀川。堀川遊覧船のすぐ横で鷺が餌をついばんでいました。
この土手の周辺には、家中屋敷と呼ばれる武家屋敷の跡の家並みが。
静かで長閑な風景がつづきます。ハーンの住居も、この土手のすぐ近くです。
「
松江ゴーストツアー」は、ハーンの世界から覗くのも一興。また、松江藩の歴史から覗くのも、また一興。ガイドさんの語りに、つい引き込まれてしまうドキドキ、ワクワクのナイトツアーです。夏から始まっているのですが、2010年3月まで続きますので、出雲神社に詣でる予定のある方は、トライしてみてはいかがですか? 最後にハーンの散歩道を少しご紹介していますので、どうぞ。
【2010/1/20までにはじまる興味尽きない歴史と人を知るイベント(開催中も含みます)】
今回は、松江ゴーストツアーをご紹介しますが、ゴーストの本場イギリスのハンプトン・コートのツアーも注目したいところです。“ゴーストツアー”のあるところには汲めども尽きぬ歴史があります。――という意味も含め今回は、歴史と人との関わりをテーマにした催事をまとめてみました。イタリアのモード界がこぞって捧げたドレスからふり返るオペラの女王の生涯「マリア カラス展」、エコ大国と呼ばれるまでの歴史をベースにしたデンマークのエコデザイン展など、様々です。

◆開催中~2009/12/25 マリア カラス その伝説 現代モード界が表現する女神(日本橋/東京都)
◆開催中~2009/12/26 HIV母子感染の子どもたちの施設「バーンロムサイ」のハートマーケット(六本木/東京都)
◆開催中~2009/12/29 オランダの気鋭デザインスタジオThonik日本初の展覧会(表参道/東京都)
◆開催中~2010/1/2 ハワイアン・フラッグ・キルト(ハワイ/USA)
◆開催中~2010/1/10 審美眼の政治家武人、シャルル突進公展(ウィーン/オーストリア)
◆開催中~2010/1/11 平成21年度アイヌ工芸品展「アイヌの美 カムイと創造する世界」展(京都/京都府)
◆開催中~2010/1/11 「清方/Kiyokata ノスタルジア―名品でたどる 鏑木清方の美の世界」展(六本木/東京都)
◆開催中~2010/1/17 オーストリアの古の生活様式がみえる「ビーダーマイヤー絵画」展(ウィーン/オーストリア)
◆開催中~2010/1/17 特別展 いけばな~歴史を彩る日本の美~(両国/東京都)
◆開催中~2010/1/19 エコ・コンシャス・デンマーク(新宿/東京都)
◆開催中~2010/1/24 ビートルズからボウイまで(ロンドン/UK)
◆開催中~2010/1/31 マイケル・ ジャクソン展(ロンドン/UK)
◆開催中~2010/2/15 ヘンドリック・アーフェルカンプ 作品展(アムステルダム/オランダ)
◆開催中~2010/3/7 ハンプトン・コート宮殿のゴーストツアー(ロンドン/UK)
◆開催中~2010/4月 ペリゴールにある“トリュフ民宿”(ペリゴール/フランス)
◆開催中 伝説に包まれた皇妃エリザベートの「シシィ博物館」、新装再オープン(ウィーン/オーストリア)
◆2009/12/22~2009/12/24 春日部押絵羽子板まつり(春日部/埼玉県)
◆2009/12/25 サントトマス村のけんか祭り(ペルー)
◆2009/12/27~1/3 チューダー王朝の台所~王に捧げるクリスマス料理(ロンドン/UK)
◆2009/12/31 ジルベスタークロイゼ―年越の祭り(スイス)
◆2009/12/31~1/1 沖縄戦没者の慰霊と平和祈願、「摩文仁・火と鐘のまつり」(糸満/沖縄県)
◆2010/1/6~1/7 少林山の「七草大祭 だるま市」(高崎/群馬県)
◆2010/1/6~3/14 「THE ハプスブルク」展(京都/京都府)
◆2010/1/9~2/14 朝鮮 虎展(京都/京都府)
◆2010/1/9、2/13、3/13、3/27も 「松江ゴーストツアー」―小泉八雲が再話した「怪談」ゆかりの地を訪ねて(松江/島根県)
◆2010/1/10、1/15、20、25も 節季市―チンコロ市(十日町/新潟県)
◆2010/1/15 冬の飛騨古川 三寺まいり(飛騨/岐阜県)
◆2010/1/15~1/23 東京国際キルトフェスティバル―布と針と糸の祭典2010(水道橋/東京都)
◆2010/1/16 ヘクセンアプファート(ヴァレー/スイス)
◆2010/1/16~2011/1/10 土佐・龍馬であい博(高知/高知県)
◆2010/1/20~3/31 稲取温泉 雛のつるし飾りまつり(東伊豆/静岡県)
●ハーンの散歩道
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お城の堀川に沿うように並ぶ家中屋敷のなかの1軒がハーンの旧居。武家屋敷に住むことを希望したハーンの理想の住居です。手前の低木は「るりやなぎ」という美しい名前の木です。ハーンの著書にも「どこか人間の手の形に似ている」「風に揺れるその葉は、人が手招きしているように見えるという」(「新版 日本の面影」池田雅之訳より)と木の描写があるので、もともとこの家に植えられていたのかもしれません。 |

(左)表の庭。(右)裏庭。嵌められたガラスの面の波打ち(ゆがみ)も風情あり。
さて、ハーンが毎日歩いていたという道をたどってみましょう。
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冒頭の石垣の言い伝えのある「ギリギリ井戸」跡。 |
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![]() ハーンはいつもこの石垣の上に建つ「城壁」の威圧感を感じながら通っていたかもしれません。石垣にも天守閣にも、お城には、さまざまに言い伝えられてきた物語があるのですから。 |
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こちらはお城の一画にある |

神社の横(左)にも石狐。(右)裏手には、風雨にさらされ表情の分からなくなった小さな石狐たち。ハーンのいた頃には、数千体もあったそうです。
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(左)は、現代のお顔。 |
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神社の横から見えた、不審な穴! 何だと思いますか? |
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ハーンが気に入っていた石狐。 |
つぎは、歴代の藩主の菩提寺「月照寺」です。お城からも歩けます。
案内してくださった方のお話を伺っているうちに、すっかりファンになってしまった初代直政公のお墓の隣には、中興の祖7代目の茶人で有名な不昧公のお墓があります。
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そしてこちらは、6代目のお墓。50万両という多額の |
このほか、子育て幽霊のお寺などをまわり、歴史話からハーンの「怪談」の世界に引き込まれてしまった昼散歩でした。夜は、これらの景色がどんな顔に変化するのでしょう。
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宍道湖に夕闇が迫るころ、 |
◆島根県の人々が、こよなく愛す「宍道湖の夕陽」。夕日サイトは ⇒
こちら










