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yom yom vol.6の「小説検定」、挑戦して頂けましたでしょうか?
たくさんの方から解答をお送り頂きました。ありがとうございました。
vol.6の「今号のお題」の解答と解説を以下に掲載致します。ぜひご覧下さい。
問9 昔話に独自の解釈を加えた太宰治の「カチカチ山」(『お伽草紙』)で、狸が云った一言は次のうちどれ?
| a・さよならだけが人生よ |
b・生まれてすみません |
| c・嫌よ嫌よも好きのうち |
d・惚れたが悪いか |
答 d・惚れたが悪いか
良い兎が悪い狸をこらしめる原話を、小ずるい兎と純真な狸の関係に置き換えている。泥舟に乗せられて沈むとき、狸は「おれは、お前にどんな悪い事をしたのだ。惚れたが悪いか」と云って死ぬ。


問10 高校の教師との切ない恋愛を描いた島本理生『ナラタージュ』。主人公が所属した部は?
答 a・演劇部
高校三年生の工藤泉は、演劇部顧問の葉山先生を愛するようになる。泉は葉山に告白するが、葉山にはそれを受け入れられない事情があった。そして一年後、大学生になった泉は、母校の演劇部を手伝うことになる。


問11 サナトリウムで死んだ男が残した二冊のノート。そこには、彼が高校時代に後輩の少年との愛に破れ、その妹との恋愛も成就しなかった経緯が記されていた――。この作品のタイトルと作者を以下から選べ。
| a・死の棘 |
b・砂の上の植物群 |
| c・恋人たちの森 |
d・草の花 |
| ア・森茉莉 |
イ・吉行淳之介 |
| ウ・福永武彦 |
エ・島尾敏雄 |
答 d、ウ
福永武彦は繊細な心理描写を得意とし、『海市』『廃市』などの恋愛小説を書いている。また、加田伶太郎の名で推理小説も手がけた。作家・池澤夏樹の父でもある。


問12 人名がタイトルになっている次の恋愛作品と、作者を結び付けなさい。
| a・智恵子抄 |
b・潤一 |
| c・リツ子・その愛 |
d・菜穂子 |
| ア・堀辰雄 |
イ・井上荒野 |
| ウ・高村光太郎 |
エ・檀一雄 |
答 a―ウ、b―イ、c―エ、d―ア
人名がタイトルになっている恋愛小説はほかに、宇野千代『おはん』、瀬戸内晴美『かの子繚乱』、五木寛之『四季・奈津子』などが思い浮かぶ。


問13 以下の男性作家と女性作家から、夫婦二人を結び付けなさい。
| a・金子光晴 |
b・尾崎士郎 |
| c・吉村昭 |
d・藤田宜永 |
| ア・津村節子 |
イ・小池真理子 |
| ウ・森三千代 |
エ・宇野千代 |
答 a―ウ、b―エ、c―ア、d―イ


問14 「どうやら僕は、恋に落ちたようだ」。ねじめ正一『荒地の恋』は、五十三歳で家族を捨て友人の妻と暮し始めた詩人・北村太郎の軌跡を描いた実名小説だ。この友人は次の誰?
| a・鮎川信夫 |
b・中桐雅夫 |
| c・加島祥造 |
d・田村隆一 |
答 d・田村隆一
ここに挙げたのはいずれも詩誌『荒地』に参加した詩人で、『荒地の恋』に登場する。作中では、鮎川信夫の死に際して、加島祥造の恋人だった最所フミが鮎川と結婚していた事実が明らかになる。


問15 ある作家がのちに結婚する女性に宛てた以下のラブレターを読み、差出人を選びなさい。
「一生あなた様に御仕へ申すことが出来ましたらたとひそのために身を亡ぼしてもそれか【ママ】私には無上の幸福でございます、はじめて御目にかゝりました日からぼんやりさう感じてをりましたが殊に此の四五年来はあな【ママ】様の御蔭にて自分の芸術の行きつまりが開けて来たやうに思ひます」
| a・立原道造 |
b・萩原朔太郎 |
| c・谷崎潤一郎 |
d・宮沢賢治 |
答 c・谷崎潤一郎
谷崎は大正五年(一九二一)に最初の妻・千代との離別を宣言し、千代はのちに佐藤春夫と結婚する。関東大震災後、関西に移住した谷崎は、古川丁未子と結婚する。しかしその一方で、人妻の根津松子を愛し熱烈な手紙を送るのだった。松子というミューズに導かれるように、谷崎は『春琴抄』『細雪』などの傑作を生み出す。

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