
パンツが見える。―羞恥心の現代史―
781円(税込)
発売日:2018/05/01
読み仮名 | パンツガミエルシュウチシンノゲンダイシ |
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装幀 | 「ふしぎなメルモ」(C)手塚プロダクション/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
ISBN | 978-4-10-121441-2 |
C-CODE | 0136 |
整理番号 | い-132-1 |
ジャンル | 社会学 |
定価 | 781円 |
“パンチラ”という、「洗脳」の正体。『京都ぎらい』著者の圧倒的名著、待望の文庫化!!
パンツが見える――それを喜ぶ男性、恥じらう女性。もちろんこれは本能の問題ではない。「はいてるから見えても恥ずかしくない」と思う少女、「ちぇっ! はいてやがる!」と落胆する男、1930年代ではこれが普通のことだったのだ。和装から洋装へ、腰巻きからズロース、パンティへ。下着を巡る羞恥心の劇的な変容を、数多の文献から圧倒的な熱量で考証する。貴方の知的好奇心を刺激する名著。
目次
1 白木屋ズロース伝説は、こうしてつくられた
百貨店の大火災/さまざまな墜落者/死線をさまよった女たち/白木屋を代弁して/その後、ズロース着用者はふえたのか/大震災と大火災
2 パンツをはかなかったころの女たち
粋な姉チャン、立ちションベン/便所に男女の区別がなかったころ/少女たちの下半身/ローアングルにひらく花/「裸の大将」が目にしたもの/「松屋颪」とよばれた風/毛の呪術
3 ズロースがきらわれたのは、どうしてか
きどった男のアドバイス/ブリキのズロース/二枚、三枚、四枚、五枚/きゅうくつで、気持ちが悪いもの/和装の美観にはばまれて/サルマタかズロースか/ズロースをはきわすれたお嬢さん/洋装時代の下着観
4 「みだら」な女も、はいていた
ズロースと共産党/花柳界の女たち/ノーズロ、ショースカ/ズロースがおちる金曜日/踊り子たちにさそわれて
5 パンチラをよろこぶ感情が、めばえるまで
みんな、はいている/風のはこんだ物語/電車のなかの淑女たち/ズロースを気にした男たち/パンツを見せたじゃないですか
6 ズロースからパンティへ
きたないズロース/メリケン粉の袋まで/大きいパンツ、小さいパンツ/色とりどりの
7 くろうと筋からの風俗史
カラー・ズロースをはいたころ/風俗嬢、ホステス、ストリッパー/女を娼婦にする百貨店/パンツでデート/ズロースの時代がおわる時/時には娼婦のように
8 一九五〇年代パンチラ革命説
パンツにときめく男たち/行儀のよい女たち/パンチラの誕生/文学の可能性/『七年目の浮気』/スカートの下に劇場ができるまで
あとがき
文庫版へのあとがき
解説 酒井順子
文庫版へのあとがき
解説 酒井順子