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第五回 テーマは「新潮文庫」解答と解説 出題:南陀楼綾繁
yom yom vol.5の「小説検定」、挑戦して頂けましたでしょうか?
たくさんの方から解答をお送り頂きました。ありがとうございました。
vol.5の「今号のお題」の解答と解説を以下に掲載致します。ぜひご覧下さい。


問9 黒川鍾信『神楽坂ホン書き旅館』(新潮文庫)で描かれた、映画の脚本家や作家が執筆のために逗留した神楽坂「和可菜」。ここを舞台に、編集者からの逃走劇を繰り広げた作家は?
a・三島由紀夫 b・吉行淳之介
c・野坂昭如 d・大江健三郎
 c・野坂昭如
「和可菜」の帳場の日記には、「野坂行方不明」「野坂消える」などの記述がいたるところに出てくるという。


問10 単行本でベストセラーとなった以下の作品のうち、新潮文庫に入っているのはどれ?
a・高村薫『レディ・ジョーカー』 b・渡辺淳一『失楽園』
c・妹尾河童『少年H』 d・浅田次郎『鉄道員』
 c・妹尾河童『少年H』
『少年H』は一九九七年、講談社刊。講談社で文庫化された翌年に、新潮文庫に入った。残りの三つのうち、文庫化されていないのは『レディ・ジョーカー』のみ。


問11 書店員だった経験をいかし、新潮文庫が謎を解く鍵になる「パンダは囁く」など、書店を舞台にしたミステリシリーズを書いている作家は?
a・久世番子 b・大崎梢
c・若竹七海 d・畠中恵
 b・大崎梢
「パンダは囁く」は『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』(東京創元社)に収録。同じく書店員出身の久世番子による漫画版もある(新書館『ウィングス』連載中)。また、若竹七海も畠中恵も書店で働いた経験を持つ。


問12 現在、新潮文庫に収録されている作家で、長編・短編含めていちばん作品数の多い作家名を挙げなさい。

 星新一
二〇〇七年十月版の解説目録に入っている作品で計算すると、980編が収録されていることになる。


問13 佐藤優『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』の解説は、ある女性作家が執筆している。その作家名を以下から選び、さらに今年の〈100冊〉に入っている作品と結びつけよ。
a・佐藤多佳子 b・川上弘美
c・田口ランディ d・恩田陸
ア・『夜のピクニック』 イ・『精霊の守り人』
ウ・『神様のボート』 エ・『ニシノユキヒコの恋と冒険』
 b―エ
川上弘美は本書が「いい本である」理由として、克明さ、明晰さなどを指摘している。


問14 毎年〈100冊〉に含まれている作品の以下の引用を読んで、著者名と作品名を答えなさい。また、同じ著者の新潮文庫で入手可能な著作を一点挙げなさい。
「私は鏡のなかの自分の顔を見ながら、能島さんの誘導で闇船に乗りこんで、もうそのときには黒い雨の夕立が来ていたことを思い出した。午前十時ごろではなかったかと思う。雷鳴を轟かせる黒雲が市街の方から押し寄せて、降って来るのは万年筆ぐらいな太さの棒のような雨であった。真夏だというのに、ぞくぞくするほど寒かった」


 作品名『黒い雨』。現在、新潮文庫に入っている井伏鱒二の作品は、『山椒魚』『さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記』『荻窪風土記』。十一月には品切れだった『駅前旅館』が復刊された。

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