とんぼの本


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2011年08月
2011年8月31日(水)



脇役同士のとりあわせでも、名花を超えることがあります。
花=蓼(タデ)、紅葉葉苺(モミジバイチゴ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2011年8月30日(火)



光源氏が惹かれた理由がわかる気がします。貴賤のあわいに咲く花。
花=夕顔(ユウガオ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2011年8月29日(月)



西湖葦は葦のなかでも姿が美しく、夏に見ると心が静まります。
花=西湖葦(サイコアシ)、柿蘭(カキラン)
器=ローマングラス碗(ローマ時代)

2011年8月28日(日)



ヒサカキは姫榊から。こちらを神事に使う地方もあるそうです。
花=ヒサカキ、黒実類葉升麻(クロミルイヨウショウマ)
器=古銅請来形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月27日(土)



春の花の印象が強いですが、新芽の頃の一途さも好きです。
花=馬酔木(アセビ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2011年8月26日(金)



あえていけようとは思わない花でしたが、葉のたわみに惹かれて。
花=姫日光黄菅(ヒメニッコウキスゲ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2011年8月25日(木)



棕櫚草の花の黒っぽい色も、夏らしい色です。
花=笹(ササ)、鵯上戸(ヒヨドリジョウゴ)、棕櫚草(シュロソウ)
器=古銅請来形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月24日(水)



古典の軛を離れて、モダンな姿に。
花=定家蔓(テイカカズラ)
器=ローマングラス瓶(ローマ時代)

2011年8月23日(火)



一枚だけ色づいた葉。秋は来にけり、ですね。
花=楓(カエデ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2011年8月22日(月)



宮廷の美を思いました。あるいは生れながらに化粧した女性。
花=岩菲(ガンピ)
器=古銅請来形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月21日(日)



縞葦の線は、夏の終りを予感させるものです。
花=縞葦(シマアシ)、犬虎ノ尾(イヌトラノオ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2011年8月20日(土)



蘭のとりあわせです。優しさと厳しさと。
花=黒蘭(コクラン)、小兄千鳥(コアニチドリ)
器=ローマングラス碗(ローマ時代)

2011年8月19日(金)



水辺で育つものに、なぜか惹かれます。
花=姫蒲(ヒメガマ)、沢瀉(オモダカ)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月18日(木)



捩花だけでは過剰。素直な草とあわせることで落着きます。
花=草黍(クサキビ)、捩花(ネジバナ)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月17日(水)



葉が主役のものはとりあわせがむつかしい。
花=車葉羽熊(クルマバハグマ)、白実類葉升麻(シロミルイヨウショウマ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2011年8月16日(火)



すっきりとは反対の、もごもごした姿。それもまた花の魅力です。
花=黄花朝霧(キバナアサギリ)、赤花(アカバナ)、浪来草(ナミキソウ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2011年8月15日(月)



開花より、つぼみのときが美しい花です。夏の白が凝縮されています。
花=銀梅草(ギンバイソウ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2011年8月14日(日)



灼けた葉の色が、夏の肌を連想させます。
花=八幡草(ヤワタソウ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2011年8月13日(土)



自然のなかではまず出会わないふたり。舞姿を見るようです。
花=漉し油(コシアブラ)、舞鶴草(マイヅルソウ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2011年8月12日(金)



異形の花。秋には毒々しいほどの赤い実に変容します。
花=白花天南星(シロバナテンナンショウ)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月11日(木)



夏にこのような赤い実を見ると、元気づけられます。
花=赤実類葉升麻(アカミルイヨウショウマ)
器=古銅請来形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月10日(水)



鞍馬苔の不思議な色は、あの世の色のようです。
花=夏の田村草(ナツノタムラソウ)、鞍馬苔(クラマゴケ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2011年8月9日(火)



根もとが一度折れています。それでいながらこの姿に。
花=茶菖蒲(チャショウブ)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月8日(月)



蝋梅は実が美しいのです。
花=蝋梅(ロウバイ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2011年8月7日(日)



緑陰に紅一点。夏の山野でよく見かける光景です。
花=破れ傘(ヤブレガサ)、岩菲(ガンピ)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月6日(土)



名のとりあわせだけで、のどかな情景が浮びます。
花=目高菅(メダカスゲ)、雲切草(クモキリソウ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2011年8月5日(金)



いけたほうがよく見える花です。葉を少し整理しました。
花=紫鬼灯(ムラサキホオズキ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2011年8月4日(木)



奈良の磐姫皇后陵で一面に咲く半夏生を見たとき、古代の魂を感じました。
花=旗竿桔梗(ハタザオキキョウ)、百合水仙(ユリスイセン)、半夏生(ハンゲショウ)
器=古銅請来形華瓶(鎌倉時代)

2011年8月3日(水)



朝顔よりずっと好きです。さりげなくて、野の花らしいから。
花=昼顔(ヒルガオ)
器=ローマングラス碗(ローマ時代)

2011年8月2日(火)



信州から届きました。緑の色が眼を洗うように美しい。
花=唐松(カラマツ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2011年8月1日(月)



花の時期はまず使わないのですが、実とのアンバランスに惹かれて。
花=キササゲ
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)






花人。1948年京都府京都市生れ。幼少より池坊の花道を学ぶ。日本大学芸術学部卒業後、パリ大学へ留学。1974年に帰国後は流派に属さず、独自の創作活動を続ける。2009年、京都府文化賞功労賞を受賞。著書に『花会記 四季の心とかたち』(淡交社)、『今様花伝書』(新潮社)、共著に『神の木 いける・たずねる』(新潮社)など。






とんぼの本は「美術」「歴史」「文学」「旅」をテーマとするヴィジュアルの入門書、案内書のシリーズです。創刊は1983年。シリーズ名は「視野を広く持ちたい」という思いから名づけたものです。

能登 ごはん便り 赤木明登・赤木智子

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