フランスを代表する現代アーティストのクリスチャン・ボルタンスキーさんは、多彩な素材と方法で、「生と死」の問題を問いかけるアーティストとして世界的に知られるアーティスト。そのボルタンスキーさんの、とても静かで小さなミュージアム「
心臓音のアーカイブ」が、瀬戸内海の島「豊島(てしま)」に誕生しました。
現在開催中(~2010/10/31)の「
瀬戸内国際芸術祭2010」で鑑賞可能(会期終了後はHPにてご確認を)。
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「瀬戸内国際芸術祭2010」の開幕と同時にオープン。島の端にある小さな集落に、大事なものを隠すように、ひっそりと建てられているミュージアムです。 |
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松林を渡る風の音や穏やかな波の音、小さな砂浜と美しい対岸の島々の光景……。その昔、産業廃棄で痛めつけられた豊島の歴史に、鎮魂と再生の祈りこめて建てられたかのよう。 |
心臓音のアーカイブには、フランス、オーストラリア、韓国、日本、スウェーデンなどのボルタンスキー作品を訪れた人々が残していった音が、現在約16,000人分アーカイブされています。今後は、アメリカ、イスラエルなども加わる予定とか。
作品とは別の部屋で、静かな砂浜を目の前にして、このアーカイブをゆっくり聴くことができます。
オープン直前の挨拶でボルタンスキーさん(写真)は、「歴史に描かれる大きな記憶ではなく、私たちひとりひとりの小さな記憶を記録しようとしています。3代も経てば、その人の生きていた記憶は家族のなかからも消えていってしまいます。どうやってその人の記憶を保存し伝えていくかを5年ほど前から考えてきました。写真や名前、古着などをコレクションし、人が触れたもの、残存しているものを作品にしてきました。そうした過程の中で、大事な人の写真をみて思い出すというかわりに、大事な人の心臓音をいつでも聴くことができるということこそ、死と戦う唯一の方法ではないかと考えたのです。」と、語っています。
「心臓音を提供してくれた人は、50年後には亡くなっているかもしれない。しかし、この美しい場所にはるばるやってきた人が、亡くなった大事な人の心臓音を聞く……巡礼のようです。そうした時間の中で、より強くなった“その人”の存在を感じてほしい。」「祈りの場になってほしい。」とも言っていました。たしかに、このミュージアムまでは、静かな別世界への道のようにも思えます。「人生とはなにか。私は、常に自分自身に疑問を投げかけていますが、いまだに答えは出てきません。ここに来る人にも、作品に触れて考えてほしい。そして、明るくなって帰ってもらいたい。」
日本のアーカイブには、越後妻有(新潟県)や豊島の人々、「越後妻有 大地の芸術祭2009」でボルタンスキー作品を訪れた人々の心臓音に、これからは、このミュージアムを訪れた人々の音が加わっていきます。
◆クリスチャン・ボルタンスキーさんのパリでの展覧会の模様は、〔旅なび~最新号こぼれ話「
パリに行くなら第一日曜日に」〕でご覧いただけます。
◆この瀬戸内海(豊島)のほかに、越後妻有「大地の芸術祭の里」でも、クリスチャン・ボルタンスキー作品に触れることができます。大地の芸術祭の里の作品は、「最後の教室」。「
越後妻有 大地の祭り2010夏」で開館しています。【「
夏の里山アートツアー」のご案内。8/8(日)、12(木)、14(土)、16(月)、22(日)、28(土)は、「最後の教室」も鑑賞できるバスツアーです。】
●島ごはんはいかが?
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![]() 芸術祭の開期中、豊島のごはん処「 |

中に入ると中庭が。こちらには、縁側席やグループに最適の宴会席なども。素敵な建物ですよ。毎日イベントも開催しています。HPでご覧ください。
ボランティアの「
こえび隊」ブログで、島キッチンの出来上がるプロセスも、どうぞ。
◆もうひとつの豊島のレストラン。2009のヴェネツィア・ビエンナーレで旧イタリア館にカフェ空間創り出して金獅子賞を受賞したトビアス・レーベルガー。豊島でも空家を改装したレストランを展開しています。(作品番号:11番)
【瀬戸内国際芸術祭を、より便利にするサイト】
◆
瀬戸内アートナビ
アートと島巡りを楽しむための便利な情報を検索できるウェブサイト。モバイルやパソコンからアクセス可能です。
◆
iPhoneアプリ「ArtSetouchi」(無料)
島々の作品&アーティスト情報、交通機関、来訪者のツイートがワンストップに!

瀬戸内の海をいっぱい渡ってみましょう。なんとも心晴れ晴れです。




