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通勤で「銀」!! 「空ひとつない青空」?? 「四字熟女を覚えなさい」? 「魚(うお)を得た魚ですね」??? 何度でも笑える! 「ほぼ日刊イトイ新聞」大人気連載を文庫化!!

銀の言いまつがい

糸井重里/監修 、ほぼ日刊イトイ新聞/編

637円(税込)

本の仕様

発売日:2011/05/01

読み仮名 ギンノイイマツガイ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
ISBN 978-4-10-118316-9
C-CODE 0181
整理番号 い-36-5
ジャンル エッセー・随筆
定価 637円

「がんがらじめ」「リンプインシャンスー」「ヤカンにお湯かけといて」──細かいことは気にしない。「まつがい」だからこそバシッと伝わる、焦りや緊張や思惑や本音がある。正しい日本語を超えた楽しい日本語。※本書は、爆笑、赤面、共感、おもわず拍手、などの含有成分は『金の言いまつがい』と同一ですが、読む方の体質により、より面白くなってしまう場合があります。ご注意下さい。

著者プロフィール

糸井重里 イトイ・シゲサト

1948(昭和23)年、群馬県生れ。コピーライター。「ほぼ日刊イトイ新聞」主宰。広告、作詞、文筆、ゲーム制作など多彩な分野で活躍。著書に『ぼくの好きなコロッケ。』『ボールのようなことば。』『海馬』(池谷裕二との共著)『黄昏』(南伸坊との共著)『知ろうとすること。』(早野龍五との共著)ほか多数。

ほぼ日刊イトイ新聞 (外部リンク)

ほぼ日刊イトイ新聞 ホボニッカンイトイシンブン

1998年6月6日に創刊された糸井重里主宰のウェブサイト。通称・ほぼにち。有名、無名を問わず多くの協力者による多彩なコンテンツを擁し、1日に100万ページビューのアクセス数を誇る。ほぼ、と言いつつ毎日更新。Tシャツ、手帳などのグッズ販売や、書籍の出版も行っている。

ほぼ日刊イトイ新聞 (外部リンク)

目次

どっちやねん
似て非なる言葉
レジスター前の攻防
ハンバーガー
マイクに向かってこんにちは
「げ」
どつぼ
リンスインシャンプー


逆ギレ母さん
知り合いを見て、ひと言

猫化現象
ハングリー精神
ネット際の攻防
時代劇でござる
名前──いいかげんにして!
名前──どうにもこうにも!
名前──ドラマティック!
海と山
殺す気か!
四字熟語
電話の応対
失敬な社員
パソコン
音頭をとる
英語で言いまつがい
英語で散々な言いまつがい
英語じゃないだろ
洋画
邦画
テレビ番組
お笑いブーム
おかあさん!
勢いよく!
違う!
ぜんぜん違う!
かぞえる子ども
子どものきめぜりふ
モナリザとガンジーとデカルト
ハゲ
R指定──おとこの弱点
R指定──おとこ
R指定──おとこのなかのおとこ
R指定──おっぱい
R指定──おんな
シャー
顔見知りと人見知り
○っ○り
見境なき愛犬家
暗黒編──C級ホラー
暗黒編──B級ホラー
暗黒編──A級ホラー
不思議なカレンダー
婉曲的な言い回し
嘘のような本当の言いまつがい
夢見る少女たち
男の決めゼリフ
さようなら
解説──山本博文

インタビュー/対談/エッセイ

波 2011年5月号より 「金の言いまつがい」「銀の言いまつがい」二冊同時文庫化! 【インタビュー】日本中すべてのトイレに「金」と「銀」

糸井重里

 糸井重里さんが主宰するインターネット上の新聞「ほぼ日刊イトイ新聞」(通称「ほぼ日」。)には、「言いまつがい」という人気連載があります。世の中にある言い間違いをはじめ、書き間違い、聞き間違いなどを、「間違い」と責めずに、「まつがい」と肯定的に笑って楽しむ試みで、ネットで、また書籍、文庫で多くの人に親しまれています。すでに、最初の傑作選である『言いまつがい』は、新潮文庫になって発売中ですが、さらにパワーアップして編集された『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』の二冊が、新たに新潮文庫に加わりました。

