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知って欲しいとか
壊れたいとか
クソムシのくせになまいきだ。

yom yom vol.39

(隔月1、3、5、7、9、11月第三金曜日発行)

910円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2016/02/01

発売日 2016/02/01
JANコード 4910090190368
価格 910円(税込)
◆NEW SERIES
トミヤマユキコ「たすけて! 女子マンガ」 
女の人生をマンガに教えてもらおう! という新連載、第一回のテーマは「貧しい女」。
苦難に耐えた末に報われる、そんなヒロインたちに萌え狂った少女時代も今は昔。
現代の貧困女子に、マンガはどんな救いを示す!?

◆SPECIAL STORY
乃南アサ「岬にて」
しょうがないんだ、出ていくより他に――。そうつぶやいた初恋の人。
はじめて訪れた彼の故郷・宇和島を、彼の想い出とともに、歩く。

読み切り競作 十年交差点
白河三兎「白紙」 
夢も希望も特にないと言い放つ、中学二年生の立川小登乃。
生徒に慕われる教師を夢見た僕は、彼女に何ができるだろう。

◆WAITED
青柳碧人「ブタカン! 池谷美咲の演劇部日誌 第三幕」[第1回]
ナナコも復帰して新生演劇部(ゲキブ)始動! ところが新入生向け「部活動ショー」の
中止を求める脅迫状が。やっぱり犯人捜しはブタカン業務ですよね……。

◆SERIES
畑野智美「消えない月」[第3回]
もう消せないかもしれない、わたしの裸の写真。
別れそして逃げることがこんなにも難しいなんて――。

浅葉なつ「カカノムモノ」[第2回]
あの頃は、幸せなのに、誰が死んでもおかしくなかった――。
恵まれた環境で生きるクラスメイトに碧が見出した、呑むべき穢れとは。

藤井太洋「ワン・モア・ヌーク」[第2回]
東京オリンピックで犠牲者ゼロの核テロを起こす、その真意は何か。
イスラム国幹部・イブラヒムはテロ首謀者の但馬樹に探りを入れるが。

太田紫織「オークブリッジ邸の笑わない貴婦人♯2」[第2回]
なぜかなくなるヘアピンやリボン、ドレスにべったり残るチョコレートの汚れ。
お屋敷に現れた天使のように可愛いお嬢様は、私の前でだけ、悪魔だった……。

福田和代「BUG――広域警察潜行盗聴班」[最終回]
封鎖された飛行場で立ち往生するブティア博士たち。沖田は彼らを守り、
自らの冤罪を晴らすことが出来るのか。長瀬との直接対決が今、始まる。

浅生 鴨「終焉のアグニオン」[最終回]
有機神経知能(サピエンティア)ごとアレックスを止めるため、
命がけで月(セレネー)に乗り込むユジーン。
仲間の命と引き換えに全人類の負の感情を消すよう強いられるヌー。
いま、交錯する二つの世界――。

最果タヒ「渦森今日子は宇宙に期待しない。」[最終回]
高校三年の夏。恋、進路、勉強。女子高生に悩みは尽きない。
私だって同じ、同じはずなのに……。宇宙人は悩んじゃダメですか?

少年アヤ「あれの・花園」[第4回]
スピカを目指す峠を心から応援できずにいた杏仁は、
ひとりで訪れた天文台で、花を携えた老婦人に出会った――。

石田衣良「ダブルスコア」[第17回]
いいお友達です――。倍の年齢の道広にそう断言された京都の夜。
東京に戻った真由の心の中で、御曹司・俊介の存在感が増してゆく。

東川篤哉「かがやき荘アラサー探偵局」[第7回]
バイト帰りの葵に降ってわいた「雑誌インタビュー&表紙モデル」の依頼。
相手は優雅な紳士。この胸の高鳴りはまさか!? かがやき荘最大の事件発生!


◆COMIC
益田ミリ「マリコ、うまくいくよ」[第7回]
――自分の知っていることが一番だと思いたくなる。誰でも。

error403「神梅さんが思うに。」[第7回]
なぜ親は一人暮らしの娘・息子に圧力鍋を贈るのか。
神梅さん、文明の利器を前に……?

