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裸の王様

ビートたけし/著

792円(税込)

発売日:2003/04/10

書誌情報

読み仮名 ハダカノオウサマ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 190ページ
ISBN 978-4-10-610006-2
C-CODE 0295
整理番号 6
ジャンル エッセー・随筆、評論・文学研究、ノンフィクション
定価 792円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/03/30

銀行、政治家、グルメ、アメリカ、新聞、中国、プロジェクトX、憲法、北朝鮮、ボランティア、外務省、一夫一婦制、「癒し」ブーム。お前ら、みんな裸だ。

住宅ローンは返すな。スローフードなんか糞食らえ。詰め込み教育を復活させよう。北朝鮮を攻撃してはいけないのか。――「王様は裸だ」と叫んだ子供の如く、素朴な疑問をぶつけながら、世にはびこる偽善と矛盾を嘲笑う。たけし流「現代批評」の集大成。

目次
はじめに――誰が裸なのか
第一章 経済は裸だ
疑問その1 本当に不況か
疑問その2 不況に強い職業は何か
疑問その3 お父さんの小遣いが五百円でいいのか
疑問その4 銀行は必要なのか
第二章 世間は裸だ
疑問その5 スローフードってありがたいのか
疑問その6 ラーメンブームはいつまで続くのか
疑問その7 そんなにグルメは偉いのか
疑問その8 健康は身体にいいのか
疑問その9 トラウマは「癒す」べきか
疑問その10 新聞を読まないと世の中についていけないか
疑問その11 情報化社会についていくべきか
疑問その12 大相撲はどうなる
疑問その13 感動は「ありがたい」のか
疑問その14 ボランティアは偉いのか
疑問その15 東京に高層ビルばかり建ててどうする
第三章 日本は裸だ
疑問その16 政治家、財界人の顔はなぜ貧相になったか
疑問その17 選挙権は一人一票でいいのか
疑問その18 二大政党制は素晴らしいのか
疑問その19 北朝鮮に進撃してはいけないのか
疑問その20 憲法はそんなに偉いのか
疑問その21 犯罪者になぜモザイクをかけるのか
第四章 世界は裸だ
疑問その22 中国の急成長ってそんなに凄いのか
疑問その23 冷戦は悪だったのか
疑問その24 イスラム原理主義は怖いか
疑問その25 アメリカになぜ勝てなかったのか
疑問その26 いつまで世界に金をばらまくのか
第五章 人生は裸だ
疑問その27 一夫一婦制は大切か
疑問その28 安楽死は殺人か
疑問その29 女は顔か心か
疑問その30 成功とはなにか
疑問その31 ビートたけしはいつ辞めるか

蘊蓄倉庫

念願のポルシェを購入したビートたけしさんがとった意表をつく行動とは?

 若き日のたけしさんは、漫才ブームで大ブレイクした後、憧れのポルシェを手にいれました。もちろん、すぐに運転したのですが、ここで彼は気づきました。自分で運転していると、せっかくのポルシェのカッコいい姿を見ることが出来ない、と。そこでたけしさんは、友達にポルシェを運転させて、自分はタクシーでそれを尾行。タクシーの運転手に「あれが俺のポルシェだ!」と自慢したそうです。「自分で乗ればいいじゃないですか」と運転手さんに突っ込まれたのは言うまでもありません。単なる笑い話のようなこのエピソードから、たけしさんは「成功とはなにか」という人生の一大テーマについて深く語っています。『裸の王様』(ビートたけし・著)より。

掲載:2003年4月25日

担当編集者のひとこと

21世紀のオールナイトニッポン

 ビートたけしさんの「オールナイトニッポン」は終了してずいぶん経った今でも、伝説的な存在のラジオ番組です。放送開始は81年ですから、もう20年以上前になります。
 この番組の面白さは、様々な形で記録されています。が、結局のところ聴いたことがない(気の毒な)方には、なかなか伝わらないかもしれません。生放送をいいことに、テレビでは放送出来ないような話を、若き日のたけしさんが2時間、ひたすら喋りつづける。そこに高田文夫さんの絶妙の合の手と笑い声がミックスされる。笑いと同時に、何か凄みのようなものも伝わってくる番組でした。 深夜放送ならではの下ネタや楽屋話で笑わせるだけではなく、シリアスな人生論、社会批評が披露されることもありました。このへんもまた、ファンには堪らない魅力だったのです。
 それから20年。たけしさんは当時と変わらぬテンションで世間の偽善を嘲笑しつづけています。「裸の王様」で取り上げている対象は、「北朝鮮」「アメリカ」「ボランティア」「プロジェクトX」「グルメ」等々。最近のファンはもちろん、かつての「オールナイトニッポン」ファンには堪らない内容でしょう。
「世界のキタノ」となった今でもなぜ、あの当時と同じテンションなのか?
 この本のなかに「成功とはなにか」と題された項があります。子供の頃に思っていた「成功」と、現在の「成功」についての考え方は全く違うのだと、たけしさんは言います。金、名誉、女、すべてを手に入れた後でも充足感を味わうことは出来なかった、と。高いテンションを維持しつづけている理由はこのへんにあるのかもしれません。
 ここでの「成功論」は、そのまま著者の人生論にもつながっています。それは連発されるギャグの合間に混じって、ラジオから聴こえてきたシリアスな話にも似ています。
 この本を読むと、高校生の頃、木曜日の夜中に布団にくるまって聴いていたあの深夜放送を思い出してしまうのです。

2003年4月刊より

2003/04/10

著者プロフィール

ビートたけし

ビート・タケシ

1947(昭和22)年、東京都足立区生まれ。漫才コンビ「ツービート」で一世を風靡。その後、テレビやラジオのほか、映画や出版の世界でも活躍。1997年「HANA-BI」がベネチア国際映画祭グランプリを受賞。著書に『間抜けの構造』『テレビじゃ言えない』『アナログ』など。

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