表紙描き下ろし! 安彦良和の両世界大展望  安彦良和といえば、「機動戦士ガンダム」のファンにとっては富野由悠季監督と並ぶ“神”。同作や「宇宙戦艦ヤマト」におけるその活躍は、日本のアニメ文化の発展に大きく貢献するものだったが、80年代末からは一転、『虹色のトロツキー』など歴史物を主とするマンガ家に。
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2024年6月号(定価1,500円)5月24日発売
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編集長から
表紙描き下ろし!
安彦良和の両世界大展望
 安彦良和といえば、「機動戦士ガンダム」のファンにとっては富野由悠季監督と並ぶ“神”。同作や「宇宙戦艦ヤマト」におけるその活躍は、日本のアニメ文化の発展に大きく貢献するものだったが、80年代末からは一転、『虹色のトロツキー』など歴史物を主とするマンガ家に。アニメに原作を提供するマンガ家は数あれど、アニメーターとマンガ家を一身に兼ねる例は稀だ。それを可能にしたのは圧倒的な画力と豊かな物語化の力だろう。特集「安彦良和 アニメの快楽、マンガの叡智」では、二つの世界にまたがる安彦のキャリアを、新出の資料も含めて展望。自身の歩みと作品にこめた思いを、インタビューでたっぷりと語ってもらった。ちなみに表紙は描き下ろしだ。「ガンダム」からアムロ、『虹トロ』からウムボルトが登場するところまでは順当だが、(編集子の希望により)日本近代史に悪名高い某参謀将校まで顔を出す。2日にわたった制作の様子を、密着取材でお届けする巻頭グラフも必見!
芸術新潮編集長 高山れおな
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最新号PICK UP
作画のスゴ技に注目!
安彦良和さんの圧倒的な画力を多くの人が目の当たりにすることになったのは、2021年に放送されたNHK「浦沢直樹の漫勉neo」でした。連載中のマンガ『乾と巽―ザバイカル戦記―』の制作に密着した番組です。4人の人物が登場し、それを斜め上から見下ろすという複雑な構図の絵を、あたりもつけずに顔から一気に描いてしまう安彦さんのスゴ技は、「ありえない」「とんでもないですよ」と浦沢直樹氏を驚愕させました。[→]全文を読む
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●目 次

【特集】安彦良和 アニメの快楽、マンガの叡智

第一章 描く人

完全密着取材!
「芸術新潮」表紙ができるまで

担当学芸員が語る
「描く人、安彦良和」展の見どころ10選
解説 小林 公

安彦良和インタビューI
北海道に生まれ、学生運動で挫折するまで


第二章 アニメの快楽

氷川竜介に聞く
アニメーター安彦良和は何がすごいのですか?
『宇宙戦艦ヤマト』/『機動戦士ガンダム』/『クラッシャージョウ』/『巨神ゴーグ』etc.

安彦良和インタビューII
アニメでの絶頂と敗北と


第三章 マンガの叡智

大いなるifで歴史を照らす

神は人なりの日本誕生物語
『ナムジ』/『神武』/『蚤の王』/『ヤマトタケル』

近代史再考

I 戦争と青春の満州
ノモンハン事件
『虹色のトロツキー』

II 可能性としての王道を生きる
秩父事件~日清戦争
『王道の狗』

III へたれ主人公の危険な時間旅行
日露戦争
『天の血脈』

IV 砲兵と記者と運命の力
シベリア出兵
『乾と巽―ザバイカル戦記―』

安彦良和インタビューIII
マンガで考える日本の古代、そして近代

主要アニメ作品リスト
マンガ作品リスト


◆ Art News exhibition ◆

人生を幸福にする感性
――杭州の「古道具坂田」展見聞記
文 保坂健二朗

ときめき! めくるめき!
西洋彩飾写本の世界

矢部太郎
漫画と歩けば

フランシス真悟のたまゆら万華鏡

ハエはどう描かれてきたのか?
文 高橋恵理

◆ Review ◆

  • 大吉原展
  • アネタ・グシェコフスカ 第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」より
  • 青山悟
  • ジェームス・モリソン「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」より

◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

Goods & Shop

時と光の美術館〈86〉
ヴァン クリーフ&アーペル

絵育のススメ〈10〉
豊田市美術館

とんぼの手帖〈6〉
そぼ降る雨もまた一興

◇ 連載 ◇

千住博の知となり肉となり〈11〉
運動の大切さ

山下裕二の
新・今月の隠し球〈29〉
唐仁原希(上)

福井江太郎の
駝鳥がゆく!!〈15〉
梶岡秀一さん

幻々夢譚〈18〉
絵・文 と金

定形外郵便〈119〉
文 堀江敏幸

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈112〉

◇ PICK UP ◇

movie 佐々木敦
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈47〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

始めよう! NFTアートカレッジ〈3〉
Adam by GMO

「TAIWAN PLUS 2024 京都新宝島」を盛り上げたアートコンテナの試み

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芸術新潮 プレゼント
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【1】「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」(東京)のチケット
徳川御三家の筆頭・尾張徳川家に受け継がれてきた、徳川美術館所蔵の名宝の数々が六本木に集結! 3章構成で、第1章「尚武 もののふの備え」には、尚武すなわち武道・軍事を尊ぶ武家ならでは武具類が並ぶ。《太刀 銘 長光 名物 津田遠江長光》は鎌倉時代の名工、長船長光(おさふねながみつ)の代表作で、織田信長、明智光秀、前田利長、徳川綱吉の手を経て尾張徳川家にもたらされた重宝だ。[→]全文を読む
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【2】「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」(東京)のチケット
1960年代にアメリカの雑誌の表紙絵で人気を博し、その後、約半世紀にわたって欧米のグラフィック・デザイン界で活躍したフォロン。やわらかな色彩、迷いのない巧みな線で表される世界は、空想とユーモアに満ち、一見メルヘンチックでさえあるが、よくよく見ると、思いがけず人権や環境などの社会問題への告発が潜んでいてハッとさせられる。[→]全文を読む
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【3】「AOMORI GOKAN アートフェス 2024 つらなりのはらっぱ」(青森)の公式ガイドブック
青森県内にある5つの美術館・アートセンター(青森県立美術館、青森公立大学 国際芸術センター青森、弘前れんが倉庫美術館、八戸市美術館、十和田市現代美術館)で「AOMORI GOKAN アートフェス 2024 つらなりのはらっぱ」が開催中だ。5館が連携する初のアートフェスティバルで、それぞれの館の個性を生かしたプログラムが展開されている。[→]全文を読む
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今月のおすすめ本
【新刊】
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『国宝クラス仏をさがせ!』
瀬谷貴之/著
ファン必携の画期的仏像ガイドがついに誕生。
つぎの国宝仏はこの中に!?
「国宝クラス仏」とは、まだ国宝にはなっていないけれどいずれなっても不思議ではない、優れた仏像のこと――。飛鳥から桃山まで、東北から沖縄まで。歴史的に興味深く、造形的に魅力溢れる33件を、美しい写真と最新の学説を踏まえた解説でご案内。本書片手に、思わぬところにおわします仏さまたちに会いに出かけよう。「芸術新潮」好評連載の単行本化。(とんぼの本 5月30日発売)
世界と日本をつなぐマンガの架け橋
『萩尾望都 作画のひみつ』
萩尾望都/著、芸術新潮編集部/編
2024年アングレームで特別栄誉賞
繊細な画と豊かな文学性でマンガ界に新たな地平を拓き、いまなお現役をひた走る萩尾望都。アトリエ訪問で創作の現場に迫り、原画や秘蔵のクロッキー帳などファン垂涎のお宝も一挙公開!
『リ・アルティジャーニ―ルネサンス画家職人伝―』
ヤマザキマリ/著
美麗! オールカラーマンガ
舞台は15世紀半ばのイタリア、当時まだ職人(アルティジャーニ)という立場で腕をきそっていたボッティチェリ、レオナルド、アントネッロらの、青春時代から老境までを活写する。
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