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編集者のことば

東京・居酒屋の四季

「居酒屋」といえば太田さん、というわけで、居酒屋研究家・太田和彦さんがとんぼの本に登場です。
 月刊誌『東京人』(都市出版)に2001年1月号から2003年12月号まで連載された「東京酒肴繁昌記」をベースに、太田さんが選んだ四季折々の肴と、東京でそれを供するお店を新規取材も含めて全36軒、季節に分けて紹介していきます。写真は飯田安国さん。「思わず涎……」な名ショット、そして軽妙洒脱な太田さんの文章を眺めていると、たそがれ時を過ぎてビール補給サインが脳内を駆け巡る時間帯の編集作業は、ほとんど難行苦行と化しました。

 今回再掲載・新規掲載させていただいた各お店の方々が皆さん、とても親切にご協力くださったのが強く印象に残っています。正確な表記のために確認のお電話をたびたび差し上げたのですが、お忙しい中対応してくださり、最後に「太田さんにもよろしくね!」と受話器から響く声に、日々居酒屋巡りにいそしむ(!)太田さんの人望の厚さがあってこそ、と実感しました。
 また、イラストを描いてくださったのは村松誠さん——と聞いて「あっ!」と思った方はワンちゃんネコちゃん好きか、コミック・ファン? そうです。『ビッグコミックオリジナル』(小学館)の精緻でいてほんわかと、優しい気持ちにしてくれるワン・ネコの表紙を描いていらっしゃる方です。実は旧知の太田さんの本に、村松画伯がひと肌脱いでくれたのでした。ワン・ネコちゃんの絵とはひと味もふた味も違う、艶っぽい名作をご堪能ください。 
 さらに、特筆すべき、がたくさんある本書です。装丁・デザインも太田さん(アマゾンデザイン)。執筆からデザインワークまでとはご本人には労の多い1冊になりましたが、その分(?)居酒屋への、そして読者の方への愛もてんこ盛りです。「この本を手に取ってくださった方に、ちょっとトクした気分を味わってもらいましょう」という太田さんのご提案で、オビにプレゼント情報を記載しましたのでご覧ください。でもご購入の上、応募券を貼っていただかないとご応募できませんので、どうぞよろしくお願いします!(プレゼントのご応募は2005年12月31日で締め切らせていただきました。)
 ギョーカイとよばれる編集者うちでも太田さんの居酒屋情報は絶大な信頼を誇っています。地方取材には『居酒屋味酒覧』(小社刊)を必ず携帯、という食雑誌編集者の言葉にはうなずけました。しかし悲しいかな、本書で紹介している全36軒のすべてには、まだちゃんと(“ちゃんと”=心残りなく食し、呑み上げる意)うかがえていません。担当として、全店制覇が今年下半期の大きな課題になりました。皆さんもぜひ、チャレンジしてみてください(アルコールはたしなむだけ、の方はどうぞ、料理のお皿を重ねてください)。

店の主人との語らいも、もうひと品の大事な肴(四谷「ととや」)

2005/07

[特別対談]中谷美紀×赤木明登
「つくること、演じること」
 中谷美紀+赤木明登
「波」2011年7月号より

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