京都東山の東福寺と言えば、何はともあれ紅葉の名所のイメージ。しかし、このお寺がすごいのは紅葉だけではありません。日本に禅宗を伝えたのは栄西ですが、じつは栄西の時代には禅宗は広まりませんでした。禅宗が日本に根付くのは、
円爾が京都に東福寺を、次いで
蘭渓道隆が鎌倉に建長寺を開いてからのこと。東福寺は日本の禅宗の実質的な始まりの場所なのです。
東京国立博物館で開催中の「特別展 東福寺」は、円爾とその師である南宋の禅傑・
無準師範の“以心伝心”(←歴とした禅語です)の師弟愛を証言する名宝(←軒並み国宝)、伝説の絵仏師・
明兆描く全50幅の超大作《五百羅漢図》など見応えたっぷり。特に後者の本格的な展示は初のことで、修理によって甦ったばかりの画面の美しさには感嘆の他ありません。
アート・ニューズでは没後40年となる
寺山修司について
中森明夫と
大槻ケンヂが語り合います。サブカルの巨星たちのホットな対談をお楽しみください。