◆ESSAY&COLUMN
押見修造「表紙のBACK STORY」

有栖川有栖「ミステリ作家の小さな旅 文系乗りテツ、京都鉄道博物館へ」

◆PRESENTATION
[第3回]「中高生のための新潮文庫ワタシの一行大賞」受賞作発表
選考委員:角田光代

◆小説検定【最終回】 テーマは「終わりとはじまり」 出題:南陀楼綾繁

この号の誌面

編集長から

マンガばかり読んでたら生きやすくなる時代がやってきた!

yom yom冬号のご紹介、まずはトミヤマユキコさんの新連載「たすけて! 女子マンガ」から始めます。

 自分は「持ってない」ヤツなんじゃないのかと世を拗ねそうになる時があります。ベストセラーを手がける同僚を横目に、「どうも人生の波が来ない」と嘆いてみたり。もちろんある作品が読者の支持を得たとすれば、それはひとえに著者と作品の力によるのであって、編集者が功を誇るような話ではないのですが。

 ともあれ私はそんな時、羽海野チカさんの『3月のライオン』の一場面を心の中で再現します。天才・宗谷に跳ね返され続ける土橋九段。この男は大棋士に必要な「運」も「ツキ」も持っていない――。
「だが、逆を言えば『運』や『ツキ』すら必要とせずにここまでやってきた」(by藤本雷堂)。

 ああ、なんて素晴らしい言葉なんだ! 人生、コツコツやらなきゃ、ですね。

 いつもマンガが傍にあります。離れることのできない友として、私たちはマンガと向き合います。仕事、恋愛、家族関係、経済状況、セクシュアリティ……20代の中盤くらいから人生について悩みはじめた執筆者のトミヤマさんは、まさに“すがりつくように”マンガを読み出しました。
 そこに描かれるのは、決して「優しい嘘」ではありません。むしろ剥き出しの痛い現実に、登場人物はどう答えを出し、乗り越えてゆくのだろうか。「人生の教科書」そのものとして、マンガを味わい尽くすための連載です。

 トミヤマさんは、日本テレビ「ZIP!」でもお馴染みのマンガ研究者兼お薦め人。非常勤講師を務める早稲田大学の講義は、学生殺到の人気です。以下、トミヤマさんからのコメント。

〈「女子の人生って……なんなの……?」という問いにぶつかった時、友達や恋人に相談するのもいいのですが、ちょっとマンガを読んでみて欲しいのです。昨今のマンガ、とくに「女子マンガ」は、人生の教科書としてかなり優秀ですよ。
 マンガばかり読んでたらバカになる時代はとうに過ぎ、マンガばかり読んでたら生きやすくなる時代がやってきた! そんなわたしの直感を証明すべくあれこれ書いておりますので、みなさまどうぞよろしくお願い致します。〉


 また今号からは、読み切り競作企画「十年交差点」の掲載も始まりました。「十年」という時の連なりが人に授ける希望、飛躍、あるいは悲しみ……。テーマへの切り込み方は、作家の皆さんそれぞれです。
 最初の掲載作は、白河三兎さんの「白紙」。読み手の想像を遥か超える結末に、きっと震えることになるでしょう。
 この先、春号・夏号でのご登場は、本誌初登場の岡崎琢磨さん、中田永一さんほか、いずれ劣らぬ実力派。思いも寄らぬ時間の魔法と、短編ならではの鮮やかな切れ味を、どうぞお楽しみください。


 ほかにも乃南アサさんの特別短編「岬にて」。青柳碧人さんの人気シリーズ「ブタカン!」は、第3シーズンの連載がスタートしました。
 全国の皆様からご応募いただいた「中高生のための新潮文庫ワタシの一行大賞」受賞作も発表です。選考委員は角田光代さん。心づくしの選評をお読みいただければ、きっと読書の素晴らしさを再確認していただけることでしょう。


 yom yom創刊号から続く南陀楼綾繁さんの「小説検定」は、今号で最終回を迎えました。古今東西の文芸作品をクイズ形式で紹介し、より深い知識と楽しみ方の道しるべを示してくれる名物連載です。
 南陀楼さん、9年間ほんとうに、どうもありがとうございました。

「yom yom」編集長 西村博一

次号予告

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雑誌から生まれた本

yom yomとは?

世界はこんなにも様々な可能性に満ちているから。

「yom yom」はそんな物語の囁きを、あなたがこっそり聞きに来る雑誌です。あなたと一緒に歩いてくれる、あなたのための物語が、見つかる場所になりたいのです。それでお気に入りを読み終えたら、「しょうがない。明日も生きていってやるさ」とでも思っていただければ幸せです。注目作家の小説も詩もコミックも……文芸の「イマココ」に必ず出会えるボリュームたっぷりの文芸誌です。