とんぼの本


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2012年02月
2012年2月29日(水)



冬の終りに、孤独な冬景色を描きました。
花=錦木(ニシキギ)、野菊(ノギク)、雑木
器=ローマングラス瓶(ローマ時代)

2012年2月28日(火)



たったひとつ残った実が尊くて。
花=藪蘭(ヤブラン)
器=須恵器壺(古墳時代)

2012年2月27日(月)



枯れた葉が見事です。水仙の子供も見とれるほど。
花=山空木(ヤマウツギ)、水仙(スイセン)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2012年2月26日(日)



蝕まれた頬突も、若い花によって救われます。
花=頬突(ホオヅキ)、羽衣金鳳花(ハゴロモキンポウゲ)
器=ローマングラス瓶(ローマ時代)

2012年2月25日(土)



笹の緑が春への導きです。
花=薄(ススキ)、笹(ササ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年2月24日(金)



古武士のような実に、蕗の薹のやさしさを添えて。
花=花木大角豆(ハナキササゲ)、蕗の薹(フキノトウ)
器=伊賀匣鉢(桃山時代)

2012年2月23日(木)



葉裏の胞子が魅力的。古来、和歌などに詠まれてきた「しのぶ」です。
花=軒忍(ノキシノブ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年2月22日(水)



杉に菌エイ(菌が寄生してできた瘤)があります。背筋が伸びる姿。
花=杉(スギ)、檜(ヒノキ)
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2012年2月21日(火)



群生する草ですが、この葉は変りもの。そこに惹かれます。
花=一つ葉(ヒトツバ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年2月20日(月)



すがれた花が常緑の枝に寄りかかる姿。山でよく見る情景です。
花=白樫(シラカシ)、紫陽花(アジサイ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2012年2月19日(日)



春の息吹をなげいれただけ。子供たちの笑顔のようです。
花=クリスマスローズ、碇草(イカリソウ)
器=ローマングラス碗(ローマ時代)

2012年2月18日(土)



名前に惹かれました。
花=椿「雪中花」(ツバキ/セッチュウカ)
器=猿投小壺(平安時代)

2012年2月17日(金)



ここまで枯れると、どんな花だったかも気にならなくなる。
花=棕櫚草(シュロソウ)、数珠玉(ジュズダマ)、磯菊(イソギク)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年2月16日(木)



春は黄の花から始まります。黒い大地で目立つから。
花=蝋梅(ロウバイ)、岩梨(イワナシ)
器=古ガラス細瓶(20世紀)

2012年2月15日(水)



クヌギの名は「国の木」からとも。埴輪のような表情。
花=櫟(クヌギ)、樫(カシ)
器=伊賀匣鉢(桃山時代)

2012年2月14日(火)



冬を忍ぶ、という名が好きです。冬にも青さを残すことから。
花=忍冬(ニンドウ)、小坊主弟切草(コボウズオトギリソウ)
器=ローマングラス瓶(ローマ時代)

2012年2月13日(月)



利休は長く咲き続ける花を嫌いましたが、冬にはありがたいものです。
花=菊(キク)、夏椿(ナツツバキ)
器=金銅華瓶(鎌倉時代)

2012年2月12日(日)



今年は辰年。この枝のように躍動してほしい。
花=雲龍梅(ウンリュウバイ)、日蔭蔓(ヒカゲノカズラ)
器=須恵器高杯(古墳時代)

2012年2月11日(土)



まだ寒いこの時期、若い命を見るとほっとします。
花=節分草(セツブンソウ)
器=ローマングラス瓶(ローマ時代)

2012年2月10日(金)



花の上にかぶさる葉を「霜除け葉」と呼びます。春が守られています。
花=藪椿(ヤブツバキ)
器=須恵器壺(古墳時代)

2012年2月9日(木)



どちらも雑木。そこに詩情を見出したのは近代以後のことです。
花=姫夜叉倍子(ヒメヤシャブシ)、三叉(ミツマタ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2012年2月8日(水)



木五倍子のふくらみに春の近づきを感じます。
花=石榴(ザクロ)、木五倍子(キブシ)
器=金銅亜字形華瓶(室町時代)

2012年2月7日(火)



普段着の花。人をほっとさせます。
花=木瓜(ボケ)
器=伊賀匣鉢(桃山時代)

2012年2月6日(月)



いけて初めて花の意志を知ることがあります。
花=藤豆(フジマメ)、米躑躅(コメツツジ)
器=猿投小壺(平安時代)

2012年2月5日(日)



伽羅の枝先の表情が楽しい。
花=伽羅(キャラ)、ヒサカキ
器=古銅亜字形華瓶(鎌倉時代)

2012年2月4日(土)



花も実も西洋的。切れば赤い血が流れるような。
花=難波茨(ナニワイバラ)
器=青銅王子形水瓶(六朝時代)

2012年2月3日(金)



榛の実は西洋では食用です。ヘーゼルナッツ。
花=榛(ハシバミ)、椿「隠れ磯」(ツバキ/カクレイソ)
器=須恵器高杯(古墳時代)

2012年2月2日(木)



ただならぬ気配の椿でした。
花=炉開椿(ロビラキツバキ)
器=須恵器壺(古墳時代)

2012年2月1日(水)



寒風をこらえつつ春を待つ姿。
花=紫陽花(アジサイ)、雪柳(ユキヤナギ)
器=須恵器壺(古墳時代)






花人。1948年京都府京都市生れ。幼少より池坊の花道を学ぶ。日本大学芸術学部卒業後、パリ大学へ留学。1974年に帰国後は流派に属さず、独自の創作活動を続ける。2009年、京都府文化賞功労賞を受賞。著書に『花会記 四季の心とかたち』(淡交社)、『今様花伝書』(新潮社)、共著に『神の木 いける・たずねる』(新潮社)など。






とんぼの本は「美術」「歴史」「文学」「旅」をテーマとするヴィジュアルの入門書、案内書のシリーズです。創刊は1983年。シリーズ名は「視野を広く持ちたい」という思いから名づけたものです。

能登 ごはん便り 赤木明登・赤木智子

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