    ブームを作ろうとは思っていない

――「言いまつがい」シリーズは、最初の『言いまつがい』の文庫版だけでも二十万部弱の読者を得るなど、広く親しまれていますが、その理由とはなんでしょうか。
もともと日本には、俳句や川柳、短歌といった言葉で遊ぶ文化がありますが、なんと言ってもこれはタダです。つまり、材料費がいらない。昔のラジオや雑誌の投稿では、「必要なのはハガキ代だけだ」という言い方があって、僕がやっていた「萬流コピー塾」もそうでしたが、これが、今はメールですから、ハガキ代もいりません。
ハガキ代がかかると、やはりそれも一種の投資ですから、投稿者も職人化、常連化するのですが、「言いまつがい」では、それもない。もともと「言いまつがい」は大本がミスで、創作、つまりクリエイティブとは違います。投稿者はネタの採取者で、言った本人でもない。「私はこういう言いまつがいをしちゃったんですけど」と続々と投稿するわけにはいきませんからね。
――広く親しまれるだけでなく、創刊十三周年をまもなく迎える「ほぼ日」でも、「言いまつがい」は最長寿の連載になるそうですが、長くつづいているポイントはどこにあったのでしょうか。
例えば、本業とは別に、街でちょこっとタバコ屋をはじめたオヤジがいたとしますよね。オバちゃん一人雇って、カウンターに座らせて。それが、近所にスーパーやコンビニが出来たけど、それでも店はやめない。人から「オヤジさん、もう大変だから、店閉めていいんじゃない」と言われても、「いや、自販機が嫌なんだよね」という。ことによったら自分でカウンターに座ってお客さんとの会話を楽しむ、そんな感じでやっているんですよ。
読者からの投稿数も、最初からずっと変わっていませんね。TV(フジテレビ系『タモリのジャポニカロゴス』等)で取り上げられたときに、瞬間的に投稿数が増えたことはありますが、それを別にすれば、本当にずっとある一定の数の投稿が来つづけていますね。
これは、僕のベースの考え方がもともとそうなんですが、ブームを作ろうとは思っていないんです。それよりむしろ、中国のお年寄りが太極拳をやっているようなもので、たとえ疲れてても、毎日、毎朝、公園でゆったりと手足を動かしている、それと同じです。
――そうすると、この間の投稿の中身の雰囲気も、良い意味で、その太極拳的に変化がなかったのでしょうか。
そうですね。「投稿されたネタの中で何が一番好きでしたか」と、よく聞かれるんですが、じっさいのところ、一つ一つのネタは覚えていないんですよ。名作コントとは違うんです。読んでその場で反応する。そして、忘れる。でも、忘れちゃうからまた読みたくなる。そこが「言いまつがい」の素晴らしいところだと思います。
――「言いまつがい」を始めて良かったと思うのは、どんなところですか。
長くやってきたお陰で、「言いまつがい」という言葉自体は、世の中に結構、定着してきたように思います。それがまず、ありがたいですねえ。やっぱり大きな意味で、「間違いを含めての社会だった」ということをみんなが認めている場所は、みんなが、ものを言いやすいですよね。責めてないですからね。
ところが、いまの世の中、すぐに間違いを責めますからねえ……。ガチガチにルールを守りたい人が強く出るんですね。これは、WEB上でも同じで、だから「言いまつがい」も「ほぼ日」がガイド役をつとめないと成り立ちません。
――小誌の以前のインタビュー(「波」平成十七年四月号)でも、ネットではルールで線引きしてがんじがらめにしてもだめだけど、きちんと管理する人がいないと面白くなくなる、ということを仰っていました。
そのことは、今でもすごく思いますね。これは永遠の課題ですよ。リーダーが必要なんじゃないんです。つまり、「キャッチャー・イン・ザ・ライ」ですよ。ライ麦畑で遊んでる子どもが、崖から落ちたりしないようにいつも見守っている。そういうことですね。
だから、「嫌だなあー」と思うこととは闘っています。例えば、『言いまつがい』には「バグを含めてプログラムだよ」という考えがあって、『オトナ語の謎。』(新潮文庫)には、「一語は一義じゃないよ」というメッセージがありますが、どちらも今の社会の風潮とは逆なんですね。そして、僕らが一番つらい思いをするのは、「間違いは、間違いだ」「一語は一義だ」っていう人たちからの、クレームとも言えないような揚げ足取りです。
ちょっと偉そうな言い方になるけど、ここでの敵は、政治家でも何でもなくて、心の中にある「人を窮屈にさせる力」だと思いますね。僕は、この「人を窮屈にさせる力」とは、見えない闘いを一生してゆくのだろうなと思います。これは、「ほぼ日」の特徴でもあって、太極拳なりに闘っているんですよ。気弱でやっつけられるままでいるよりは、太極拳なりに足腰は鍛えておこうということですね。

