〈10月新刊〉矢野隆/著 『とんちき 蔦重青春譜』をご紹介します。【2025年NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で注目! 蔦屋重三郎の元に集った天才達の若き日を描く傑作奮闘記】横浜流星ら人気俳優の起用で話題の2025年NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。蔦屋重三郎の生涯を追う内容だと公表されていますが、待ちきれない方も多いはず。
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新潮文庫メールマガジン vol.352[2024/10/15]
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2025年NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で注目!
蔦屋重三郎の元に集った天才達の若き日を描く傑作奮闘記
 横浜流星ら人気俳優の起用で話題の2025年NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。蔦屋重三郎の生涯を追う内容だと公表されていますが、待ちきれない方も多いはず。
 蔦屋重三郎の店、耕書堂とはなんだったのか。版元の祖と呼ばれる彼の店に集った男達――十返舎一九、曲亭馬琴、東洲斎写楽、葛飾北斎と後に呼ばれる才人達は、どんな葛藤を抱えて生きていたのか。当時の「創作者」たちの熱い魂を存分に味わえるのが、矢野隆著『とんちき 蔦重青春譜』です。
 まだ才能の開花を待つ、何者でもない若者達はお上ににらまれつつも、「書きたい」「描きたい」の心を燃やして紆余曲折。そんな中、偶然発見したとある「死体」から一波乱が巻き起こります。テンポ良く、痛快な江戸出版物語をどうぞお楽しみください。

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サリンジャーの読み解きに必須の一冊
「もうひとつのナイン・ストーリーズ」
 J・D・サリンジャーの選集を刊行しました。本書はサリンジャーが雑誌に発表したものの、本国アメリカでの出版(書籍化)を禁止し、いまでは英語圏以外の国でしか読めない貴重な一冊であり、サリンジャーの描いた世界を読み解く上で必須の一冊です。

 はじめの6篇、つまり「マディソン・アヴェニューのはずれでのささいな抵抗」「ぼくはちょっとおかしい」「最後の休暇の最後の日」「フランスにて」「このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる」「他人」はすべて名作『ライ麦畑でつかまえて』で描かれたコールフィールド家の物語です。いわばスピンアウト作品です。

 また、「若者たち」はサリンジャーがはじめて雑誌に発表した作家デビュー作。デビュー作とは思えないほど洗練された短編になっています。

 そして1965年、本作に収録された「ハプワース16、1924年」を彼のホームグラウンドといっていい雑誌〈ザ・ニューヨーカー〉に発表して以降、サリンジャーは長い長い沈黙に入り、2010年に人知れず亡くなりました。入れ替わるようにしてアメリカ文壇にデビューしたトマス・ピンチョンが公に一切姿を現さない覆面作家だったため、「ピンチョン=サリンジャー」説が流れたりもしました。『フラニーとズーイ』などで描かれたグラース家の物語になっていますが、『ナイン・ストーリーズ』に収録されたマスターピース「バナナフィッシュにうってつけの日」で自殺してしまうシーモア・グラースが7歳に時に家族にあてて書いた手紙という形式をとっています。

 これにやはり単行本未収録の「ロイス・タゲットのロングデビュー」を加えた全9篇の選集となっています。いわば、「もうひとつのナイン・ストーリーズ」。

 さらに、巻末には長年サリンジャーを愛読してきた本作訳者の金原瑞人さんと小説家の佐藤多佳子さんの対談を収録。サリンジャーの世界を楽しむ上で欠かせない一冊となりました。

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[映像化情報]
[映画化]吉原御免状
配給:ヴィレッヂ、ティ・ジョイ
公開:2024年10月25日(金)
脚色:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:堤真一、松雪泰子、古田新太、京野ことみ、梶原善、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、藤村俊二、逆木圭一郎、右近健一、河野まさと、村木よし子、インディ高橋、山本カナコ、礒野慎吾、吉田メタル、中谷さとみ、保坂エマ、村木仁、川原正嗣、前田悟、二木奈緒、田畑亜弥、金子さやか、鶴水ルイ、熊本梨沙、鈴木かすみ、長谷川静香、武田みゆき、中間千草、仲里安也美、嶌村織里江、横山一敏、藤家剛、武田浩二、佐治康志、矢部敬三、三住敦洋、富永研司、吉田和宏 ほか
関連サイト:http://www.geki-cine.jp/
sp/yoshiwara/
[映画化]愛に乱暴
妻の座をめぐる暗闘がはじまる。追い込まれた女がそのとき手にした〈武器〉とは?
配給:東京テアトル
公開:公開中
監督・脚本:森ガキ侑大
脚本:山崎佐保子、鈴木史子
出演:江口のりこ、小泉孝太郎、馬場ふみか、水間ロン、青木柚、斉藤陽一郎、梅沢昌代、西本竜樹、堀井新太、岩瀬亮、風吹ジュン ほか
関連サイト:https://www.ainiranbou.com/
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