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第九回 テーマは「青春」解答と解説 出題:南陀楼綾繁
中学や高校のときに何度も繰り返し読んだ小説を、大人になってから読み返すと、当時のことを思い出して恥ずかしくなったり懐かしく感じたりするものですね。今回はそんな青春小説がテーマです。

yom yom vol.9の「小説検定」、挑戦して頂けましたでしょうか?
たくさんの方から解答をお送り頂きました。ありがとうございました。
vol.9の「今号のお題」の解答と解説を以下に掲載致します。ぜひご覧下さい。


問9 落ちこぼれ高校生たちの冒険を描いた金城一紀『レヴォリューション No.3』。彼らが結成したグループの名前は?
a・ザ・ビートルズ b・ザ・ゾンビーズ
c・ザ・スパイダース d・ザ・ローリングストーンズ
 b・ザ・ゾンビーズ
彼らの通う学校は新宿区にあるオチコボレ男子高で、周りの学校から「ゾンビ」と呼ばれている。その理由のひとつは「殺しても死にそうにないから」。そんな奴らがお嬢様女子高の学園祭に潜入するために結成したのが「ザ・ゾンビーズ」である。


問10 高校の天文部でロケットをつくろうとした五人が再び集まり、火星に行くロケットをつくりはじめる川端裕人の作品のタイトルは?
a・冬のロケット b・雪のロケット
c・夏のロケット d・ぼくたちのロケット
 c・夏のロケット
川端裕人は科学ジャーナリストとして活動しながらこの作品を執筆、サントリーミステリー大賞優秀作品賞を受賞した。


問11 テレビドラマ化された万城目学の『鹿男あをによし』。この作品が文体も含めて意識している過去の名作とは?
a・青い山脈 b・風立ちぬ
c・青年 d・坊っちゃん
 d・坊っちゃん
世間知らずの青年がいきなり地方の学校に配属されることや、「マドンナ」「リチャード」など教師のあだ名、生徒にからかわれる場面など、随所に『坊っちゃん』への目配せが見られる。


問12 音楽にのめりこむ青春を描いた以下の作品と作者を結びつけよ。
a・ミュージック・ブレス・ユー!! b・長い終わりが始まる
c・ブラバン d・リンダリンダラバーソール
ア・大槻ケンヂ イ・山崎ナオコーラ
ウ・津村記久子 エ・津原泰水
 a―ウ、b―イ、c―エ、d―ア
aとdはロックバンド、bはマンドリン部、cはブラスバンド部が舞台になっている。


問13 長嶋有『ぼくは落ち着きがない』の舞台となる部活動は次のどれ?
a・囲碁部 b・文芸部
c・図書部 d・卓球部
 c・図書部
桜ヶ丘高校には「図書委員」と「図書部員」がいる。図書部の部室は図書室の中をベニヤ板で仕切った一角にあり、その中でささやかなドラマが展開する。本書は「読書」をめぐる小説でもある。


問14 武者小路実篤と学習院で同級であり、『友情』に登場する親友のモデルといわれる作家は誰?
a・志賀直哉 b・有島武郎
c・山本有三 d・永井荷風
 a・志賀直哉
武者小路実篤は学習院の高等学科在学中に、志賀直哉や木下利玄らと同級だった。『友情』は劇作家を志す野島と、新進の小説家である大宮の交流を描いたもの。「大宮が内村鑑三に師事していること、裕福な家に育ったこと、文学志望のため父親と争ったこと、スポーツマンであること」などに、大宮と志賀の一致が見られるという(集英社文庫版の大津山国夫の解説より)。
一方、志賀直哉は「私は私の人生で、武者という人間に出会わなかった場合を想像する事は出来ない」と書いている(阿川弘之編『志賀直哉交遊録』講談社文芸文庫)。



問15 以下の引用文から作品名を選び、さらに作者名を答えなさい。

「少女は二三歩退いた。出口はなかった。コンクリートの煤けた壁が少女の背中にさわった。/「初江!」/と若者が叫んだ。/「その火を飛び越して来い。その火を飛び越してきたら」/少女は息せいてはいるが、清らかな弾んだ声で言った。裸の若者は躊躇しなかった。爪先に弾みをつけて、彼の炎に映えた体は、火のなかへまっしぐらに飛び込んだ。次の刹那にその体は少女のすぐ前にあった。彼の胸は乳房に軽く触れた。『この弾力だ。前に赤いセエタアの下に俺が想像したのはこの弾力だ』と若者は感動して思った。二人は抱き合った。少女が先に柔らかく倒れた」

a・潮騒 b・若い人
c・狂った果実 d・伊豆の踊子
 a・潮騒、三島由紀夫
この作品は何度も映画化されているが、特に一九七五年の山口百恵・三浦友和コンビのものが有名(監督は西河克己)。

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