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特集[新井素子『もいちどあなたにあいたいな』・有川 浩『キケン』新刊刊行記念]

波 2010年2月号

(毎月27日発売)

105円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2010/01/27

発売日 2010/01/27
JANコード 4910068230201
定価 105円(税込)

垣根涼介『張り込み姫―君たちに明日はない3―』
東山彰良/愛が一枚噛んでいる

村田喜代子『故郷のわが家』
赤染晶子/雲海の彼方から

山本幸久『愛は苦手』
三浦天紗子/ハートウォームなエピソードの花束

小島達矢『ベンハムの独楽』(第五回新潮エンターテインメント大賞受賞作)
吉野 仁/「騙し絵」感覚の多彩な作品群

阿刀田 高『イソップを知っていますか』
阿刀田 高/安土桃山時代のイソップ寓話

善家 賢『本番で負けない脳―脳トレーニングの最前線に迫る―』
林 成之/スポーツと脳科学の関係を解き明かす

倉持隆夫『マイクは死んでも離さない―「全日本プロレス」実況、黄金期の18年―』
永瀬隼介/驚きと闘魂の一冊

斎藤明美『高峰秀子の流儀』
出久根達郎/「当り前」とは何か

川村カオリ『復活 アナスタシア』
川村 秀/別れの時刻――闘い、燃え尽きた愛娘へ

サイモン・シン&エツァート・エルンスト『代替医療のトリック』
青木 薫/翻訳家生命の危機!

ナム・リー『ボート』(新潮クレスト・ブックス)
平松洋子/青さと芳しさのあいだ

秦 郁彦『靖国神社の祭神たち』(新潮選書)
松本健一/A級戦犯合祀もするどく追及

松田哲夫/2010年は、この作家に注目せよ!

佐藤健太郎『医薬品クライシス―78兆円市場の激震―』(新潮新書)
佐藤健太郎/「ゼロリスク志向」と「2010年問題」

特集[新井素子『もいちどあなたにあいたいな』・有川 浩『キケン』新刊刊行記念]
【対談】新井素子×有川 浩/ずっとあなたのファンでした。
新井素子/秘密の密林
有川 浩/幸せなほど恐くなる

第22回日本ファンタジーノベル大賞募集

コラム
西川 治『世界ぐるっとほろ酔い紀行』(新潮文庫)
新潮文庫編集部/外国では、まず酒を飲むべし!?
三橋曉の海外エンタ三つ巴
とんぼの本編集部通信
「考える人」─心配はしない。後悔もしない。

連載
吉川 潮/【対談】寿限無の言い分 春風亭小朝(後篇)
山折哲雄/長谷川伸と日本人 第2回
花村萬月/百万遍 流転旋転 第38回
宮城谷昌光/古城の風景 第80回 刈谷城
田牧大和/三人小町の恋 ふたり拝み屋手控帖 第19回
松本健一/三島由紀夫と司馬遼太郎 第17回
新野剛志/中野トリップスター 第3話(2)
小泉武夫/男精食のすすめ 効く効く発酵食品(その一)
群ようこ/ぎっちょんちょん 第14回

編集室だより 新潮社の新刊案内 編集長から

編集長から

◇今月の表紙の筆蹟は、一月二十九日に、『慶次郎縁側日記傑作選 似たものどうし』が刊行される、北原亞以子氏。「慶次郎縁側日記」は、シリーズ開始から十余年を経て、刊行された単行本は、第一作の『』以降、表紙に写っているように、『再会』『おひで』『』『』『隅田川』『やさしい男』『赤まんま』『夢のなか』『ほたる』『月明かり』『白雨』『慶次郎覚書 脇役』の十三冊。もちろん文庫も、『夢のなか』まで、順次刊行されています。今回の傑作選には、多くの作品の中から、ファン代表として、江戸東京博物館館長・竹内誠氏、NHKドラマプロデューサー・菅野高至氏、冨士眞奈美氏、寺田農氏、北上次郎氏他が四篇を厳選。この他にも北原氏の特別エッセイ、NHKドラマの名優インタビューなど、お楽しみ読み物も満載してお届けします。ご贔屓さんも、お初の方も、「慶次郎縁側日記」の世界をご堪能いただければ幸いです。
◇七年ぶり、待望の書下ろし長編『もいちどあなたにあいたいな』が、この一月に刊行された新井素子氏。それを記念して、二月四日(木)に、東京・青山ブックセンター六本木店で、新井氏のサイン会および、「大森望のSF漫談VOL.5」が開催されます。サイン会の整理券は、青山ブックセンター六本木店で、『もいちどあなたにあいたいな』をご購入の方にお配りいたしております。なお、サイン会は、十九時よりのトーク終了後となります。トークは店内のイベントで、四十分から五十分のトークの間、ほとんどの方が立ち見となります。トークご参加については、六本木店の店頭もしくはお電話で受け付けております(参加は無料です)。詳しくは、青山ブックセンター六本木店(03‐3479‐0479)までお問い合わせください。なお、本号センターカラーページに、同じくこの一月に『キケン』が刊行された有川浩氏と新井氏との対談、両氏による相互書評も掲載いたしました。こちらもご一読ください。

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

波とは?

 1967(昭和42)年1月、わずか24ページ、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後という時代でした。こののち1969年に隔月刊に、1972年3月号からは月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしています。

 創刊号の目次を覗いてみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行したばかりの北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイがあって、続く「最近の一冊」では小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイで、続いての「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。

 創刊から55年を越え、2023(令和5)年4月号で通巻640号を迎えました。〈本好き〉のためのブックガイド誌としての情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。安部公房『笑う月』、遠藤周作『イエスの生涯』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、大江健三郎『小説のたくらみ、知の楽しみ』、池波正太郎『原っぱ』、小林信彦『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』、椎名誠『ぼくがいま、死について思うこと』、橘玲『言ってはいけない』、ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』、土井善晴『一汁一菜でよいと至るまで』などなど。

 現在ではページ数も増えて128ページ(時には144ページ)、定価は100円(税込)となりました。お得な定期購読も用意しております。
 これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みを続けながら、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。