「新・古着屋総兵衛影始末」あらすじ/人物紹介
六代目総兵衛の活躍した元禄・宝永年間から九十余年。
享和二年(1802)、九代目総兵衛勝典は、労咳で瀕死の床にあった。嫡子幸之輔を流行病で亡くし、大黒屋内には直系の者はいない。
しかし、かつて大黒屋で女中として働いていた女が若き日の勝典と情を交わし、子をなしていたという。その女、お香の性悪な性情を見抜いた勝典の父親、八代目総兵衛はお香と子の仲を裂いて、放逐したのだった。お香の生んだ子勝豊は、十七になっているはず。
お香は深川で女郎屋を営んでいた。一番番頭の信一郎が店を訪ねたが……。
後継について勝典は謎の言葉をつぶやいた──「血に非ず」
十代目総兵衛は誰が継ぐのか。そして〈影〉は?
あの大黒屋総兵衛が帰ってきた。満を持して放つ待望の新シリーズ第一巻。
鳶沢総兵衛勝頼 六代目大黒屋総兵衛。大商人にして老中上座柳沢吉保と死闘を繰り広げた武人。
鳶沢総兵衛勝典 九代目大黒屋総兵衛。労咳で死の床にある。
幸之輔 総兵衛勝典と由紀乃との嫡男。十一歳のとき流行り病で亡くなる。
由紀乃 総兵衛勝典の妻。幸之輔の死に気鬱を患い、実家に戻っている。
光蔵 大黒屋大番頭。鳶沢一族三長老の一人。
信一郎 大黒屋一番番頭。祖父信之助より祖伝夢想流を仕込まれる。琉球武術の達人。
参次郎 大黒屋二番番頭。
雄三郎 大黒屋三番番頭。大男。
重吉 大黒屋四番番頭。
おりん 大黒屋の奥向きを仕切る美貌と賢明さを兼ね備えた女性。
市蔵 大黒屋見習番頭。
田之助 大黒屋手代。異名「早走り」。江戸と駿府鳶沢村の間を四昼夜で往来できる。
華吉 大黒屋手代。含み針を使う。
九輔 大黒屋手代。通称「猫の九輔」。
大五郎 大黒屋荷運び頭。通称「強力の大五郎」。
天松 大黒屋小僧。背が高く、通称「ひょろ松」。畳針に似たものを武器にしている。
銀次 大黒屋小僧。雄三郎とともに軽業で敵を倒す。
安左衛門 鳶沢一族三長老。駿府鳶沢村を拠点にする分家の長老。
仲蔵 鳶沢一族三長老。大黒屋琉球支店の総支配人。信一郎の実父。
桂川甫周国瑞 医家の家系の四代目で将軍家の奥医師にして蘭医。大黒屋総兵衛勝典の主治医。
お香 元大黒屋女中。岡場所「角一楼」の女将。
勝豊 総兵衛勝典とお香との子。
安房屋宣蔵 深川横川で、やくざ渡世と口入稼業の二足の草鞋を履く男。お香の愛人。
今坂理右衛門 グェン・ヴァン・ファン。安南政庁の総兵使。ソヒの祖父。
ソヒ  今坂理右衛門の孫娘。勝臣の曾祖母。
今坂勝臣 グェン・ヴァン・キ。安南王朝の公子。
幸地達高 第三大黒丸の副船頭兼舵方。琉球から仲蔵に同道し江戸に入る。
壱蔵 深浦の船隠しの浜の長。
本庄義親 大目付職の首席、道中奉行を兼帯。本庄家は代々大黒屋とは親交が深い。
小田切直年 北町奉行。
坂部広吉 南町奉行。
本郷丹後守康秀 七千石取りの直参旗本。将軍家斉の信任厚い御側衆。
鶴間元兵衛 本郷丹後守康秀の用人。
牧野備前守忠精 越後長岡藩の九代目藩主。京都所司代から老中となる。
ちゅう吉 湯島天神の床下に、鼠と住んでいる浮浪児。普段はかげまを見張る仕事を請け負う。
中村歌児 中村座の舞台子。十五歳。売れっ子のかげまとして芳町の子供屋に抱えられている。

対立が激化する綱吉と光圀。裏にはある僧の影が……。新潮文庫百年特別書き下ろし作品。
光圀―古着屋総兵衛 初傳―

ISBN:978-4-10-138034-6/整理番号:さ-73-0/発売日/2015/04/01
737円 

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総兵衛は稀代の絵師喜多川歌麿が極秘裏に描く禁制に触れる一枚絵を追うのだが……。
たそがれ歌麿―新・古着屋総兵衛 第九巻―

ISBN:978-4-10-138054-4/整理番号:さ-73-20/発売日:2014/12/01
円 


帰還―古着屋総兵衛影始末 第十一巻―
ISBN:978-4-10-138045-2/整理番号:さ-73-11/発売日:2011/09/01
781円 

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佐伯泰英 児玉清[特別対談]
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