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新潮社はこんな仕事をしている

新潮社初の総合ニュースサイト、「デイリー新潮」誕生の舞台裏

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ヤフーニュースの記事の中でも多くのPVを得ている「デイリー新潮」。新潮社が手掛けたことのない「総合ニュースサイト」を立ち上げた、その舞台裏をスタッフが語ります。

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    長井藍
    マーケティング営業本部
    2005年入社
    塩見洋
    週刊新潮編集部
    1994年入社
    郡司裕子
    マーケティング営業本部
    1992年入社

「デイリー新潮」が立ち上がるまで

――今や、すっかり新潮社の看板サイトになった「デイリー新潮」ですが、もともとは前身のサイトがあったんですよね。

長井 そうなんです。今の「デイリー新潮」は、「週刊新潮」の記事と、「デイリー新潮」のために取材をして作ったネットオリジナル記事を合わせたサイトなんですけれども、そのまえに前身のサイトで「矢来町ぐるり」(編集注:矢来町は新潮社のある町名)というのがあったんです。それは「芸術新潮」の一部だったり、当時あった旅雑誌のコンテンツだったり、いろんな新潮社内のコンテンツを集めたような作りでした。

――それはいつスタートしたんですか?

長井 2012年に私と同僚の二人で企画を出しました。新潮社にも勿論コーポレートサイトはあるんですけど、それとは違う位置づけの、実際に新潮社のコンテンツが読めて、興味を持ってもらえるようなサイトがあったらいいなと思ったんです。それで開始する1年前に企画書を書いて上司に見せたら応援してくれて、お金がかからないようにサイトを一から自分たちで作って、翌2013年にリリースしたんです。

――それがどう「デイリー新潮」に変わっていったんでしょうか?

長井 そのサイトの中に、「週刊新潮」の記事の一部も掲載していたんです。それがヤフーニュースなどの配信でもすごく人気が高くて、他の記事よりアクセスがあったんですね。だったらその部分を強化して、人が興味を持つ記事を集めればもっと人気が出るんじゃないか、とだんだん思うようになったんです。「矢来町ぐるり」はカルチャー色の強いサイト、というイメージがあったんですが、「週刊新潮」の記事に興味を持っている人たちがたくさんアクセスをしてくれていた。だとすると、カルチャー的なサイトっていうふうに思われていることが、実はマイナスなんじゃないかと。

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――では、いよいよ「デイリー新潮」の誕生ですね。

長井 そんなにトントンとはいかなくて、まず2015年の4月に私たちのやっていたウェブサイトのチームが部署として独立して、その年に12月に「デイリー新潮」がスタートしています。 部署として独立した時に構想はありましたけど、まだ「デイリー新潮」という名前も決まっていなかった。

――「週刊新潮」以外のカルチャー的なコンテンツはどうしたんですか?

長井 ええ、それ以外の社内のコンテンツや書評なんかはどうするんだ、という問題があって、「デイリー新潮」という名前でリニューアルする時に、もう一つ、書評などの記事を専門に載せる「Book Bang(ブックバン)」という別のサイトも作って、2015年の12月に2つのサイトを同時にスタートさせることにしたんです。

――2つのサイトを同時に? 大変だったんじゃ……

長井 記憶にないぐらい忙しかった(笑)。

――具体的にどういうことをやったんですか?

郡司 「デイリー新潮」については、いわばサイトのリニューアルなので、「週刊新潮」の編集長にお願いに行きました。「こういうことをやりたいと思っていて、今まで以上に『週刊新潮』の記事を基にして、サイトを日々更新していきたいので、協力してください」と。より多くの記事を出してもらったり、その出し方なんかも変える必要がありましたから、その相談ですね。

――週刊誌側としてはどうだったんですか。

塩見 最初は抵抗あったでしょうね。そもそも記事を無料で出すことに対する抵抗がありましたから。せっかく作って420円も払って買ってもらっているものを、ただで見せていいものかって。でも、いろいろ議論して、より多くの人に読まれるのであれば、出してみましょうかとなった。それがスタートですね。

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――「Book Bang」の立ち上げの方はどうだったんですか?

郡司 こっちがむしろ大変でした。「Book Bang」はいろんな新聞や雑誌に載った書評を集めたサイトなんですけど、新聞社に掲載のOKをもらうのが大変で。新聞社がOKしてくれないと、なかなか話が進まないですからね。社内のいろんな人の力を借りていったんです。誰かが〇〇新聞のデスク知っているっていうと、その人の所に行って、そこからまたその新聞社の知財部を紹介してもらってと。随分時間がかかりました。最終的に文責がきちんと明記された良質な書評を1カ所で読めるようにすることで活字文化を活性化したいという私たちの思いに共感してくださって、本当にありがたかったです。

長井「Book Bang」は出版業界を巻き込むサイトでしたから、新潮社の老舗文芸出版社としての信頼や、社内の人たちの豊富な人脈には本当に助けられました。それがなかったら、もっと苦労したと思います。

――そうやって社内外の協力を得て、いよいよ2015年12月を迎えるわけですね。では、「デイリー新潮」の幕開きの話を伺います。

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