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なにを食べたらいいの?

安部司/著

1,320円(税込)

発売日:2009/01/30

書誌情報

読み仮名 ナニヲタベタライイノ
発行形態 書籍
判型 四六判変型
頁数 223ページ
ISBN 978-4-10-313571-5
C-CODE 0095
ジャンル 家庭医学・健康
定価 1,320円

60万部の超ベストセラー『食品の裏側』の著者が放つ待望の最新刊!

多発する産地偽装、避けて通れぬ添加物――広がる“食”問題の真相とは? 『食品の裏側』で書けなかったさらなる裏側が明らかに。食品のプロならではの「食品の選び方7つのルール」「添加物を減らすコツ10カ条」を知ればもう大丈夫。難しい専門知識もお金もいりません。食卓を豊かにする具体的な方法が満載です。読めば安心して食べられる!

目次
序章 なにかがおかしい日本の食
『食品の裏側』のあと/なにを食べたらいいの?/子どもに胸を張れるように/添加物はよくわかっていない
第一章 子どもの大好物の「裏側」
ソーメンはどうして三分じゃ戻らないの?/カップラーメン大好き/油といううまみ/ハンバーガーのおいしさとは?/塩で食べる/コップ二杯の海水が飲める?/無果汁ってなに?/コップ半分の砂糖を飲む/レモン一〇〇個分のビタミンC入り/甘くて飲めない/できない香りはない/ジャンクフード
第二章 子どもが壊れていく
味覚を壊す黄金トリオ/たんぱく加水分解物の魔法/大スターを見ない日はなし/虫でも石油でもいい/お母さんの弁当はいらない
第三章 見えなくなっている添加物
ミックスサンドイッチのふしぎ/おにぎりは「国民食」/お弁当は添加物の宝庫/ファミレスで食事をするということ/お惣菜会社の社長/厨房なんてありません/三日間腐っちゃだめ/何にでも使えます/さかきばらしょうこ
第四章 添加物まみれにした犯人はだれ?
安全なのですか?/「おかげ」と「せい」
添加物のはたらき
はたらきその一 安くする/はたらきその二 簡単に作れる/はたらきその三 便利になる/はたらきその四 美しくなる/はたらきその五 「オイシク」する/
活躍する添加物/消費者のわがまま?/あきらめていませんか/選ぶときに考えよう/意識は高く、行動は低い/安心、安全は報われないのか/添加物は縁の下の力もち/報われない有機農業
第五章 じゃあ、なにを食べればいいの?
添加物を覚えなくてもいい
食卓になにを並べるか
〈1〉イメージで選んでもいい/〈2〉食品の裏ラベルを見ましょう/〈3〉台所にないものは添加物/〈4〉顔を知らない他人が作ったものを疑う/〈5〉自分が作った場合と商品を比べてみる/〈6〉言葉遊びに気をつける/〈7〉素朴な疑問を抱く
添加物を減らすコツ
〈1〉無駄遣いを減らそう/〈2〉添加物を摂っていることを認識する/〈3〉一週間のスパンで考える/〈4〉自分でできるものは作ろう/〈5〉優先順位を決める/〈6〉料理を薄味にする/〈7〉「おいしくない」で判断してもいい/〈8〉みんなで家事を手伝おう/〈9〉便利な調味料を作っておこう/〈10〉あわてずにゆっくりと進める
男性も意識を変えるべき
ひふみの原則
非伝統的なもの/不自然なもの/未経験なもの
「しょうわそうす」の覚え方
終章 添加物から見えてくること
経済合理性を支える添加物/見た目重視の日本人/過剰な美意識/世界一食材を捨てる国/食のグローバル化は危険のグローバル化/添加物で考えよう/頑張れ、お母さん
参考資料

