とんぼの本


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2012年01月
2012年1月31日(火)



檜の折れた枝先が見事。アフリカの布の文様のようです。
花=檜(ヒノキ)、山羊歯(ヤマシダ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年1月30日(月)



春の兆しです。
花=寒牡丹(カンボタン)、松(マツ)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月29日(日)



老いと若さ。冬と春。季節の循環であり、生命の循環でもあります。
花=裏白(ウラジロ)、クリスマスローズ
器=ローマングラス瓶(ローマ時代)

2012年1月28日(土)



「枯れる」を超えて「骨」になった姿。そこに悲惨さはありません。
花=黒柿(クロガキ)、裏白(ウラジロ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年1月27日(金)



枯れることは、「らしさ」から自由になることです。
花=松(マツ)、綿(ワタ)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月26日(木)



ロマネスクの聖堂を思いました。
花=薔薇(バラ)、麝香草(ジャコウソウ)
器=ローマングラス碗(ローマ時代)

2012年1月25日(水)



美男葛の名は、粘りのある樹液を鬢付け油の代用にしたことから。
花=美男葛(ビナンカズラ)、薔薇(バラ)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2012年1月24日(火)



名残のもの同士のとりあわせ。盛りの時期には出会わなかったはずです。
花=伊賀楓樹(イガフウジュ)、菊(キク)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2012年1月23日(月)



冷えやせた美。線の硬さが魅力です。
花=黄蜀葵(トロロアオイ)、敦盛草(アツモリソウ)
器=ローマングラス瓶(ローマ時代)

2012年1月22日(日)



芙蓉は冬の静けさも好きです。
花=芙蓉(フヨウ)
器=須恵器高杯(古墳時代)

2012年1月21日(土)



枝の線にほれぼれします。
花=冬薔薇(フユバラ)
器=ローマングラス瓶(ローマ時代)

2012年1月20日(金)



綿には手をふれていません。カミの似姿のようです。
花=綿(ワタ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年1月19日(木)



この綿の姿には感服しました。自然に失敗はありません。
花=綿(ワタ)、クリスマスローズ
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2012年1月18日(水)



老いゆえのゆがみ。その境地は見ごたえがあります。
花=紫鬼灯(ムラサキホオズキ)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月17日(火)



冬の野原はモダンアートの舞台です。草木の色もかたちも自由になる。
花=萩(ハギ)、清澄白山菊(キヨスミシラヤマギク)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年1月16日(月)



夏に咲く花を思うと、埋火を見るようです。
花=松明草(タイマツソウ)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月15日(日)



葉裏の白さに、私たちは清らかさを見てきたように思います。
花=シロダモ
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月14日(土)



硬軟のとりあわせ。どちらかだけではつまらない。
花=柘植(ツゲ)、菊(キク)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2012年1月13日(金)



冬苺だけでは物足りず、綿を雪に見立てました。
花=冬苺(フユイチゴ)、綿(ワタ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2012年1月12日(木)



莟が苞に包まれた水仙を「へら水仙」と呼びます。春を秘めた姿。
花=水仙(スイセン)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2012年1月11日(水)



馬酔木はとても好きな花材です。常に若く、古代を感じます。
花=馬酔木(アセビ)、衝羽根(ツクバネ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年1月10日(火)



関西では「十日戎」の日。千両、万両という名は現世利益的ですね。
花=千両(センリョウ)
器=金銅亜字形華瓶(室町時代)

2012年1月9日(月)



葉が梅に似ていることからウメモドキに。花の名はときに残酷です。
花=梅擬(ウメモドキ)、ヒサカキ、根引松(ネビキマツ)
器=猿投小壺(平安時代)

2012年1月8日(日)



冬ならではの姿。楚々とした美女を見るよう。
花=寒蘭(カンラン)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2012年1月7日(土)



牡丹好きだった私がゆきついたのは寒牡丹でした。
花=寒牡丹(カンボタン)
器=伊賀匣鉢(桃山時代)

2012年1月6日(金)



天下太平を願い、「日の出」のような花に。
花=松(マツ)、椿(ツバキ)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月5日(木)



橘も裏白もめでたきものです。
花=橘(タチバナ)、裏白(ウラジロ)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月4日(水)



新年らしく、晴れやかな花に。
花=仏手柑(ブシュカン)、熊笹(クマザサ)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月3日(火)



難を転ずる、という願いをこめて。
花=南天(ナンテン)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年1月2日(月)



正月の花は凡庸でよいのです。それがめでたさですから。
花=寒竹(カンチク)、藪椿(ヤブツバキ)
器=須恵器高杯(古墳時代)

2012年1月1日(日)



よい年でありますように。
花=松(マツ)、藪柑子(ヤブコウジ)
器=猿投小壺(平安時代)






花人。1948年京都府京都市生れ。幼少より池坊の花道を学ぶ。日本大学芸術学部卒業後、パリ大学へ留学。1974年に帰国後は流派に属さず、独自の創作活動を続ける。2009年、京都府文化賞功労賞を受賞。著書に『花会記 四季の心とかたち』(淡交社)、『今様花伝書』(新潮社)、共著に『神の木 いける・たずねる』(新潮社)など。






とんぼの本は「美術」「歴史」「文学」「旅」をテーマとするヴィジュアルの入門書、案内書のシリーズです。創刊は1983年。シリーズ名は「視野を広く持ちたい」という思いから名づけたものです。

能登 ごはん便り 赤木明登・赤木智子

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