ホーム > 書籍詳細:海に帰る日

海に消えた少女の記憶が、今もわたしを翻弄する――。2005年ブッカー賞受賞作。

海に帰る日

ジョン・バンヴィル/著 、村松潔/訳

2,090円(税込)

本の仕様

発売日:2007/08/31

読み仮名 ウミニカエルヒ
シリーズ名 新潮クレスト・ブックス
発行形態 書籍
判型 四六判変型
頁数 255ページ
ISBN 978-4-10-590061-8
C-CODE 0397
ジャンル 文芸作品、評論・文学研究
定価 2,090円

最愛の妻を失った老美術史家が、遠い日の記憶に引き寄せられるように、海辺の町へと向かう。あの夏の日、双子の弟とともに海に消えた少女。謎めいた死の記憶は、亡き妻の思い出と重なり合って彼を翻弄する。荒々しく美しい、海のように――。カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』をおさえてブッカー賞を受賞した傑作長篇。

著者プロフィール

ジョン・バンヴィル Banville,John

1945年、アイルランド・ウェクスフォード生まれ。12歳よリ小説を書き始める。1970年、短篇集Long Lankinでデビュー。アイルランド紙で文芸記者として働きながら執筆を続け、『コペルニクス博士』(1976)でジェイムズ・テイト・ブラック記念賞、『ケプラーの憂鬱』(1981)でガーディアン賞、『海に帰る日』(2005)でブッカー賞受賞。2011年、フランツ・カフカ賞受賞。現代アイルランドを代表する作家であり、The New York Review of Booksなどで批評家としても活躍している。ダブリン在住。

村松潔 ムラマツ・キヨシ

1946年東京生れ。主訳書は、R・J・ウォラー『マディソン郡の橋』、T・E・カーハート『パリ左岸のピアノ工房』、T・ケイ『光の谷間』、J・ヴェルヌ『海底二万里』、I・マキューアン『未成年』『憂鬱な10か月』、C・ペロー『眠れる森の美女』、J・バージャー『果報者ササル』など。

短評

▼Kiyoshi Kodama 児玉清
海中から沸き起こる気泡に包まれるような、不思議な感覚を呼び覚ます物語だ。主人公の自らへの問いかけは、時に大きなうねりのように読者の心を激しく揺さぶる。彼は言う。「ひょっとすると、人生はそこから立ち去るための長い準備期間にすぎないのかもしれない」。過去とはいったい何なのか。それは、結局のところ、かつて現在だったものの積み重ねであり、それ以上のものではないのだろう。だが、にもかかわらず、と書くバンヴィルの小説は、いつか必ず消えていくという宿痾の道を歩む人間の心に鳴り響く、永遠の箴言である。

▼The Independent インディペンデント
バンヴィルは桁外れの才能を持つ作家である。彼の書く文章に、荒削りなフレーズはひとつとしてない。読者はその文章を、ゆっくりと、彼が吹き込んだ愉楽の流れを味わうように読んでいく。バンヴィルの作品の中では、すべてが息づいている。彼は冷酷なまでに優雅な、作家たちに愛される作家(ライターズ・ライター)である。

▼Don DeLillo ドン・デリーロ[作家]
バンヴィルは、危険を孕んだ、澄みわたった文章を書く。彼には魂の深奥を見る冷徹な力がある。

▼Martin Amis マーティン・エイミス[作家]
バンヴィルは熟達した文章家だ。彼の綴る言葉は、読む者に官能的な喜びを絶え間なく与えてくれる。

▼The Daily Telegraph デイリー・テレグラフ
こう言った英国人がいるらしい。「アイルランド人に言葉を与えたのは我々だが、我々に言葉の使い方を教えてくれたのはアイルランド人だ」。かつてそれはワイルドであり、ジョイスであり、ベケットだった。そして今、それはバンヴィルである。

感想を送る

新刊お知らせメール

ジョン・バンヴィル
登録する
村松潔
登録する
文芸作品
登録する
評論・文学研究
登録する

書籍の分類

この分類の本

海に帰る日

全国の書店、または以下のネット書店よりご購入ください。

※ 書店によっては、在庫の無い場合や取扱いの無い場合があります。あらかじめご了承ください。
※詳しい購入方法は、各ネット書店のサイトにてご確認ください。

  • amazon
  • 楽天ブックス
  • 7net
  • e-hon
  • HonyaClub
  • TSUTAYA ONLINE
  • 紀伊國屋書店
  • エルパカBOOKS - HMV
  • honto