書評

波 2009年2月号より 知らなければ、はじまらない

佐藤弘

長年、裏街道を歩いていた悪玉が、ふとしたきっかけで、真人間へと変わっていく。こんな人物がいると、物語にも奥行きが出てくるものだ。食品業界の内幕を書いた前著『食品の裏側』(東洋経済新報社)がベストセラーとなり、講演会場で、白い粉をさじでチョイチョイとすくいあげてはインスタントラーメンのスープを作ってしまう安部司さんは、そんな“役者”なのだと思う。会うと必ず、「まだまだ俺は、畳の上では死ねんやろな」とつぶやくけれど……。
「中国製ギョーザ事件や相次ぐ食品偽装によって、食の安心・安全に対する消費者の意識は、最近とみに高くなった」。食を語るときには必ずこんな枕言葉がつく。でも、果たしてそうだろうか。安くて便利ならそれでいい。冷凍食品や加工食品の売れ行きを見ていると、それが本音のところではないか。
「もう、店を郊外に移転しようかなと思っている」。先日、福岡市の中心部にある、百年続く中華料理店の社長から相談を受けた。味はうまいし、客も多いのになぜと問うと、彼いわく「このままじゃ、いずれこの味が守れなくなるから」。
彼の店の看板料理は、作り置きせず、素材から作る皿うどん。できるまでに十五分かかる。昼間の回転率は、せいぜい一回転半というところか。そんな店だから、市内の一等地にある店の三分の一は厨房などのバックヤードが占めるし、作業もアルバイトに、というわけにはいかない。まさにホンモノが生き残ることが難しい時代なのである。
それは一方で、ビジネスチャンスでもある。本書では、かつての安部さんの分身であるアベ食品のアベ氏なる人物が登場。理想と現実の間で悩む経営者たちにこうささやく。
レストランの店長には、「こまめに配達するから、作りすぎもありません。メニューも温めるだけですから、学生アルバイトで十分ですよ」。
スーパーの惣菜売り場の責任者には、「私たちが作ったものを置いて移し替えるだけですから、厨房はいりませんよ」
サンドイッチメーカーには、「置きっぱなしで三日間、腐らないようにしますから、ロスが減って利益率がアップしますよ」。
安くて、簡単にできて、日持ちする食品。かくてアベ氏はトップセールスマンとなり、業界の“救世主”と呼ばれるようになる。
もちろんアベ氏は、法に触れるようなことはしない。だが、添加物の害を恐れる消費者は、そんなアベ氏のやり方を糾弾する。「自分の家族には食べさせない食品を、なぜあなたは作るのか。モラルはどこにあるのか」。
そこでアベ氏は言うのだ。「簡単便利な商品を好んで選んでいるのは、あなたたち自身じゃないですか」と。
水は低きに流れ、山より大きな猪は出ない、というのは、誰でもわかることだ。だが、こと食品に限っては、なぜか皆疑問も抱かずに、「安いものには裏がある」という常識が通用しなくなるのはなぜだろうか。
私たち大人の体は六十兆の細胞からなる。例えば私がつまずいて細胞を一万個ぐらい傷つけても、まあほっとけば治る。しかし胎児はどうか。母親のおなかの中にいるとき、そう十万個ぐらいに分裂した時点で妙なものを体内に入れてしまって、その中の細胞が一個でも傷ついてしまったら……。妊娠初期の妊婦だけが被害を受けたサリドマイド事件は、その典型的な例である。
だから、口に入れるものに関しては用心せねばならないのだ。知りたくないことでも、目を開けて現実を見つめなければならないのだ。世界不況がこようとも、丈夫な体とまともな心があれば、なんとかなるのだから。
表街道を歩き始めた悪玉の声に、耳を傾けるべし。本当の敵の姿が見えてくるから。見るべきものはやはり、食卓の向こう側にある。

(さとう・ひろし 西日本新聞記者)

著者プロフィール

安部司

アベ・ツカサ

1951(昭和26)年、福岡県生れ。農家の次男として育つ。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経産省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。2005(平成17)年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』が各メディアで大きな話題となり、60万部を超えるベストセラーになる。ほかに『「安心な食品」の見分け方 どっちがいいか、徹底ガイド』『食品の裏側2 実態編』がある。

安部司公式ホームページ (外部リンク)

判型違い(文庫)

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