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最終第八回新潮学生小説コンクール
最終選考結果のお知らせ
第八回新潮学生小説コンクールは、本年二月十三日の選考の結果、最終候補六篇(応募総数四百五十三篇)の中から、次の作品に決定いたしましたのでお知らせいたします。
入選作には賞状と賞金三十万円。奨励作二篇にはそれぞれ賞状と賞金十万円が授与されます。
選考委員────佐伯一麦 小川洋子
〔入選作〕サブレ    藤井健生(ふじい・たけお)
○藤井健生氏略歴
本名、藤井久美子。昭和五十四年北海道生まれ。
現在、福島県立郡山女子高等学校三年に在籍中。
〔奨励作〕境界線  前山公彦(まえやま・きみひこ)
          〔早稲田予備校・十九歳〕
     ID   波多野都(はたの・みやこ)
          〔早稲田大学第一文学部四年・二十四歳〕
 入選作『サブレ』は「未成の者が持っている感受性が真っすぐに表現された魅力ある小説」(佐伯一麦氏)、「メルヘンでもなく、一人よがりな幻想でもなく、もっと生々しい感触を持った存在として、死者が言葉の間からあぶり出されてくる」(小川洋子氏)と、選考委員からもその才能が高く評価された、十七歳の瑞々しい感性に溢れた注目の小説です。
 入選作は選評とともに「新潮」四月号(三月七日発売)誌上に掲載されます。
 なお、今回を以て新潮学生小説コンクールは最終回となります。これまでの御協力を深謝いたします。

新潮編集部