   究極の「トイレ本」だった!

――そうして出来た「言いまつがい」シリーズの本ですが、楽しみ方自体が、ちょっと他の本とは違う感じがしますね。
そうですね。例えば、「あの本、トイレに置いてあるんだよ」というと、これはちょっと馬鹿にした言い方なんですけど、しかしこれは、僕にとっては素晴らしい褒め言葉なんですよ。
つまり、短い時間で、すっとその世界に入って行ける本。どこからでも読めるという、ある種の耐久力もある。そういう本を「トイレ本」というのだと思います。その意味では、聖書もトイレ本かもしれない。ごく短時間で、「ここは読んだ」というのでOKなんですよ。それで、すっとトイレを後腐れなく出ていけて、また入って適当なところから読める。それが理想のトイレ本なわけです。
最初の『言いまつがい』、今度の『金の言いまつがい』『銀の言いまつがい』で三冊。すると、一家にトイレが三つあると理想的ですねえ。
――創刊から十三周年を迎える「ほぼ日」では、どんな変化がありましたか。
これが、毎日のことなのでねえ……。子供の背丈と同じで、以前を振り返れば伸びているのは分かるんですが、いつ、どれだけ伸びたかというのは、じつは分からないものなんですよね。だから、いつも、その時の「今」がいちばん変化していると思っています。
耕して、種蒔いて、刈り入れして……、まあ、ずっとそこで同じ米を作っていれば、「あそこの米はうまい」と言って貰えるようになります。そういう意味で、「お馴染み」にはなれたんでしょうかね。分かってくれる人が増えた、これは嬉しいことです。でも、同時に分かってくれない人も増えますしねえ……。
やっぱり、太極拳なんですよ。どこかのIT企業のようにグイグイ伸びていけるわけじゃないし。意外に農作業みたいなことばかりやってます。まさに、一畝、一畝、少しずつ田んぼを広げているような感じですね。
その代わり、「悪くてもこのくらいだろう」とか、やっていることは目に見えているんです。じっさい、読者数も、売り上げも、減少したことはなくて、だらだらだらだら、伸びているんですよ。緩やかな勾配で伸びているのは、僕の堅実な性格が出てますねえ。
――それでは、その太極拳方式で今後の「ほぼ日」は、何を目指していくのでしょうか。
出来ることを増やすというより、出来る人に好かれていくようになることを大切にしています。いくら自分の腕を磨いていっても、出来ることには限りがある。出来る人に力を貸してもらえる、お互い助け合う、という方向で、確実に進歩はしていけますからね。
「言いまつがい」だって、もとはどこかで「まつがった」人がいて、それを見つけて投稿してくれた人がいて……、いろんな人の協力があってのことですから。もうね、「八十八と書いてお米だね」という気持ちでやっていきます。

(いとい・しげさと)



新潮文庫から絶賛発売中の糸井重里&「ほぼ日」の本

心と頭を楽しく刺激する!

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