ホーム > 書籍詳細:人は見た目が9割

人は見た目が9割

竹内一郎/著

836円(税込)

発売日:2005/10/16

  • 新書
  • 電子書籍あり

理屈はルックスに勝てない。日本人のための「非言語コミュニケーション」入門!

喋りはうまいのに信用できない人と、無口でも説得力にあふれた人の差はどこにあるのか。女性の嘘を見破りにくい理由とは何か。すべてを左右しているのは「見た目」だった! 顔つき、仕草、目つき、匂い、色、温度、距離等々、私たちを取り巻く言葉以外の膨大な情報が持つ意味を考える。心理学、社会学からマンガ、演劇まであらゆるジャンルの知識を駆使した日本人のための「非言語コミュニケーション」入門。

目次
はじめに
第1話 人は見た目で判断する
アクションは口よりも
言葉は七%しか伝えない
信頼できる行動
顔の形と性格の関係
髭はコンプレックスの表れ
ソファーの隙間はなぜ気持ちいいか
第2話 仕草の法則
自分の席から離れない上司
早口で声が高い人
なぜか百姓は東北弁
似たもの夫婦の心理学
頷き過ぎにご用心
オーバーアクションは薄っぺらい
足を大きく開く男
緊張のサイン
サクラは三人以上必要
第3話 女の嘘が見破れない理由
「目を見て話す」のは何秒か
女の嘘はばれにくい
勘が鋭い女性とは
潤んだ瞳に注意
髪型の意図
可愛い女の子になる方法
第4話 マンガの伝達力
マンガの技法に学ぶ
構図のインパクト
内面を背景で表現する
読者に語りかける
絵で音を表現する
コマのマジック
タチキリ、見せゴマ
第5話 日本人は無口なおしゃべり
国境を越えるノンバーバル行動
二種類のノンバーバル・コミュニケーション
「語らぬ」文化
「わからせぬ」文化
「いたわる」文化
「ひかえる」文化
「修める」文化
「ささやかな」文化
「流れる」文化
第6話 色と匂いに出でにけり
色の力
マンガはなぜモノクロか
色のメッセージ
騒色公害
目立つ色、目立たない色
赤い公衆電話が消えた理由
荷物を軽くする色
色のイメージ
化粧が生む自信
日本のメイクは美を追求しない
匂いの力
匂いのない恋
第7話 良い間、悪い間、抜けてる間
タイミングは伝える
間の伝達力
相手に想像させる
観客は交流したい
「読み聞かせ」のコツ
マンガにおける間
沈黙に耐える
第8話 トイレの距離、恋愛の距離
心理的距離は八種類
敵は真正面に座る
男子トイレの法則
リーダーの座席
遠距離恋愛の法則
第9話 舞台は人生だ
外見は人格さえも変える
没個人になるということ
恐怖を表現する
相性のつくり方
暑いとき、人は興奮する
第10話 行儀作法もメッセージ
マナーというノンバーバル行動
応接室への案内
車の席順
第11話 顔色をうかがおう
表情の研究
笑いの伝えるもの
微笑みの持つ重層構造
男女の顔の違い
加齢の特徴
ポーズが伝える感情
あとがき

主要な参考文献

書誌情報

読み仮名 ヒトハミタメガキュウワリ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 192ページ
ISBN 978-4-10-610137-3
C-CODE 0211
整理番号 137
ジャンル 心理学、社会学、ビジネス・経済
定価 836円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2010/08/01

蘊蓄倉庫

重い色、軽い色

 私たちは思った以上に「見た目」に影響されています。ある倉庫で、荷物を金属製の黒い箱に保管していたら作業員から「重くて背中が痛む」と苦情が来ました。そこで箱の色を緑色にしたら、実際の重さは変わらないのに「荷が軽くなった」と作業員がコメントしたそうです。『人は見た目が9割』を読めば、言葉以外のメッセージ、「非言語コミュニケーション」の世界の面白さが見えてきます。

掲載:2005年10月25日

オーディオブック

担当編集者のひとこと

美人は得か

『人は見た目が9割』・・・・・・何だか喧嘩を売っているようなタイトルですが、別に「美人は得で、ブスは損」というような話ではありません。著者はさておき、担当者は他人様のルックスを云々できるような者ではないと断言できます。床屋代に1回1000円しか使っていないくらいです。
 この本でいう「見た目」とは、言葉以外の情報すべてのことを指しています。私たちは人と話しているときに、話の内容以外の膨大な情報を受け取っています。顔つき、服装、姿勢、匂いから、相手との距離やその場の温度まで、あらゆる非言語の情報のことを、本書では「見た目」と称しているのです。こうしたメッセージのやりとりを「非言語コミュニケーション」といいます。 当然、単純に男前が得するということにはなりません。顔の良し悪しは、非言語コミュニケーションの中の一要素にしか過ぎません。小泉首相と、岡田前民主党代表を見てみればおわかりのはずです。もちろん、好みはあるでしょうが、別に岡田さんの顔はそんなに悪くなかったはずです。少なくとも両者の得票数や好感度ほどの差はないと思います。
 それでも岡田さんに人気が無かった要因のひとつは、「見た目」を軽視したからではないでしょうか。人は話の中味よりも「言い方」に影響されるのです。髪をビシッと分けて、笑顔ひとつ見せず、やたらと早口で「正論」を述べられては、「言ってることは正しいんだろうけどさあ」と反発されても不思議はありません。
「美人でも感じの悪い人」と「不美人でも感じのいい人」の差はどこにあるのか。女性の嘘が見破りにくいのはなぜか。赤い公衆電話が消えたのはなぜか。日本のマンガはなぜモノクロなのか。本書では「見た目」の世界を探りながら、次々と意外な事実を明らかにしていきます。日本人のための「非言語コミュニケーション」入門の決定版です。

2005年10月刊より

2005/10/20

著者プロフィール

竹内一郎

タケウチ・イチロウ

1956(昭和31)年福岡県久留米市生まれ。劇作家・演出家。横浜国大卒。さいふうめい名義で漫画『哲也 雀聖と呼ばれた男』の原案を担当。演劇集団ワンダーランド代表。著書に『手塚治虫=ストーリーマンガの起源』(サントリー学芸賞)、『人は見た目が9割』など。

関連書籍

この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。

感想を送る

新刊お知らせメール

竹内一郎
登録
心理学
登録
社会学
登録

書籍の分類