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編集者のことば

星新一 空想工房へようこそ

 中学生の頃、『ボッコちゃん』を読んだ。続けて数冊星作品を読んだ記憶がある。当時感じていた「星新一」のイメージは、なぜか黒縁メガネの神経質そうな年配のおじさんで多分、ヒゲが生えていると勝手に思い込んでいた。
 ところが、である。

 2007年に最相葉月さんが書かれた『星新一 一〇〇一話をつくった人』(小社刊)をきっかけに、星新一本人のポートレートが各所で紹介され……「実物」を初めて目にした。ハンサムである。長身である。かなり個人的に好みだった。最相さんの著書を一気に読み、改めてこの作家への興味が増した。『ボッコちゃん』を再読した。面白い。でもそれは、子供の頃には感じなかった面白さだった。なぜだろう? 「ほししんいち」ってどんな人? 『一〇〇一話――』に記された場所、遺品の類を、実際にこの目で見てみたい衝動に駆られた。恐れ多くも最相さんに、Mr.ショートショートをビジュアルで追う本の指南役をお願いした。真夏の撮影が始まった……。
 こうして出来上がったのが本書です。なんと、和田誠さんのカバー絵! 「星さんの本ならば」と快く引き受けてくださいました。
 まずは作家が見ていたさまざまな風景を、写真で追っていただきます。幼時を過ごした本駒込や別荘のあった箱根・強羅、作家になってから長く暮らした戸越は戸越銀座商店街の風景、そしてお気に入りの品々など。続いて創作の形跡を遺品からたどり、星作品に彩りを添えた真鍋博、和田誠両氏のイラストレーションもミニギャラリー風にご覧に入れます。そして愛弟子とも言うべき江坂遊氏のエッセイ、新井素子氏の談話、さらに次女・星マリナさんのエッセイを。最相さんのコラムがアクセントです。巻末の膨大な年譜(最相葉月氏原案)では、人気作家の多忙ぶりを感じていただけるでしょう。

2007/11

[特別対談]中谷美紀×赤木明登
「つくること、演じること」
 中谷美紀+赤木明登
「波」2011年7月号より

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