主君押込

家臣による主君の強制隠居。重興は、名君である父が他界してまもなく、北見藩主の座についたが、わずか5年でこの主君押込という、お家安泰のための最終仕儀に遭ってしまう。理由は、重興の乱心。北見藩元江戸家老である石野織部は、重興の藩主就任と共に隠居したが、筆頭家老の脇坂勝隆の強い要請で、重興が幽閉された五香苑の館守として、再び重興に仕えることになった。織部は、本作のキーパーソンであり、屋台骨でもある。