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第二回 テーマは「動物」回答と解説 出題:南陀楼綾繁
yom yom vol.2の「小説検定」、挑戦して頂けましたでしょうか?
たくさんの方から解答をお送り頂きました。ありがとうございました。
vol.2の「今号のお題」の解答と解説を以下に掲載致します。ぜひご覧下さい。


問10 村上春樹『羊をめぐる冒険』で、札幌を訪れた「僕」と女の子が泊まるホテルは?
a・くじら b・いるか
c・いわし d・ひつじ
 b・いるか
「ホテルは小さく、無個性だった。(略)ネオンもなく大きな看板もなく、まともな玄関さえなかった。レストランの従業員出入口みたいな愛想のないガラス戸のわきに『ドルフィン・ホテル』と刻まれた銅板がはめこまれているだけだ。いるかの絵さえ描かれていなかった」。ちなみに、この旅の前、名前のなかった猫は「いわし」と命名される。


問11 すでに四十冊以上が刊行されている赤川次郎の「三毛猫ホームズ」シリーズ。以下のうち、長篇・短篇にかかわらず存在しないタイトルはどれ?
a・三毛猫ホームズの飛び石連休 b・三毛猫ホームズの正誤表
c・三毛猫ホームズの心中海岸 d・三毛猫ホームズの三文芝居
 d・三毛猫ホームズの三文芝居
これ以外はじっさいに存在する。ほかにも『三毛猫ホームズの夜ふかし』『三毛猫ホームズの傾向と対策』『三毛猫ホームズの花嫁人形』など、不思議なタイトルが多い。どんな内容なんだろう?


問12 次に挙げる作家とその飼い猫の名前の組み合わせで、間違っているものを選びなさい。
a・内田百閒=ノラ b・中島らも=タマ
c・村松友視=アブサン d・金井美恵子=トラー
 b・中島らも=タマ
中島らもの飼い猫は「とらちゃん」「ミケ」など。『とらちゃん的日常』というエッセイ集もある。内田百閒は『ノラや』を、村松友視は『アブサン物語』『帰ってきたアブサン』を書いた。金井美恵子のトラーは、『遊興一匹 迷い猫あずかってます』や『目白雑録(ひびのあれこれ)』に登場する。


問13 飼った猿に代々「三ちゃん」と名づけ、可愛がった時代小説家の子母沢寛。彼が心筋梗塞で急逝する日に観るつもりだった映画は次のどれ?
a・猿の惑星 b・モンキー・ビジネス
c・丹下左膳 こけ猿の壺 d・猿飛佐助
 a・猿の惑星
ウソみたいだが、本当の話。猿と過ごした日々を綴った『愛猿記』の文春文庫版には、愛猿を頭に乗せた子母沢の写真がカバーに使われており、とても微笑ましい。


問14 漱石の『吾輩は猫である』にちなんだ小説のタイトルと作者を結び付けなさい。
a・贋作吾輩は猫である ア・赤塚不二夫
b・吾輩も猫である イ・内田百閒
c・吾輩は猫の友だちである ウ・奥泉光
d・吾輩は猫なのだ エ・尾辻克彦
e・『吾輩は猫である』殺人事件 オ・森本哲郎
 a-イ、b-オ、c-エ、d-ア、e-ウ
『吾輩は猫である』刊行後、猫が生き返るなどの後日談や、文体を模したパスティーシュが多く出ている。ほかにも、曽野綾子『ボクは猫よ』、高田宏『「吾輩は猫でもある」覚書き』などがある。また、『吾輩は鼠である』『吾輩はフロックコートである』『吾輩は電気である』など、タイトルに「吾輩」の付く本はやたらと出ていたようだ(長山靖生『「吾輩は猫である」の謎』文春新書)。


問15 aからeは全て、動物の種類がタイトルに入った著作である。(  )に入る動物と著者名を答えなさい。
a・( )は土曜に蒼ざめる b・( )の墓
c・アド・( ) d・( )を踏む
e・( )に時間の流れる
 a・馬-筒井康隆、b・火垂る-野坂昭如、c・バード-椎名誠、d・蛇-川上弘美、e・猫-保坂和志
※bの解答は他にも、「猫-夏目伸六」「鷺-今井絵美子」「朱鷺-五木寛之」があります。


問16 次の引用文と作者名を結び付け、その上で、作品名と登場する動物の種類をそれぞれ挙げなさい。
a・「――おい、ゴローが迎えにきているぞ。誰の差し金だろう。」/と、和尚が庭の方を見て呟いた。見れば、確かにゴローがさかしげな顔をして座っている。/――なんだ、ゴロー。/と声をかけると、立ち上がって尻尾を振った。
b・彼は岩屋のなかを許されるかぎり広く泳ぎまわってみようとした。(略)その結果、岩屋の壁は水あかにまみれて滑らかに感触され、彼は彼自身の背中や尻尾や腹に、ついに苔が生えてしまったと信じた。
c・ロロは邪心ない快活な瞳で楽しげに私を見あげ、そのそばでミミは、いじいじと体をまるめてフローリングの床に視線を落しつづけた。焦茶色に囲まれた右目も、黒い毛で囲まれた左目も、うっかりすると、どこを見ているかわからない不明瞭さで、そうした表情のなさも、ミミから可愛げを奪っていた。
d・兵十がいなくなると、ごんは、ぴょいと草のなかからとびだして、びくのそばへかけつけました。ちょいと、いたずらがしたくなったのです。ごんは、びくのなかの魚をつかみだしては、はりきりあみのかかっているところよりしもての川のなかをめがけて、ぽんぽんなげこみました。
ア・新美南吉
イ・梨木香歩
ウ・井伏鱒二
エ・藤堂志津子
 a・イ-『家守綺譚』-犬、b・ウ-『山椒魚』-山椒魚、c・エ-『秋の猫』-猫、d・ア-『ごんぎつね』-狐

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